25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

緊急地震速報

2016年04月01日 | 日記

  昼頃、突然、スマートフォンが鳴り、「緊急地震速報」が入ってきた。それから1秒か2秒後だったと思う。地震が来た。その時、次の揺れが来るのか、としばらく待ったが、その気配がないため、テーブルに戻った。妻が来るまでやってきて、「大地震らしいよ」と言って、常時置いてある災害用具の入ったリュックの場所を見た。それがない、とわかり、ヤタがそこで寝るようになったときに、リュックの置き場所を移動させたことを忘れていたらしく、二回に取りに行った。

「なんで大地震なんや」と訊くと、

「携帯に・・・」と言う。同じ情報のはずであったから、

「よく読めば?」と言った。

 地震速報から5秒くらいあるかと思っていたのが、1秒か2秒ほどで地震が来たので、これは考えないといけないと思った。ドアが開かなくなったら、どうにもならない。叩き壊す、厚い窓のガラスをどうにかして破るしかない。5秒あれば外に出れる。大きな違いだと思った。

 いつか南海トラフ大地震は起きるのだろう。そのことばっかり言う時期が5、6年前にあった。おかげで港町が恐れられるようになり、空き家も多くなった。もちろん不動産価格も激低下した。

 いっそ来るものなら早く来てほしいとも思う。そうなれば、それ以後どう生きるか、決めやすい。東北大震災は悲惨で悲しいことも多かっただろうけど、人生の転機になった人もいるはずだ。よい方にも。悪い方にも。この震災は原子力発電所が爆発したからこじれて、厄介なものになった。きっと大自然だけの災害だったなら、あきらめもつく人も多いだろうが、放射能を心配するにどこまで心配すればよいのかわからないという人は子供を連れて他所に移住したし、仮設住宅に避難した。

 幸い尾鷲には原子力発電所が近辺にないから、自然災害で済む。そして最も危険なのは津波である。しかし津波であれば、「逃げればよい」。ただそれだけのことだ。

地震が大きい、と思えばバッグを持ってすぐ逃げる。家が壊れ、物が流されてもよい。なにかすっきりする気分になるのではないかとも個人的には思う。みな流れてしまったんだからどうしようもないではないか。そしてまた生きなおしを始める。