マニフェストに掲げた「年金記録問題」の方法として、民主党はかねてから「年金通帳」を導入する方針を明らかにしていた。今回の概算要求に、数百億円の単位で「年金通帳」導入に向けた関連予算を盛り込む方針を固めたことから、一気に検討が進むものと思われる。
具体的には、必要となるITシステムの改修・開発費、記帳用端末(ATM)の開発と設置など。ITシステムの概要も決まっていないため、あくまで概算で、これから実現可能性を含め、検討を進めることになる。
大きな構想としては、国民1人ずつに「年金通帳」を交付(正確には、年金加入者=被保険者に)。全国の銀行などに設置された記帳用端末(ATM)を使って、いつでも、年金の納付記録や支払われる年金額などを印字できるというもの。
この構想を実現するためには、社会保険庁(1月から日本年金機構)と全国銀行データ通信システム(全銀ネット)のITシステムを接続し、相互にデータ通信できるようにしなければならない。全銀ネットは、全国銀行協会(民間)が運用しているものなので、厚生労働省からは「依頼」しかできない。また、かなりの大規模システムとなることから、限られた予算のなかで何ができるかを考えていくことになるだろう。
例えば、大きな構想を見越して、通帳と同じ仕様の「年金通帳」を用意し、社会保険庁で、基本情報を印字したうえで被保険者に送付する(多少のリスクがあるか)。社会保険庁の支所(社会保険事務所)に専用の記帳用端末を置き、その「年金通帳」を使えば、必要な項目を印字できるようにする。このように運用している間に、全銀ネットとの接続についての検討と準備を進めるという2段階の方式が考えられるが、いかがだろうか。
ゆうちょ銀行が全銀ネットと接続した時にもトラブルが発生した。今回は、通常の銀行業務にないデータをその中に流そうというものであり、接続と試験は簡単ではない。確かに利便性は向上するだろうが、必要な費用を考えると、やりすぎ感がある。それならば、厚生労働省と社会保険庁が自力でできること=現実的な方法から着手することを考えてはどうだろうか。
厚労相、「年金通帳」導入の方針 10年度概算要求に数百億円
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/politics/CO2009101401000903.html?C=S
年金記録、ATMで確認 厚労相、「通帳」検討
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2009101003690.html?C=S
具体的には、必要となるITシステムの改修・開発費、記帳用端末(ATM)の開発と設置など。ITシステムの概要も決まっていないため、あくまで概算で、これから実現可能性を含め、検討を進めることになる。
大きな構想としては、国民1人ずつに「年金通帳」を交付(正確には、年金加入者=被保険者に)。全国の銀行などに設置された記帳用端末(ATM)を使って、いつでも、年金の納付記録や支払われる年金額などを印字できるというもの。
この構想を実現するためには、社会保険庁(1月から日本年金機構)と全国銀行データ通信システム(全銀ネット)のITシステムを接続し、相互にデータ通信できるようにしなければならない。全銀ネットは、全国銀行協会(民間)が運用しているものなので、厚生労働省からは「依頼」しかできない。また、かなりの大規模システムとなることから、限られた予算のなかで何ができるかを考えていくことになるだろう。
例えば、大きな構想を見越して、通帳と同じ仕様の「年金通帳」を用意し、社会保険庁で、基本情報を印字したうえで被保険者に送付する(多少のリスクがあるか)。社会保険庁の支所(社会保険事務所)に専用の記帳用端末を置き、その「年金通帳」を使えば、必要な項目を印字できるようにする。このように運用している間に、全銀ネットとの接続についての検討と準備を進めるという2段階の方式が考えられるが、いかがだろうか。
ゆうちょ銀行が全銀ネットと接続した時にもトラブルが発生した。今回は、通常の銀行業務にないデータをその中に流そうというものであり、接続と試験は簡単ではない。確かに利便性は向上するだろうが、必要な費用を考えると、やりすぎ感がある。それならば、厚生労働省と社会保険庁が自力でできること=現実的な方法から着手することを考えてはどうだろうか。
厚労相、「年金通帳」導入の方針 10年度概算要求に数百億円
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/politics/CO2009101401000903.html?C=S
年金記録、ATMで確認 厚労相、「通帳」検討
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