CAD/CAMで作製したアバットメント+ゴールドヒュー処理

2016-12-01 15:36:51 | Weblog
CAD/CAMで作製したアバットメントにゴールドヒュー処理をかけました。



インプラントはアクセス形状がおそらく最も複雑と思われるジンマー・スプラインを使用しています。
ご覧の通り左が未処理、中央と右が処理後です。

 純チタンないしチタン合金製アバットメントはこうした処理を施さないと口腔内でフッ素に触れた場合に面荒れ・黒変を起こす恐れがあり、審美的にも歯肉が黒ずんで見えることがあります。
弊社のゴールドヒュー処理はカーバイドバーや既成アバットメントに見られる黄金色のものとほぼ同種のものでHv1100程度の硬度があり、非常に強い被膜のひとつです。また、化学的に安定していることがよく知られています。

*ちなみに、CAD/CAMセンターでよく行われている「陽極酸化処理」は電解液中で通電処理するもので、弊社のゴールドヒュー処理とは全く異なるものです。


* 処理装置です。


 今回、CAD/CAM装置で作製したチタン合金製アバットメントにゴールドヒュー処理をかけましたが、結果は非常に良好でした。
 どのような条件下で強固にコーティングされるのかを試していたのですが、やはり微妙なところで被膜の強さがある程度左右されることが分かりましたし、同時に最適と思われる条件も確保できました。
 また、プロセス上800℃ほどに加熱するのですが、アナログへの適合性にも何ら変化はなく、物性変化の問題も起こらないことも確認出来ました。

 それにしても以前はシリンダー・アバットメント上でパターンをとって、チタン鋳造したものに処理をかけて接着していた事を考えれば、CAD/CAM導入でずいぶんとプロセスが変化するものです。これでカスタム・アバットメントがインプラント・メーカーの品質に肉薄すると確信しています。

 あとは納入価格を決めて営業活動です。頑張ります!


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