ガラス浸潤アルミナのオールセラミック冠について

2010-01-23 23:15:31 | 技工その他
いやぁ、高いですねぇ。とにかく高い。何がって、貴金属が・・・。
金相場がこんなに長く高止まりしているのはちょっと記憶にないですねぇ。現在の世界経済の動向ではこれも致し方ございません。
というわけで、メタルボンド代わりにコストパフォーマンスと強度に優れたオールセラミックはないの?、とのご要望を受け、ガラス浸潤アルミナをお勧めすることになりました。およそフルベイクのメタルボンド技工料金+プレシャスメタル1.0gと同じ位の料金設定です。
ガラス浸潤アルミナは曲げ強度こそジルコニアには及びませんが、実際には相当なものです(曲げ強度平均535~762MPa、ジルコニアはおよそ1000~1200MPa)。
ガラス浸潤アルミナといえばジルコニア以前はプ○セラとともに双璧を成していた高強度セラミックですから,信頼性はかなり高いですよ。
今回当ラボで始めたものと同種のイ○セ○ム・アルミナは合着5年後の生存率が100%だとか(ホントかなぁ~?)。
これなら1~2歯欠損のブリッジまでこなせますし、基本的に仮着もでき合着時にはセメントを選ばないので、ほぼメタルボンド同様に扱えるのが魅力です。
また、画像の通り歯型への適合はジルコニア(・・・と言うか、CAD/CAMモノ)より良いです。
ガラス浸潤アルミナのオールセラミックは、ジルコニアではオーバークオリティ、という向きにはうってつけではないかと思います。
当ラボではジルコニア以降はアルミナの仕事はほとんど無くなってしまいまして、アルミナ用陶材もせっかく買ったのにお蔵入りしていたのですが、ようやく消費できそう・・・かな?
 今回のように貴金属の相場が高騰した状態が続くと、メタルボンドからオールセラミックへのシフトがさらに加速して行くんだろうなぁ、と思います。
コメント
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