2012年9月6日(木)15:05
YOMIURI ONLINE
30年前に生産を終了したホンダのオートバイ「CBX400F」(400cc)の盗難が相次ぎ、所有者が盗難保険の加入を拒否される事態となっている。今も市場では発売当時の10倍の価格で取引される人気車で、盗難率も他車種の3倍との情報もある。全国のバイク盗難件数は昨年で約6万7000件に上っているが、特定車種のみが保険加入できないのは異例だ。
中古バイク専門店などによると、CBX400Fは40歳代のファンを中心に根強い人気を誇る。人気絶頂の頃に生産が終了したことで希少価値が高まり、古いブランド車に乗るようなステータス感も生まれているといい、生産当時の販売価格48万円が、現在は平均で150万円前後。状態の良いものだと500万円で売買されている。
盗難も全国で多発しているとされる。車種別の盗難件数の統計はないが、車台番号が改ざんされて転売されたり、解体されて補修部品にされ、ネットオークションに出品されたりして出回るケースが多いという。
バイクの盗難保険を取り扱うロードサービス会社大手「JBR Motorcycle」(名古屋市)によると、CBX400Fに乗る顧客が盗難に遭う割合は一般車種の3倍で、昨年には、提携先の損保会社から、この車種についての盗難保険契約を拒否された。
保険加入できない車種はほかにはほとんどなく、JBR社関係者は「CBXに乗る人のほとんどは保険に加入できない状態」と話す。
盗難は大阪府内でも今春に相次いだ。府警関係者らによると、4月6日未明、同府豊中市のバイク修理販売店で5台(計665万円相当)が盗まれる被害が発生。店近くの防犯カメラには、作業服姿の7人くらいの男が盗み出す様子が映っていた。
5月23日未明にも同府摂津市のバイク修理工場から5台(計650万円相当)が盗まれ、出入り口の防犯カメラには作業服姿の男約10人がシャッターを壊して侵入し、カギ付きのバイクを運び出す姿が記録されていた。当日の犯行時間は1分半。他の車種の20台は、手つかずのままだった。
豊中市の店にCBX400Fを修理に預け、被害に遭った男性(23)は「乗っていた友人を説得して100万円で譲ってもらった愛車だった。購入1年足らずで盗まれ、体の一部がもぎ取られたようで、怒りが収まらない」と話した。
◆CBX400F 1981年発売。高馬力のエンジンや走行性能の高さなどが人気を集め、耐久レースや教習車にも使われた。後継車の発売で83年にいったん生産を終えたが、ファンの強い要望に応え、翌年から85年まで生産が再開された。2000種類を超える251cc以上の国産オートバイの中で、累計販売台数は5番目に多い約6万3000台。
● 盗まれすぎて…名車CBX、盗難保険に入れず gooニュース
2012年9月6日(木)15:05
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30年前に生産を終了したホンダのオートバイ「CBX400F」(400cc)の盗難が相次ぎ、所有者が盗難保険の加入を拒否される事態となっている。
今も市場では発売当時の10倍の価格で取引される人気車で、盗難率も他車種の3倍との情報もある。全国のバイク盗難件数は昨年で約6万7000件に上っているが、特定車種のみが保険加入できないのは異例だ。
中古バイク専門店などによると、CBX400Fは40歳代のファンを中心に根強い人気を誇る。人気絶頂の頃に生産が終了したことで希少価値が高まり、古いブランド車に乗るようなステータス感も生まれているといい、生産当時の販売価格48万円が、現在は平均で150万円前後。状態の良いものだと500万円で売買されている。
盗難も全国で多発しているとされる。車種別の盗難件数の統計はないが、車台番号が改ざんされて転売されたり、解体されて補修部品にされ、ネットオークションに出品されたりして出回るケースが多いという。
バイクの盗難保険を取り扱うロードサービス会社大手「JBR Motorcycle」(名古屋市)によると、CBX400Fに乗る顧客が盗難に遭う割合は一般車種の3倍で、昨年には、提携先の損保会社から、この車種についての盗難保険契約を拒否された。
保険加入できない車種はほかにはほとんどなく、JBR社関係者は「CBXに乗る人のほとんどは保険に加入できない状態」と話す。