🟥曼珠沙華🟥
秋の彼岸の頃に咲く花といえば「彼岸花」。別名は「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」で、サンスクリット語で「天界に咲く花」を意味します。おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典からついた名前です。
葉のない茎の先に花が付く彼岸花は、普通の植物とはかなり違う成長をします。秋の彼岸の頃、いきなり茎が伸びて花を咲かせ、一週間ほどして花が終り茎も枯れてしまうと、今度は葉が伸びてきて緑のまま冬を越します。春に球根に栄養を蓄え、夏が近づくと葉は枯れて休眠期に入り、やがて彼岸の頃にまた一気に花を咲かせます。つまり、花のあるときに葉はなく、葉のあるときに花はない、そんな不思議な植物なのです。このような特徴から、「葉見ず花見ず(はみずはなみず)」と呼ばれています。