25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

芝桜 有吉佐和子

2016年05月03日 | 文学 思想

  冷たいもの 、熱いものが歯にしみて痛い。歯医者さんにいこうと思っても連休中である。ゴールデンウィーク中は辛抱しかないかと、不機嫌である。

 あなたふと 青葉若葉の 日の光 (芭蕉)

の気分が歯の痛みで台無しである。

  歩くことと筋トレは続けている。食べることがめんどうでイラつくのである。あ有吉佐和子の「芝桜」が面白くなってきて、うまく団結、慣習化した花柳界のしきたりは女と遊び人の男たちが作ったものである。小説は大正時代の8年から始まる。15歳と16歳の雛妓がやがて成長し、主に作者は二人の性格と能力の関係をうまく描いていくのである。昨日はK弁護士と一緒だったので、またこの小説は、彼の推奨でもあったので、感想を述べていると、

「この二人がばあさんになってからの話があるんや。木瓜の花っていう小説や。これは面白いで」

  食べ物は当面だめだから、小説三昧といくか、と寝床で読むのを楽しみとするしかない。とんだ休日であるが、知らぬ世界の女の人生をたどるのも悪くない。