25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

大転換期に突入している

2019年06月20日 | 社会・経済・政治
 日本語でホームページを作れば、その対象はだいたい一億人ほどになる。これが英語のホームページあれば、アメリカ、オーストラリア、イギリス、ニュージーランド、香港、ヨーロッパのかなりの国の人々、香港、シンガポール、他世界の英語ができる人が対象になってくる。それだけでも戦略が変わってくる。中国語のホームページにすれば対象が14億になってくる。インドは言語が多数あるから実情はわからないが、ここも14億人いるのである。

 今から十年以上前、2005年か、2006年頃、不動産業をやっている先輩がいた。尾鷲では大成功と呼んでいいくらいに成功していたが、この時期不動産が売れなくなってきた。話を聞いていると、尾鷲で宅地開発をし、建売住宅を売るのであるが、その客は尾鷲かせいぜい隣町の紀北町と想定しているようだった。客を全国にしたら、とぼくは提案した。方法はインターネットである。「田舎暮らし支援サイト」をブログでぼくは作った。ちょっとこれで売ってみようと提案したのだった。そしたら次々と名古屋や大阪方面から移住してきて、彼はびっくりしたのだった。
 それと同じである。日本語のホームページを作れば日本列島人しか見ないのである。
 いっそのこと、海外に物を売ってもよい、という企業を一括して紹介するポータルサイトがあってもよい。日本人はどんな面白い商品や技術をもっているか、すぐにわかるというものだ。

 話は違うが最近、感心しまくったことがある。「よもやま話」の会で次回の小説は「メリメ「エトルリヤの壺」という短編でぼくは全く知らない小説家であり、小説だった。さて、その本を入手しなければならない。町の書店にありそうもない。家に帰ってすぐにアマゾンで「メリメ」を検索するとすぐに出てきて、「エトルリアの壺」もある。ただし絶版とある。しかしこの小説はアマゾンでは販売されている。90円。すぐに注文。送料入れて340円。2分もかからず終了。
 日本列島人にはこのアマゾンのようなメガプラットフォームが作れないのだ。ほとんどメガプラットフォーマーはアメリカ企業である。ところが人口14億人をもつ中国は人口からして自国でメガプラットフォームを作れるのである。5Gも同様で、中国が進んでいる。この貿易戦争によってはメガプラットフォームの世界を二分割になり、並存することになるのかもしれない。
 AI、IoT、ビッグデータ、ロボット、ドローン、自動運転、遠隔医療 日本のITの世界はアメリカ、中国の3周遅れだと専門家は言う。AIの専門技術者は大半がアメリカにいて、中国は2割だという。日本には数百人しかいないという。小学でのプログラミングの授業、英語の授業がすでに始まったのか、どちらにしろ、遅すぎるのと、教師がそもそもそういう教育を受けていないというのが大問題である。
 すると、日本はアメリカや中国が作ってくれたものを使うか、隙間の小さなことしかできないのではないか、と思う。ぼくら庶民はそれでいいが、大きな経済と考えた場合、成長のエンジンにならないのかもしれない。いずれにせよ、日本は大転換期、(もしくは大破綻かもしれないが)に突入している。