Blogを放置したら、アクセスの仕方を忘れてしまい、ようやく思い出したもののかなりの時間が空いてしまいました。
(2枚とも鳳凰単叢)
鳳凰単叢は、日本でいう在来種がやたらに多く、ウードン山の茶農家の中でも、おじさんは色々なタイプのものを沢山持っています。その収集ぶりたるや、圃場は別としても、おそらく産地の茶農家の中で3番以内に入るのではないでしょうか…。
これは収穫量が少ないから皆栽培を止めてしまったけれど、葉に厚みがあって品質が良いから自分は少し残した。
こっちは味わいは淡いけれど、香りが良いんだよ。
それは葉が細くて薄いけれど、しっかり揉まないとすぐ青みが戻る…
これは荒茶は楽に作れるけれど、焙煎が…
などなど、かつて色々な茶樹を見に行っては、おじさんなりの説明を聞かされました。同じ山の同じ斜面の、そう広くはない範囲内に、色々な在来種が数本から数十本ずつ植えられていて、各々が芽吹く時間もまちまち…日本では見ないタイプのおじさんの茶園。
今になってみると、あの当時のノンビリした時間が、実はとても有意義だったことが身にしみてわかります。
品種の見分けも大切なのだとは思いますが、あの鳳凰単叢のような在来だらけの茶工場の中では、まずは目の前にあるお茶を見て、その特徴を活かしたお茶が作れるかどうかの方が何よりも重要でした。
(安徽省金寨県の在来)
中国大陸の茶産地をフラフラしていると、○●茶と名がついていても、本当に多種多様な品種と在来種に出くわします。そして現場では、おじさんがかつて私に教えてくれたような話が頻繁に出て来ます。そんな話も違和感なく、普通に聞いて感覚的理解ができるのも、おじさんのお陰…。
そして今…日本のも、その他の国のも、出来上がった製品を見て、それなりに対応できるのも、やはりおじさんなしには語れないのでした。(^_^;)