25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

二冊の本を読み終える

2017年08月07日 | 社会・経済・政治

 ようやく村上春樹の「騎士団長殺し」を読み終えて、良かったとも思えず、さりとて悪かったとも思えず、よくある村上の「通り抜けの技」そのものの小説だった。夢物語奇譚であった。と同時に河合雅司の「未来の年表」を読み終えた。このままの愚策が続くと、人口減少に歯止めがかからず、2042年には少子高齢化問題がピークを迎える。政府は2025年問題と位置付けている。それもあるが、2042年が恐ろしい。

 空き家が3軒に1軒。まだらのように老人が散在し、2人に1人が高齢者である。輸血用の血液も不足する事態にそろそろなりつつある。東北に高い堤防など作っている場合ではない。

 日本国家の適正人口を策定し、豊かで、キラリと光る国家を作るのか、このままだらだらと戦後のように経済成長を目指していけば、その先に何が待ち受けているのか、僕らは真剣に「縮小社会」を考えていかなければならない。一億二千万人という人口は日本列島には多すぎるのだと思う。

 外国人単純労働者を雇い入れることよりも、過剰な便利さを止めたほうがいいのではないかと思う。コンビニの照明は明るすぎ、二十四時間営業も必要はない。時間内指定の宅急便も必要がないように思える。過剰な包装も要らない。携帯電話も5000円くらいで済ませることも可能だ。残業は禁止でもよい。教育に力を入れて、付加価値の高い技術開発、ブランド力をつける。

 尾鷲市は2040年ほどで、ほぼ市としての機能が破綻する。これを避けるにはやはり尾鷲市も適正人口を設定し、その維持の方法を模索する。浦村はほぼ限界にきているから、買い物難民となっている浦村は非居住地域に指定し、市街地に居住地域を作るくらいの大胆な発想が必要である。

 災害列島である日本列島。そこに住む我々。具体策はいくらでもある。それを市議、市長が市民からの声をこれまでと違ったやり方で吸い上げるのがよいと思う。考えている人はいるものだ。

 ただしかし現在の国会議員にはさほどいないように思われるが。

 台風が来ている。また今回も尾鷲は難を逃れそうである。大雨が降っているが、雨にも強いのも尾鷲市の強みだ。