橋下知事 箕面市と懇談

2010-02-23 | 政治

平成22222日(月)16:45分頃

箕面市メイプルホール

(Q:記者、A:知事、B:倉田箕面市長、C:二石箕面市議会議長)

【空港問題について】

Q 知事に伺う。関空へのアクセスとして新幹線の話をされていたが、関空リニアとの関係についてどうか。国と具体的な協議をしているのか。

A 協議というほどではない。リニアはスッペクが高すぎるということで、新幹線のほうがより現実的ではないかといった話が出始めて、そういった検討も指示を出した。

Q リニアをやめるのか。

A リニアは高速アクセス鉄道の例。リニアが7分、新幹線であれば13分といった情報も得たので。リニアでも新幹線でも高速アクセスということであれば、どちらでもいけると思う。

Q 国と話をすすめられているということか。

A 正式ではないが。

Q 豊中市長選、応援に入られるのか。

A まだ、気合の入った立候補者が出ていない。豊中で中長期的にも伊丹廃港を掲げて市長選に出馬するということは相当な覚悟いる。現豊中市長がどうこうではなく、市民に問うことが必要だと思う。

Q もし廃港を主張する候補者が出馬された場合は応援するのか。

A 空港の問題では一致しても、教育などの分野で相反する主張であればそうはいかない。空港問題は一つの参考事情。立候補が出るかどうかは見守る。豊中選挙戦は、スケジュールを全部空けてある。

Q 豊中は抜けているが、今回で一通りタウンミーティングが終わったということで、その総括は。

A こうしてきちんと話をすると、伊丹廃港について、みなさん、初めは全て拒否だったのが、「中長期的に廃港といった考え方もあり」と思ってくださってるような感じがした。池田では3割ぐらいだったが、箕面ではかなり多くの方が、「そういう方向性でいこう」といった感じをうけた。

Q やってよかったと思うか。

A ただ箕面市民の中で今日集まっていただいた方々は、ごくわずかなので全ての箕面市民の声ではないと思う。それでもこうやって、やっていかなければいけないと思った。ただ知事だけの仕事ではなく、箕面市議会の役割だと思う。方向性を示して住民の皆さんと対話するのは。

Q 市長と議長に伺う。知事が「議会で決議を」といった話をされていたが。

B 私の立場からすると、市議会ではないので何ともいえない。議員の先生方が、知事の話を直接聞いて、それぞれどう感じたかによってのご判断になると思う。

C 伊丹廃港の議論は、市議会では「今日がスタート」との認識をしていただきたい。知事が言われたように迎合して何もやらない方向で答えを出すのではなく、今日の意見交換をベースに議会でしっかりと伊丹空港の廃港の是非、アクセスの充実について議論がなされ、場合によっては決議もありうるのではないかと個人的には思っている。

Q 北大阪急行の延伸が大きな要素か。

C 北摂だけのことを考えるのではなく、大阪、関西、西日本のことを考えていくといった議論展開をどうやっていくのか。私自身は関空までのアクセスを充実すれば、「伊丹空港をどうしても残さなければならない」ということにはならないと思う。そういった議論を市民の方々ともしっかりとやっていきたい。

B 今日のように知事との直接の意見交換会がなければ、全く考える機会もなかったと思う。そういう意味では、「今日からスタート」だと思うし、またこういう機会がない市町村では、なかなかそういった議論にならないと思う。

A 一番重要なのは豊中市。議会がない限り夜中でもいつでも合わせるので、今からでも申し出てほしい。方向性はどちらでもいい。きちんと議論したい。豊中市と市議会は責任放棄。豊能、能勢、池田、箕面で実施したのだから、絶対にやる義務があると思う。市長も議長もメディアで聞いていてよくわからなかったのが、実際に意見交換することで、ある程度考えようとなっていただいたのだから、豊中でも実施すべき。運用制限を撤廃する覚悟があるのかどうかについては、絶対に豊中市長に確認したい。国の方針に対してどういうスタンスをとるのか、はっきりさせるのが政治家の義務。

