⬛️天宇受売命之像⬛️
2018年11月に開館した家族葬専用ホール「平安閣カシータ光」。エントランスホールに飾ってあります「光」という書は開館にあたり武田双雲氏に書いていただいたものです。
ところで、ご近所には棟方志功記念館や平和公園があります。平和公園の「天宇受売命(アマノウズメ)之像」というユニークな彫刻作品があるのをご存知でしょうか。昭和40年代の大流行し、最近も「おそ松くん」リバイバルで話題の赤塚不二夫さんの「シェー」のポーズだと密かに評判になったりもしています。彫刻の作者は古藤正雄氏。棟方志功画伯の原画をもとに彫像を制作しました。青春時代に古藤氏は棟方画伯と青森で出会い、制作に切磋琢磨し、ついには二人は上京して芸術の道で大成しました。たふたりが、郷土に戻り共作した貴重な作品でもあるのです。
「光」と「ウズメ」を比べて見てみましょう。どこか似ていませんか。光という漢字は、人が火を頭の上に掲げている形を表しているのですが、太陽神であるアマテラスオオミカミが天の岩戸に隠れたので世界が真っ暗になってしまい、光を取り戻すためにアメノウズメが岩戸の前で舞う彫刻とだぶって見えます。そう、「光」は武田双雲氏がこの世界が光を取り戻すための彫刻にインスパイアされて、書いた作品です。棟方志功画伯と古藤正雄先生の共作に武田双雲先生という芸術家のあらたなコラボレーションに一頁が加えられたのです。
暗闇から光を取り戻すためのセレモニー、小さな家族葬ホールに込められた想いは、こんなところにも込められています。