粗茶淡飯

中国・台湾・日本のお茶に関する色々。執筆者・徳田志保。

2020年産国産紅茶の初テイスティング

2020-05-08 20:43:00 | 国産紅茶(和紅茶・日本茶)

私が関わる国産紅茶の中でも、昨年特に良い成果が得られた、茨城県古河市の吉田茶園さんの、いずみの1stFlashや、実生のやぶきた(共に荒茶)のサンプルが送られてきました。


今年初めて国産紅茶の新茶のテイスティングとなりました。





去年の反省点が、きちんと修正されていました。さすが!

あるロットはトップノートが東洋蘭、ミドルノートがマンゴー、最後の方で南国のトロピカルな何かが何層にも折り重なったような、
瑞々しく甘美な香りを感じられました。

国産の茶品種でも出来るものですね。

吉田茶園の紅茶は、これから熟成→仕上げ→熟成…etcという作業を経て、秋の涼しくなる頃に販売となります。(予約は既に受付ているようです。https://www.yoshida-chaen.com/

秋が楽しみです。

静岡市での講演

2018-04-10 03:03:51 | 国産紅茶(和紅茶・日本茶)


(海野寛之さん撮影)

日本茶インストラクター協会静岡市支部の総会が
4月7日にあり、その後の講演のお仕事をさせていただきました。

テーマは和紅茶について。
普段は生産者に話をさせていただく機会はある私ですが、今回は業界関係者、生産者、消費者etc色々な方が参加されていたので、普段とは少し勝手が違ったものの、皆さんとても熱心に聴いてくださり、質問も沢山出て、和紅茶に対する関心が意外と高いのを感じました。私もとてもやり甲斐を感じましたし、楽しかったです。

和紅茶も少しずつ、日本茶のカテゴリーの1つとして、立ち位置を得つつあるように感じます。

私の立ち位置で、皆さんに何が伝えられるのか…を知る良い機会を頂きました。この経験を基に更に磨きをかけていきます。

この度お世話になりました関係者の皆様、
ありがとうございました。

勉強会

2016-10-22 18:40:53 | 国産紅茶(和紅茶・日本茶)


過日、文京区の素敵なサロンで、紅茶生産者と専門業者の勉強会が行われました。

国産紅茶の生産者と、外国産の紅茶を専門に扱う方が話をすると、その背景の違いからビジネスがなかなかマッチしないという事情があり、その改善を…ということで、ご指名頂きました。

お茶をテイスティングしながら色々お話させていただきましたが、やはり根本には両者の情報不足の問題が存在する…という意識が共有出来たのではないでしょうか。
お互いに俯瞰の仕方の違いや、新たなテクニックをコツコツと積み上げる必要性を感じられたのではないかと思います。

私自身は会の途中、ふと我に返り、私自身が如何に変な立ち位置にいるかも改めて痛感し、苦笑いでした。
まあ、なるようにしかならないので、それはそれで…。

会の後に自由参加で食事会となりましたが、更に様々な意見が出て来て、皆さん大分リラックスしてきたせいか、話が弾み、とても面白かったです。



シングルオリジンティーフェスティバル2016

2016-10-11 13:09:59 | 国産紅茶(和紅茶・日本茶)



8日にシングルオリジンティーフェスティバルへ行ってきました。目的は幾つかの任務をこなすためでしたが、その任務の中に国産紅茶のチェックがありました。

午前中に会場入りしましたが、既に沢山の人が入っていました。

毎年手元に来る国産紅茶は除外しつつ、それ以外のものをチェックしながら購入し、回りました。

今年は去年より国産紅茶のテイスティングを
請われることが多いのですが、
このイベントで触れたお茶も含めて感じたことは…

「ここ3年位、ほとんど進歩していない」

です。なぜ!?本当に不思議です。

そしてお茶の淹れ方が…。
国産紅茶の出展者の多くは生産者さんですが、
なぜもこう、淹れ方が雑なのでしょうか?

茶器も、どこもガラスのティーポットばかりが
目につきます。野暮ったい…。
ガラスで淹れると、滋味に深みが出難いのを
ご存知ないのでしょうか?
見た目に捉われない、でも茶農家さんならではの
茶器の選び方も勉強して、模索して欲しい…。

イベントの性格上、売れ行きは良いようですが、
このままだと、長期的に見れば、
ダージリンなどが好きな旧来からの紅茶ファン、
中国茶ファンなどから見捨てられる日も近いかも。



最近の色々

2016-10-01 22:50:16 | 国産紅茶(和紅茶・日本茶)



最近は国産紅茶の拝見(テイスティング)を頼まれることが増えてきました。良茶は本当に稀で、ブルーになることも多いです。

でも、渡してくれる生産者さんもあることですし、やめられません。そして、感想を求められる訳なのですが…

例えば、形状がちぎれているお茶を見て、私は
「ちぎったのか?」それとも「ちぎれたのか?」
を見ます。

その一点だけからでも園地、摘採、製造…様々な事象が浮上し、多くの情報をキャッチすることができますので、製造当時の状況は見えてきます。
作り手と言葉を交わせば、その精度は更に高まります。

「美味しい」「美味しくない」「好き」「嫌い」が関係のない世界なのですが、どうしても目に見えない高く厚い壁があるようで、多くの人の視界を遮るようです。

非生産者がこの壁を超えたい場合は、とにかく製造現場の場数を踏み、感覚を養うことだと思います。頭でっかちにならないこと。
生産者の場合は…自身のお茶づくりを見直すしかないでしょうね。ユーザーにそこの判断の指針を求めるのは安易過ぎますし、危険です。

いずれにせよ、拝見はコツを掴むまでは手応えのない、暗中模索の日々が続きます。どれだけ続くかはあなた次第。長〜く長く続く可能性もあります。そしてようやくわかるようになっても、他者から褒められることはほとんどありません。

ただ只管我慢の学びになりますが、頑張ってやれますか?