フルジルコニア・クラウン とCo-Crメタルボンド(その1)

2012-07-18 22:44:18 | ジルコニア
当ラボでは、リーズナブルな審美補綴(特に臼歯部)にはフルジルコニアまたはCo-Crのメタルボンドをお勧めしています。価格設定も似たようなものなので、どちらがいいのかとよく相談をお受けします。

今回はフルジルコニア・クラウンを焼結しました。
前歯部のフルジルコニアは久しぶりのオーダーです。


例によって高透過性のジルコニアを削り出して染色しています。
陶材を築盛しないので、ほとんど研磨だけで仕上げます。研摩後にステイニングも施しますが、染色しているのでそれほどステインに頼らなくてもすみます。
ステインは口腔内で剥がれるものなので、使用は最小限に留めるべきと考えています。

前歯部唇側はあまり磨くと光りすぎるので、この程度に抑えた方が良いと思います。
それでもやっぱりジルコニアはギラつくなぁ。。。

シェードガイドと比較すると色はもちろん質感の違いも目立ちます。
完全な色あわせは難しいのですが、メタルボンドと比較すると削除量が少ない症例でもそれなりのものにはなります(ただし、所定の厚みは必要ですが)。
メタルボンドは金属のコーピング上にレイヤリングという構造のため、削除量は必要ですがフルジルコニアと比較するとリアルで綺麗です。

前歯部へのフルジルコニア・クラウンの適用は高透過性とは言っても陶材と比較すると不透明で反射が強いのであまりお奨めしていません。
フルジルコニア・クラウンは臼歯部に限定した方がいいと思いますね。
でも、人の好みも色々ありますから↓こういうイメージをお望みならうってつけかも。


さてさて、喜んで頂ければいいのですが。




EVANSPRO Dental Laboratory
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