ジルコニアを応用した接着性ブリッジ

2011-09-12 15:54:48 | ジルコニア

上顎中切歯の欠損にジルコニア製の接着性ブリッジを適用した症例について更新します。
本ブログでは「ジルコニアの強度と信頼性はどれくらいのものか」、をお伝えする事を一連のジルコニア関連の記事のひとつのテーマとしています。
特に、前歯部の接着性ブリッジは強度と光学的な特性が問われる補綴法です。



金属フレームによる接着性ブリッジ(別症例)。当然ではありますが、金属色が透過し、画像中央の側切歯の色調が黒く見えます。こういう場合、支台歯を変色させるようでは意味がありません。


術前の画像です。


術後・唇側面観。

術後・舌側面観。接着強度の確保のためウィングは大きく設定していますが、あらかじめ染色されたジルコニアなので目立ちません。

この症例でも透過度の高いZirkonzahn社のPrettauを使用しています。
ジルコニアフレーム焼結時にシェードに近い着色を施しているため、支台歯唇側面の変色はありません。

当ラボではこうしたブリッジをこれまで数多く手がけてきましたが、接着性ブリッジやインレーブリッジでは厚みの取れない症例が多いにもかかわらず、これまで破折を経験していません。

今までのジルコニア技工を総括すると、接着性ブリッジだけでなく、メーカー所定の厚みも確保できない症例や、ナイフエッジのマージン形成なども含めていまだ破折が起こっていないのには驚いています。
また、ジルコニアの接着もここ数年で格段に進歩していますので、さらに適応範囲は広がると思います。
私はジルコニアのセラミックらしからぬ信頼性の高さは本物だと思ってますし、自信を持ってお勧めできます。


正直言うと、最初は薄いジルコニア症例はいつ破折するかヒヤヒヤものだったんですけど (;^ω^A






EVANSPRO Dental Laboratory











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