粗茶淡飯

中国・台湾・日本のお茶に関する色々。執筆者・徳田志保。

誰だ〜@鳳凰単叢

2020-04-06 01:33:00 | 烏龍茶(中国茶・台湾茶)



今、乌岽村のお茶、鳳凰単叢は後半戦に入っています。そろそろ輋門の茶摘みかなぁというところで、茶園をチェックして周っていた友人がこれを発見!見てください、折れてる…(怒)
怒りも込み上げますが…なんだか悲しいですね。

中国茶から見えたものー鳳凰単叢

2017-11-30 22:39:34 | 烏龍茶(中国茶・台湾茶)




さて、予告通り「中国茶を学んで見えたもの」を書きます。

お茶への視点を、広く浅くから1点を深く…に
切り替えるきっかけとなったのは、
広東省の鳳凰単叢と、その生産者との出会いでした。

当時30代に入ったばかりの私は、
先ずは1つの現場を掘り下げて、
お茶に対する強固な骨格を作り上げ、
また時期が来たら視野を広げて肉づけしよう
…と考えました。

とにかく当初は分からないことだらけだし、
特に日本では第三者に理解されにくいことばかりだったので、
一定期間の我慢を強いられましたが、
この時期の我慢と努力は、
確実に結果となって表れていると、今は感じます。

この時の経験から、栽培や製造のことはもちろん、
自分が1つのお茶とその産地に立った時に、
どれだけ多角的に物事を見られるかが大事で、
後々に違いが出ることを教えられました。
具体例は色々あるのですが、
例えば、「輋」という文字のこと…
このお話を次にしてみようと思います。

鳳凰単叢の価格動向

2017-08-31 13:05:19 | 烏龍茶(中国茶・台湾茶)


Facebookの方は毎日いじっていますが、
こちらは、かな〜りサボってしまいました。

さて、久しぶりに鳳凰単叢のお話です。
今回はシビアな内容…。

良質なお茶を出すことで有名なウードン村産の茶価は
2000年以降どんどん高騰して行き、
北京オリンピック以降はウードン村住民の生活も
一見してわかるほど裕福になって行きました。

そして数年後、村民の中には近隣の大庵村の土地の、
数十年の所有権を購入する人達が出だしました。
新たな投資です。
ウードン村は、ウードン山の北〜北東の斜面に
位置していて、大庵村はその裏手になります。
その辺りは元々は森林で、
木を伐採して運び出していたようですが、
ほぼ伐採をし尽くしたとのことで、
かなりの面積の土地の所有権が売りに出たようでした。
彼らはそれを開墾し、茶畑にしたわけです。


↑当時はこんな感じ


↑今大庵村ではこんな景色があちこちに広がっています。

そして、3年位前からウードン村の住民が手掛ける
大庵村の鳳凰単叢が市場に少しずつ出始めました。
(その前は極々少量でしたので、
ウードン産と混ぜられていたと思います。)
そして去年くらいから、段々と市場の中で目につくようになってきました。

大庵村に茶畑を確保するということは、
ウードン村の住民にとって、
決して悪い話ではなかったと思います。
大庵村の方が日照時間が長いところが多いため、
早生の品種である白葉(蜜蘭香)や、
その他近年人気の出てきたものを多く植えておけば、
ウードン村のより早めに収獲が出来、
収入増に繋がると見たからです。

ところが今年に入ってから、
その目論見が外れそうな気配が…。

国内の不景気で(中国は外部から見ただけでは
好景気なのか否か、わかりづらいですね。)
茶価が下がり気味なところに、
大庵村産のお茶が収獲量が増えて来たため、
ウードン村住民が出すお茶に
かつてなかった現象が生じ始めているのです。
本来ならばウードン村産と大庵村産を
きちんと分けて販売すれば良いのに、故意に、または安易な考えで
明確にしなかったことが発端のようです。

市場関係者がウードン村産が極端に増えたように感じたり、
ウードン村の住民がよく説明せず自身の大庵村産のものを出したり、
外野が変な話をし出したり…と、中国国内でも情報が混乱気味になっているようで、私の方に問い合わせが来ることもありました。

そうこうしていうちに、最近は山の麓の鳳凰鎮の茶業者の一部で今まで価格が動くことがなかったウードン村産のでさえ、とうとう値下げ合戦みたいなことが起きているという話が…。

いや〜なパターンです。

この話、今後の展開はすでに目に見えるようですが、
まだ混沌としているようなので、
今は、具体的予測は控えておこうと思います。



頭を柔らかくして考えよう…

2017-04-23 09:04:00 | 烏龍茶(中国茶・台湾茶)

ウードン山の鳳凰単叢はなぜ他の産地のように
畝仕立てにしないのか?



では鳳凰単叢以外のお茶も含めて
この様な老木全てに、老木のお茶として
巷で言われているような
高値をつける価値が本当にあるのか?



こんな画像を見ると、その答えを導き出すための
ヒントになるのではないでしょうか。