この4月で最年少プロ棋士になる仲邑菫(9)さんが、公開早碁に井山五冠に挑んだ碁です。
手合いは定先です。私なりの感想を書いてみます。
実戦図1
この手にはビックリするとともに感動しました。切れるところを切らずに、逆に継がせて大きく攻める。
素人の私が言うのもなんですが、才能を感じる手だと思いました。ちなみにLZ(LeelaZero)は切りを推奨
しています。
実戦図2
このサバキのツケ。本の中での紹介とか、次の一手の問題としてならそれほど驚く手ではないのですが、
井山5冠との対局で7十五とカタをつかれた状況で、しかも早碁でこの手が打てるというのは、レベルは高いし
心臓も強いとうことになります。LZもこの手が最強でした。
実戦図3
この手が弱気だったようです。
参考図1
この横ノビが最強だったようです。(LZの図より)しかし、井山5冠相手に、早碁で2の封鎖を許しても勝てる自信がある
棋士がどれだけいるか、でしょう。誰も見ていない練習碁か、時間のある碁なら彼女が打つ可能性はありますが、
衆人の前で早碁では、実戦での手は仕方がないでしょう。
この後のサバキ、そこで優勢になってからのスキのなさは、さすが井山5冠というしかありません。
ツイッターで、この碁の勝率の推移のグラフ(AIの判断)を見ました。じりじりと井山5冠の勝率が上がっていく
グラフなのですが、乱高下しないのは両者のレベルがかなり高くないとそうならないそうです。
恐るべきプロが4月に誕生します。