こんな仕事もPrettau Zirconiaで

2011-08-01 00:47:29 | ジルコニア

今、ちょっと面白い症例をやってますのでとりあえずご報告まで。

ミリングの定番、パーシャル・パラレル・ミリングをジルコニアに適用しています。
この症例は片側遊離端義歯なのでインターロック部などに相当な負荷がかかることが予想されますが、ジルコニアは強度面の信頼性が極めて高いので、金属を使用した場合となんら変わりのない設計が可能です。



ミリングについてはこんな感じですね。
インターロック、ディスタル・ガイディングシュー、ロッキングホールが付与されています。
ジルコニア・ミリングは精度を損ねることなくテカテカに光るまで研磨するのが何しろ大変です。
金属と違ってとにかく硬いですから。
でも、今回のキモはアタッチメントです。


こういう場合、よく見かけるのはBEGO社のアンコラなどのPVC製のチューブを内蔵したものですが、今回はZL-Microdent社のCecralockを使用しています。アタッチメントとは言っても補助維持装置に属するもので、かつてのCM社のイクソクリップと同じような用途に使用されます。
画像のスタビライザーの遠心内面にある赤い丸がそれ。

この赤い丸は硬~いルビーのボールで、ジルコニアと接触しながらスライドしても摩滅が極めて少ないということと、ボールだから着脱時には接触面を転がってくれるのでジルコニアにもアタッチメントにも負担が少ない、ということでのチョイスですね。

何例かこの設計の義歯を納品していますが、目下のところトラブルはありません。
「カチッ!」っという装着時の音や感触がいいんですよね、このタイプは。
いかにも「ワタシは精密なんですよ。」って言ってるような感じですね。
摩擦を維持力として利用するタイプのアタッチメントはニュル~っとした着脱感で音はありませんから、「よし、入った!」というスイッチ感には乏しいと思うんですよ。
このアタッチメントは音や感触がいいので体感的に精度をアピールする、という点で良いと。
ルビーボールもご覧の通り赤くてキレイですし「宝石」を使ってるというイメージも良いんじゃないでしょうか。


完成してご許可が頂けるようならまた報告したいと思います。



EVANSPRO Dental Laboratory



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする