今日は曇り時々雪。今朝は上空に雲が広がっていて、暗い朝となった。今朝の気温は2℃で、北よりの風が吹いている。朝起きてカーテンの隙間から外を見渡すと、団地の前庭には一面銀世界が広がっていた。既に誰かがはしゃぎまわったらしく、雪には無数の足跡が付いている。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。玄関の扉を開けると、冷蔵庫を開けたような冷気が室内に流れこんでくる。今日はクローゼットの中からダウンコートを引っ張り出して、ダウンコートを着て出勤した。外は湿った空気が氷のように冷たく、風は凍えるように寒い。辺りはシンと静まり返っていた。
自宅の前の歩道は団地で雪かきをしてくれたらしい。市道までは普通に歩いて行くことができたが、市道に出ると雪が積もっている。慎重に小さな歩幅で雪を踏みしめるように歩く。シャーベット状の雪がシャキシャキと音を立てていた。車道の車のわだちが雪が溶けているので、車が走ってこないことを確認しながらわだちに沿って駅に向かって歩き始めた。幸い道は凍っていなかったが、雪が溶けてぬかるんでいる。雪を渡ってくる風が凍えるように寒く、手の指がかじかむようである。ゆっくりと慎重に歩いて日野駅に到着した。
幸い電車は平常通りの運転で、遅れも無かったが、これから次第に交通も混乱してくることが予想される。新宿駅に到着すると、駅構内にはテレビカメラが数台セットされていて、甲州街道を撮影していた。駅の外は綺麗に雪かきがされていて、歩道は濡れているものの、歩きやすくなっているようだ。地下道を歩いて職場に向かう。
地下道から出て都庁通りの下を歩いて職場に向かう。都庁第一庁舎の前の都民広場にはカラーコーンとテープで立ち入れないように囲いがされていた。しかし近くまで寄ってみると、やはり一面の銀世界にはそれだけの魅力があるのか、無数の足跡が付いているのが見える。半円形の広場は中心部に向かって緩やかな傾斜が付いていて、不用意に歩くと滑ってしまいそうだ。既に溶けかけた雪がシャーベット状になっていてぬかるんでいるのが分かる。警備員が広場の周囲を歩いているのが見えた。
都民広場の正面に雪だるまが2体作られていた。近くにあるとちょう保育園の子供たちが作ったのだろうか。雪だるまに枝の手がついている。
職場に着くと、窓から外を見渡した。東京の市街地は一面銀世界に包まれていたが、新宿中央公園はだいぶ雪が溶けていて、遊歩道には無数の足跡が付いているのが見える。市街地の先には白いガス状の雲が広がっていて、関東山地の山々の姿をすっかり覆い隠していた。遠くの市街地もガスがかかっていて、霞んで見える。道路上の雪はすっかり無くなっていて、濡れた路面は黒く見えた。
日中は雨ときどき止む。上空には白い空が広がっていて、細かい雨がパラパラと降る厳しい寒さの一日となった。昼間の最高気温は4℃で、北よりの風が吹いている。お昼休みに外に出てみると、雨で濡れた空気が容赦なく体温を奪っていくかのように冷たく感じられた。風が身を切るように冷たく、体の芯まで冷えるような底冷えの寒さである。広場の雪はだいぶ溶けているものの、場所によっては雪がシャーベット状になっていた。
ふれあい広場の東側に設けられたパブリックアート「水の神殿」の池の水面にはシャーベット状の氷が一面に浮かんでいた。耳を澄ませば、シャキシャキとした音が聞こえてきそうな気がした。
都庁の敷地に設置されたアートワークの上にも雪が降り積もっている。第二庁舎の西側中央に設けられたパブリックアート「Cubics' conference」の上にも雪が積もっていたが、その形状ゆえかあまり雪は積もっていなかった。雪で濡れた鋼板の素材からは雪とは異なる冷気が感じられる。
第二庁舎の西側の植え込みの中にあるパブリックアート「雲」にも雪が載っていた。植込みの木々の間を鳥が飛び交っているのが見えた。
夜、仕事を終えて帰宅の途につく。新宿駅から中央線快速電車に乗って日野駅で下車した。電車を降りて改札を抜けると、駅の外に出た。上空には雲が広がっていたが、白い雲に割れ目が入ったように裂けて、暗い空が垣間見えている。道路の雪はほぼ片付けられていて、道路の脇に雪が盛られている。
昼間よりも気温が更に下がってきて、ダウンコートを着ていても、北よりの風が肌寒く感じられた。ガラスのように硬くて冷ややかな空気が露出している肌を刺すように思われる。西の空を横田基地に向かうのか、航行灯を点けた飛行機が轟音と共に北に向かって行くのが見えた。