理解できない殺意

福岡県で母子３人の遺体が見つかった事件で、
今日、警察官である夫が逮捕されました。
（ただし、犯行は否認しているようです。）


仮に、夫が犯人だったとしての話ですが、
夫婦関係がうまくいっていなかったのなら、
離婚すればいいだけのことなのに、
どうして殺さなくてはならなかったのか。
しかも、２人の子どもまで。


これがもし逆のパターンで、
たとえば、夫からのＤＶに苦しめられてきた妻が
反撃で夫を殺してしまったというのなら、
まだ理解はできます。


私も子供時代、すぐに暴力を振るう父に
毎日怯えて暮らしていました。
父を殺したいと思ったこと、
この人さえいなくなれば・・・と思ったことが
何度もありました。


私が実際に、父に危害を加えようとしたことは
一度もありませんでしたが、
精神的に追い詰められ、
暴力に暴力で返そうとする心情は充分理解できます。


でも、子どもを巻き添えにするのだけは
少しも理解できない。
どんなに夫婦間でもめていようと
子供の命まで奪うのは、絶対に違う。


今回の事件で、
１９９４年に起きた「つくば母子殺人事件」を思い出しました。


あの事件では、
若いエリート医師の夫が浮気をした挙句、
妻と子ども２人を殺害し、
重りをつけて、遺体を海に投げ捨てたのです。
本当に酷い事件だと思いました。
報道も過熱気味だったので、今でもはっきり覚えています。


妻がそんなに邪魔になったのなら、
ただ、離婚すればよかったのに。
確か、母親がいなくなって、
父親が殺人者の子どもは不憫だから、
一緒に殺したと供述していたように記憶しています。
私には、頭がおかしいとしか思えない。


この２つの事件に限らず、
自分の子供を殺した人は、
子供が生まれた時の喜びを覚えていないのだろうか。
苦しんでいる子供の姿に
何も感じないものなのだろうか。


自分を苦しめる人を殺すのは、
まだ、「まだ」という程度ですが
理解の余地はあります。
しかし、子供や動物、無関係な人を平気で殺すのは
私には１ミリも理解できない。


他のものを傷つけ、命を奪う行為は、
自分の魂の一部を傷つけ、殺しているのと同じです。


たとえ法律で裁かれるのを免れたとしても、
傷つけた本人の魂も傷つけられ、
愛も感動も感じることができない
霊的な亡者になっている。


憎しみで心がいっぱいになっている人は、
自分の人生を俯瞰してみてほしい。
一度しかない人生なのですよ。


そして、あなたが憎しみを抱いている相手にとっても、
人生は一度きりなのですよ。


私達はみな、いずれ死ぬんです。
私達は限られた時間を過ごしているということを
誰もが皆、もっと真摯に考えるべきだと思います。





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