さて、予告通り「中国茶を学んで見えたもの」を書きます。
お茶への視点を、広く浅くから1点を深く…に
切り替えるきっかけとなったのは、
広東省の鳳凰単叢と、その生産者との出会いでした。
当時30代に入ったばかりの私は、
先ずは1つの現場を掘り下げて、
お茶に対する強固な骨格を作り上げ、
また時期が来たら視野を広げて肉づけしよう
…と考えました。
とにかく当初は分からないことだらけだし、
特に日本では第三者に理解されにくいことばかりだったので、
一定期間の我慢を強いられましたが、
この時期の我慢と努力は、
確実に結果となって表れていると、今は感じます。
この時の経験から、栽培や製造のことはもちろん、
自分が1つのお茶とその産地に立った時に、
どれだけ多角的に物事を見られるかが大事で、
後々に違いが出ることを教えられました。
具体例は色々あるのですが、
例えば、「輋」という文字のこと…
このお話を次にしてみようと思います。