-------前回の続き-------
自分に気合いを入れ、一階へ向かう静恵だったが、果たして、ピストルは使い物になるのか。
また、あの鍵は重要なアイテムなのか、それはこれから、静恵が答えを出してくれるだろう。
静恵は心を決め、一階のあの忌まわしい寝室の前まで来てみたが、
さすがにすぐにはドアを開けることが出来なかった。
(がんばるのよ静恵! 武のことが心配だから、こんな所で時間を無駄にしないためにも・・・)
そう自分に言い聞かせながら、とうとうドアを開けたのだ。
右手にピストルを構え、いつでも撃てるようにして、そっと中を覗いた。
さきほどの魔物は見あたらないが、たぶん鍵を取ろうとすると出てくるのだろう。
まるで番人のようだ。
ベッドの上には、先ほどと同じように鍵が置いてある。
(さあ、鍵を取るわよ。忌まわしい魔物め、出ていらっしゃい!!)
そして鍵の置いてあるベッドに、一歩一歩近づき、とうとう鍵に手をかざしたのだ。
「ウ~~ッ、ウォ~~ッ!!」
「出たわね、!! これでも喰らいなさい!!」
「パン、パン、パーン!!」
静恵はピストルを魔物に向け、3発おみまいしたのだった。
「アグッ、アググッ、ウ~・・・」
ピストルの弾が、魔物の急所に命中したのか、その場に崩れ落ち、そして灰に変わってしまった。
(ああ、なんとか助かったようね。このピストルは魔物にも効き目があるようだわ。学者さんに感謝しなければ・・・)
静恵は、ベッドに置いてある鍵を手に取り、灰になった魔物をしばらく眺めていたが、ふと、あるものに気が付いた。
(あら、メモのようだわ。何かしら?)
灰の中から出てきたメモらしき物を手に取り、そこに書かれた不思議な文章を読んでみた。
「月日に眠る、閉ざされしドア」
(あっ、もしかして、月日というのは、あの日めくりカレンダーのことね!ということは、この鍵は、あそこの鍵なんだ。)
それに気づいた静恵は、素早く寝室を出ると、日めくりカレンダーのあったオーディオルームに向かった。
オーディオルームに入ると、すぐにカレンダーの所へ行き、奥に隠された鍵穴に先ほどの鍵を差し込んでみた。
(あ、ぴったりだわ。思った通りね。でも、この鍵を廻したら、どういうことが起こるのかしら?)
あの寝室の魔物の事もあるので、すぐに鍵を廻すことにためらいを感じるのは、仕方のないことだろう。
しかし、今、静恵に出来ることは、この鍵を廻すことしか無いようだ。
(さあ、何でも出ていらしゃい!! このピストルでやっつけるわよ!!)
静恵は、ピストルを構えながら、とうとう鍵を廻したのだ。
「ゴゴッ、ゴッ、ゴ~~~ッ」
どこからともなく、地響きのような音が聞こえてきた。
(あっ、あれは・・・)
静恵は、不思議な光景を目の当たりにした。
ステレオの置いてある床が陥没をし始め、その奥の壁に、入り口のような物が出てきたのだ。
しばらくすると、地響きのような音が消え、床の陥没もおさまったようだ。
静恵は恐る恐る、隠されていた入り口に向かい、そして中をのぞき込んだ。
(あっ、下り階段があるわ。地下室にでもつながっているのかしら?)
そうなのだ。暗くて下までは見えないが、まさしくそれは、地下へ続く階段であった。
(ここまで念入りに隠してあったのだから、大切な何かがあるに違いないわ。暗くて怖いけど、降りてみるしかなさそうね。)
下り階段は、何年も使われていなかったのか、こけが生えて滑りやすそうだ。
静恵は、一歩一歩、足下を確かめながら、暗い階段に飲み込まれていった。
-------次回へ続く-------
自分に気合いを入れ、一階へ向かう静恵だったが、果たして、ピストルは使い物になるのか。
また、あの鍵は重要なアイテムなのか、それはこれから、静恵が答えを出してくれるだろう。
静恵は心を決め、一階のあの忌まわしい寝室の前まで来てみたが、
さすがにすぐにはドアを開けることが出来なかった。
(がんばるのよ静恵! 武のことが心配だから、こんな所で時間を無駄にしないためにも・・・)
そう自分に言い聞かせながら、とうとうドアを開けたのだ。
右手にピストルを構え、いつでも撃てるようにして、そっと中を覗いた。
さきほどの魔物は見あたらないが、たぶん鍵を取ろうとすると出てくるのだろう。
まるで番人のようだ。
ベッドの上には、先ほどと同じように鍵が置いてある。
(さあ、鍵を取るわよ。忌まわしい魔物め、出ていらっしゃい!!)
そして鍵の置いてあるベッドに、一歩一歩近づき、とうとう鍵に手をかざしたのだ。
「ウ~~ッ、ウォ~~ッ!!」
「出たわね、!! これでも喰らいなさい!!」
「パン、パン、パーン!!」
静恵はピストルを魔物に向け、3発おみまいしたのだった。
「アグッ、アググッ、ウ~・・・」
ピストルの弾が、魔物の急所に命中したのか、その場に崩れ落ち、そして灰に変わってしまった。
(ああ、なんとか助かったようね。このピストルは魔物にも効き目があるようだわ。学者さんに感謝しなければ・・・)
静恵は、ベッドに置いてある鍵を手に取り、灰になった魔物をしばらく眺めていたが、ふと、あるものに気が付いた。
(あら、メモのようだわ。何かしら?)
灰の中から出てきたメモらしき物を手に取り、そこに書かれた不思議な文章を読んでみた。
「月日に眠る、閉ざされしドア」
(あっ、もしかして、月日というのは、あの日めくりカレンダーのことね!ということは、この鍵は、あそこの鍵なんだ。)
それに気づいた静恵は、素早く寝室を出ると、日めくりカレンダーのあったオーディオルームに向かった。
オーディオルームに入ると、すぐにカレンダーの所へ行き、奥に隠された鍵穴に先ほどの鍵を差し込んでみた。
(あ、ぴったりだわ。思った通りね。でも、この鍵を廻したら、どういうことが起こるのかしら?)
あの寝室の魔物の事もあるので、すぐに鍵を廻すことにためらいを感じるのは、仕方のないことだろう。
しかし、今、静恵に出来ることは、この鍵を廻すことしか無いようだ。
(さあ、何でも出ていらしゃい!! このピストルでやっつけるわよ!!)
静恵は、ピストルを構えながら、とうとう鍵を廻したのだ。
「ゴゴッ、ゴッ、ゴ~~~ッ」
どこからともなく、地響きのような音が聞こえてきた。
(あっ、あれは・・・)
静恵は、不思議な光景を目の当たりにした。
ステレオの置いてある床が陥没をし始め、その奥の壁に、入り口のような物が出てきたのだ。
しばらくすると、地響きのような音が消え、床の陥没もおさまったようだ。
静恵は恐る恐る、隠されていた入り口に向かい、そして中をのぞき込んだ。
(あっ、下り階段があるわ。地下室にでもつながっているのかしら?)
そうなのだ。暗くて下までは見えないが、まさしくそれは、地下へ続く階段であった。
(ここまで念入りに隠してあったのだから、大切な何かがあるに違いないわ。暗くて怖いけど、降りてみるしかなさそうね。)
下り階段は、何年も使われていなかったのか、こけが生えて滑りやすそうだ。
静恵は、一歩一歩、足下を確かめながら、暗い階段に飲み込まれていった。
-------次回へ続く-------