Q 新幹線であれば、4,900億より安価にできるのか。

A 高くなる。13分になると、単線では無理。複線が必要。手法としてPPPもありうるのではないかということで、その手法も念頭において検討指示した。

Q この件は、国交省の成長戦略会議で議論されつつあるのか。

A それはない。アクセスについて具体的な検討はない。

Q 関空の子会社の関西国際空港用地造成会社について。子会社である必要がなくなったにもかかわらず、年4億円を関空からもらっているが、この子会社に国の天下りが入っていて、この会社に府も出資している状態だが、この件についてどう思うか。

A 初めて聞いた。厳しく指摘をしていただいて、変える必要があれば変える。

Q チェックを今から指示するのか。

A どういう事情かすぐに報告をうける。 

Q 市長に伺う。北大阪急行の延伸と伊丹廃港の話が関連して出てきたが、その感想は。豊中市長選の話もあったが市長自身は現職を支持されるのか。

B 北大阪急行の延伸と伊丹廃港の問題は、私は大阪府が関空と騒ぐのであれば、箕面は関空から一番のへき地なので、関空までのアクセスをしっかりしてほしいという話は前から言っていた。この空港問題に北大阪急行の延伸が絡んでくるのは当然の成り行きと思っている。豊中市長選に関しては、現段階では、現職の浅利市長が出馬表明されているので、浅利市長を応援していこうと思っている。情勢がどうかわっていくのか見なければならないと思っているが。

Q 関空アクセスは、リニア、なにわ筋線と新幹線のトリプルアクセスでいくのか。

A 私は、高速アクセス鉄道という意味なので、あとはどれが一番いいのかは役人の腕の見せ所。

Q 北大阪急行の延伸の件について。能勢での意見交換会では、伊丹廃港が前提で北大阪急行の延伸整備と言われていたが、今日のコメントでは、「廃港決議がでれば、全力で支援する」ということか。

A いきなり予算をつけるかどうかは別だが、そういう方向性が出るのであれば、私はワンセットで動かしていく。箕面グリーンロードも一年間料金引き下げを延期したが、そういう問題も含めてワンセットで国に迫っていく。北大阪急行の延伸も市長が頑張っていただいて検討会を立ち上げたが、このままでいけば、止まってしまう。なにわ筋線も同じ。

B 検討会に知事が出席していただければ別。

A なにわ筋線も北大阪急行の延伸も関空へのアクセスとして進めていくべき。決議がでれば、動きとして大きい。

C プレッシャー。

A 私は、南部も東部も府域全部を管轄するので、今の財政状況で箕面市民の便利さということだけでは、私の任期中予算をつけることは出来ない。

Q 任期は残り半分もないが、どれぐらい責任を持ってできるのかといった質問もあったが。

A 政治家なので次のことをいうのは・・・。今の任期中で出来ることは精一杯頑張る。

Q (箕面ローカルラジオ)箕面市民にメッセージを。

A 「自分たちの利益と将来の大きな利益の天秤の問題。箕面市民の方は、伊丹空港まで近いが、それにこだわり続けると、箕面だけでなく大阪の発展は何もない。まだ生まれてきていない子どもたちや孫たちのために競争力のある大阪を引き継がせるために、ガマンするところはガマンする。親だって自分の食べたい物をガマンして子どもに食べさせるので、そんな感覚でこの空港問題を考えていただきたい。少々の不便はおかけするかもしれないが、それに見合う莫大な効果は、30年後によかったと思ってもらえると私は確信している。それとは別に30年、40年前に関空問題の時に、伊丹の跡地の利用や廃港後のビジョンを出さなかった政治家の責任で、こんなふうにボロボロになってしまった。30年後の話は政治家が考える上で全然遠い話ではない。政治家がしっかりと方向性を示して、箕面市民の皆さんには将来世代を考えた良識ある判断をしていただき、議会にメッセージを突きつけていただきたい。これが地方分権、地域主権。箕面市民に期待している。」

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