すっかりジム・トンプソンの家に魅せられてしまったあとだけに
昼からモールの視察は正直たのしいものではなかった。
仕事柄仕方がないと言いつつも ビジネスにつながるヒントがあればとサイアム地区を探索した
タイの商業施設は巨大である。
日本でいえば三郷にあるレイクタウン(イオン)ほどの規模になるだろか
スーパー+百貨店+駅ビル+モール+映画館といったものが
駅と駅のひと区間わたってとつながっている。
その規模東洋一だそうで 中国に行ってもこれほどの規模のモールはない。
あらためてこの国のパワーを感じた。
真っ先に向かったのがフードコートだった。
ちょうど昼時だったので このなかでランチを取ることにした。
といっても ここのフードコートはあまりにも広く
それぞれの国ごとにコーナーが分かれている。
選ぶだけでも精一杯で
さらに注文するにもメニューが多すぎて困ってしまった。
私はアジアのコーナーで タイ料理と中華料理をオーダーした。
メニューが何軒ものお店のものが備え付けられており
日本のフードコートのように直接買いに行くことはない。
ちゃんとウエイトレスがオーダーを取りにきて それぞれの店に伝票を渡していく。
まぁ フードコート風レストランといった感じ
料理も美味いし 本格的だった。
それになによりもファーストフード的感がないのが嬉しかった。
そんな感動から 二日目もモール内のレストランに入った。
期待通り いやそれ以上のサービスの良さに驚かされた。
内装は一流ホテルのレストランそのものだった。
料理のセンスも抜群 カップ一つ お皿一つにもこだわりが見えた。
はっきりいって これほどまでに凄いと思わなかった。
と同時に 日本のモールが恥ずかしかった。
レベルの低さ こだわりのなさ
どの企業もコストは押さえたい リスクは少なくしたいという思惑がみえみえで
安全ラインでしか勝負をしない。
まぁ それがサラリーマン的発想だから仕方がないといえばそれまでだが
日本はすべてファーストフードのようで情けない。
強いニッポン! 世界のニッポン! という時代は もう過去のことだ
モールの視察を終えて マンダリンのカフェに入った。
隣はちょっとバブリーな中国人の家族だった。
テーブルの上には生春巻きが置かれていた。
奥さんがひとくちつけるとウエイターを呼んで下げさせた。
他の料理も一切手をつけなかった。
味が合わなかったのか 気に入らなかったのか しばらくして全員席を立った。
テーブルの上には 食べ物や飲み物がそのまま置かれていた。
気に入らないものは気に入らない。
中国人も 韓国人も 他のアジアンセレブも同様の振る舞いだった。
格の違いを見せつけられた。
もし我々がアジアでビジネスをしたらどうなのか・・・・・
考えただけで不安になった。
そして ビジネスとはかくありきという姿をあるレストランで体験した。
大きな成果だった。
ラストに続く