夢で逢えたら~毎日がftr日和

大好きなKinKi Kidsについてのひとりごとを中心に
日々の生活を綴る、ひまわりの日記です。

栗本薫先生

2009-05-27 22:04:13 | その他
きのう栗本先生が亡くなられたということは、
お昼休みにネットニュースで知りました。
驚きで言葉になりませんでした。
もちろん、先生が闘病中なのは知っていましたが、
”グインの結末を書かずして、先生は死ねないでしょ!”
と、変な確信を持っていたので、まさかという思いでした。
職場では栗本先生の存在を知る人がおらず、
わたし一人が騒ぐわけにもいきませんから、
普通に午後の仕事もこなし、家に帰ってきました。

十日前に読み終えた最新刊のグイン126巻「黒衣の女王」を、
リビングにまだ出しっぱなしでしたので、
あとがきを読み直そうと手にとって、愕然としました。
裏表紙から10ページぐらいに茶色のシミがあって濡れていたのです。
思い返してみると、昨日の夜、近くでビールの空き缶を倒しました。
でもビールは飲んだ後だったし、本がぬれているようには見えなかったので、
そのままにしていたのでした。
本には布製の茶色のカバーをしていたので、
しみこんだのに気づかなかったんですね・・
水だったらこうはならなかったでしょうが、
ビールだったためにくっきりと跡が残って、
まるで先生が泣いているように思えました。
そうしたら急に悲しくなって涙が出てきました。

私は長いこと本というものを読んでいますが、
こんな風に汚したことは今まで一度もありませんでした。
そして、グイン以外は年に1、2冊しか栗本先生の他の作品は読まないのに、
ちょうど今朝から伊集院大介シリーズ「樹霊の塔」を読み始めたところでした。
不思議な符号に、自分でも驚いています。

思えば高校生の時、お友達のFに「グイン・サーガ」を薦められたのが、
栗本先生との出会いでした。
その頃は活字を読む習慣がなく、興味もありませんでした。
期待もせずに読み始めたのに、気づいたらその当時出ていた何冊かを、
一気に読んでしまっていました。
それでは飽きたらず、「ぼくらシリーズ」を買い求め、
「伊集院大介シリーズ」もと、次々に読み進めました。
ここで密室・トリック・名探偵などという言葉にはまり、
ミステリーの虜になったのです。

子どもが小さいときはとても本を読むという気にはなりませんでしたが、
グインだけは最新刊が出ると買い求め、
細々と読書を続けてきました。
今こうして、時間に余裕ができて、
堂々と「読書が趣味です」と言えるようになったのも、
全て先生のおかげです。本当に感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。

こうして書いていると、涙が止まりません。
無念で泣きたいのは先生の方ですよね。
心より、ご冥福をお祈りします。
コメント
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