前略、大宮アルディージャさま~♪-本気で上位を目指すのかー

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前略。ピクシーことストイコビッチ!この男、ただ者ではない!!恐れ入った!

2008年04月03日 | 選手たちへ
もうご存知だと思うが、写真の方!私も彼の現役時代には魅了された人物でして。
イビチャの教え子みたいな存在の、ストイコビッチ監督である。

彼は今年、アグレッシブなサッカーを見せるという事で来日した。このアグレッシブという表現がどんなものかは、個々人の解釈によるが。結果として勝ち点を増やし、とても良いチームになっている。

その原因を、昨日の試合を生観戦するにつけ、気づかされてしまった。。。

この写真は、試合前の練習中シーンである。初めてである!こんな怖い監督を観たのは。

ストイコビッチは、試合開始と同時に、ずっと大宮側を観ていたんです。それがこのワンカット。ずっと観ている。ゴール裏の応援する雰囲気を凝視していたのか、先発を予想される大宮の選手のコンディションをチェックしていたのか、心のうちを覗いていたのか。。。

結果として、すべてピクシーにお見通しだったのである。。。

まずピクシーがベンチにいると、名古屋は12人で戦う事になる!これは非常に大きい。名古屋の選手たちが、ピクシーの指示に絶大なる信頼を寄せている空気が漂っている。まずでピクシーがキャプテンマークをしているような感じがした。
カリスマと表現したら陳腐だが、非常に名古屋はチームとして精神の安定が伺える。これだけで相手チームには不利だ。。。


そしてなんと言っても。試合の流れを読める監督(選手)だなと。これがW杯を戦い抜いていた経験なのかなって本当に思ったし、日本でそういう采配が観られるなんて。。。
それは名古屋が大宮の冨田に得点されてから、空気がわかりました。おそらくグランパスは前半で同点にしようという意思が伝わったのだろう。名古屋の選手たちの動きが全く違う。玉際での争い。反則ぎりぎりの当たりは、観ていて怖かった。。。それもこれも全てはピクシーの意思がピッチ上で共有できていたから出来たわけだ。

翻って大宮は樋口監督は、なにもピッチに遅れなかった。それがとても残念なのである。

そして後半!!
立て続けに名古屋が得点したのは、ピクシーの戦術眼が大きいと思う。というのは、彼は非常に大宮の選手たちを観ていた。ベンチから出て、私の席からも見えるくらいに出て、シンプルな指示を出していた。それはどんな指示だったか?

勝手に想像するに「いま、大宮は弱っている。混乱している。少なくとも攻撃できるほどの精神状態ではない。だから畳み掛けろ」と。その証拠に、同点にされてから名古屋の最終ラインを相当あげるように指示していたんです。ちょっと間違えれば、ペドロのカウンターを受ける危険性があるのに、それを指示した「いいんだよ、大丈夫だよ。今の大宮では攻められないから」と言わんばかりに。その結果はピクシーの想像する通りになり、得点できた。

この空気を読み方って「怖い位に素晴らしかった」。正直悔しかったし、怒っていたけど。大宮の選手たちのちょっとした怯む瞬間を見逃さなかった「ストイコビッチの眼」に畏敬の念を抱きます。。。


これは蛇足ですが。こういう「選手の心理を掌握する」という事は、日本の選手たちにはあまり意識が行っていないようだし、ましてやアルディージャの選手たちの中でも皆無に近い。。。自分たちの事だけでいっぱいいっぱいだよ。。。浦和レッズだってそれは読めていないし。敢えてできそうな雰囲気はガンバ大阪くらいかな?

選手の心理を掌握する。でも世界トップレベルでは選手の時期からやるんですよね。今でも忘れないけど、ドイツのW杯でドイツとスウェーデン戦があった。結果としてドイツが勝って、決勝トーナメントの初戦に勝利したんだけど。そのワンシーンで、ドイツのある選手がイエローカードをもらった。「どうして俺が?」という表情で、戸惑っているしホームのファンたちもちょっと違和感がある空気になっていた。

その後のファーストプレーがリュンベリからリスタートだったんです。そこで!

リュンベリはどうしたか?というと。得意のドリブルで、「わざと」そのイエローカードをもらった選手へドリブルで勝負に行ったんです。これって、相手の心理状況を読んで「畳み込む形」で攻めていたんですよね。これは個人レベルの話だろうけど、こういう駆け引きって、どれだけの選手ができるでしょうかあ??

ストイコビッチはおそらく選手時代でも、そういう事っていっぱいやっていたように思いました。監督になった今でも、そういうファクターは大事にしているし、感覚は劣っていません。何故、そんな事が大事か?という事。。。

戦術や戦略やシステムは重要ですが、最終的にサッカーをやるのは、生身の「人間」がやるという事だし、その人間は精神状態によって「どうにでもなる」という心理学みたいな視点に行くと思うのです。だからよく本を読む選手は、そういう事を理解しているように思う。ピクシーも読書家と聞くし、日本人では中村憲剛も読書家だし、試合の流れをよく読める。

試合の局面を読めるという事は、言い換えれば「どれだけ相手チームの、人の心を読めるのか?」という事でもあるかもしれませんね。


もしそうだったとしたら、いやだからこそ。試合前のピクシーの「凝視」は怖かったです。おそらくピクシーが監督であり続ける限り、とてもいいチームになると思う。やるサッカーはシンプルであるが、決して詰まらなくはない。早く、名古屋VSガンバやフロンターレ戦を観てみたいとも思う。


翻って、大宮アルディージャ。今年の大宮は発展していると思います。樋口監督が就任してシンカしていると思います。ただ見方を変えれば、こうとも取れます。

「技術で勝ち点を取っているだけ」とも。つまりビジネスの世界でいえば、いま流行の「HACK」本を読んで、勝つための技術/スキルがすぐ身に付くが、精神の向上を高める「メンタルタフネス」にはなっていないと。

まあ受験テクニックみたいな「ハウツーサッカー」の習得をしているだけに思えます。精神的な強みや厚みが足りない印象が強いんです。

正直、ここ数年の大宮には、「精神的支柱」という存在っていませんよね?
これが象徴的だと思います。名古屋のピクシーに対する、大宮の精神的な拠り所って誰でしょうかあ?

もしこれがみんなにあったら、もしくは誰かだったら、昨日の2失点目は無かったです。

この件に関しては、作り上げるには時間がかかります。また性格みたいなものもあるので、すぐに作り上げる事もできません。また私も現チームのメンバーで「彼だ」と指名する事もできません。。。もしかしたら、そういう選手を獲得しないといけないかもしれない。敢えて言うなら、レアンドロかもしれないなあ。。。これの責任感、プロフェッショナル精神、ただミスも多く、安定感にかける処もある。。。やはり言葉の壁が大きいかな。。。

誰がこのチームを引っ張り。誰が「精神的支柱」になる?


そういう意味では、大宮アルディージャに「本来のフットボールを浸透させる」存在が必要なのかもしれないな。。。これはいずれ訪れる課題。。。

今期のこの時期に、こんな話題をしても仕方ないけど。気持ちでチームを引っ張る選手がほしい。。。私はある選手に期待をしているんだあ。。。そしてその兆しが見える。。。

そう日本代表に近いある選手。。。年齢は比較的若いが、気持ちが沸々している選手。ピッチでもっともっと彼には声を出して鼓舞してほしいと思うのである。。。



ピクシー。やっぱり彼はすばらしい。乱世に生きる男!将来、日本代表の監督としてやってほしいとも思う!!

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