-------前回の続き-------
静恵は鍵を取ろうと、ベッドに近づいた。しかしその時・・・
(きゃあ~~っ!!!)
ベッドの上あたりに、恐ろしい顔の仮面が現れたのだ!!
(あああっ・・・)
静恵は、恐怖のあまり身体が硬直したように動かなくなり、その仮面を見入ってしまった。
よく見ると、大きく裂けた口の様なものがあり、そこから赤い液体が、静恵に向かって飛び散ってきた。
(ああ、どうにかしなきゃ・・)
幸いにも、ドアまで距離がなかったので、なんとか重くなった身体を動かして、ドアの外に逃げのびた。
得体の知れぬものは、廊下までは追いかけてくることはない様で、静恵は救われた。
(あれは何だったの?この館はどうなってるの?ああ、武が心配だわ。
もしあの子がすでにこの館に入っているとしたら、ああ、どうしよう・・・。
でも、あの鍵が大切な物だということは分かったわ。なにしろ、あんな魔物が守っているのだから。
とにかく、あと一部屋残ってるから、根性出して入ってみなきゃ。)
静恵は、恐怖に襲われていたが、それよりも愛する弟「武」の事が気がかりだったのだ。
早く見つけなくては、さっきの魔物などにやられてしまうかも知れない。
恐怖を押し殺して、最後の部屋のドアを開けた。
やはりオートロックは解除されていたが、さっきのこともあり、逆にそれが恐ろしい気がした。
(今度は、何もでてきませんように・・・)
願いがかなったのか、部屋に入っても先ほどの様な魔物は出てこなかった。
(いまのうちに、色々探してみなくちゃ。)
この部屋は、キッチンのようだ。
流し台、ガス台、レンジなどがあり、流し台に付いている蛍光灯が、明るく照らしている。
使われていなかった割には、きれいに掃除が行き届いている方だ。
昔は、これほどの設備は無かったはずなので、近年に揃えたのだろうか・・・。
静恵は、ガス台の下に付いている、開き戸を開けてみた。
(あっ、これは・・・)
そこから出てきたのは、古くはあるが、缶切りに違いはない。
(これで、二階部屋にあったカンを、開けてみることが出来るわ。)
静恵は嬉しさのあまり、さっきの恐怖など吹き飛んでしまった。やっといつもの静恵に戻ったようだ。
(さあ、二階へ戻って、カンの中身を確かめなきゃ。)
また、得体の知れない魔物が出ると困るので、静恵は走って二階部屋に向かった。
-------次回へ続く-------
静恵は鍵を取ろうと、ベッドに近づいた。しかしその時・・・
(きゃあ~~っ!!!)
ベッドの上あたりに、恐ろしい顔の仮面が現れたのだ!!
(あああっ・・・)
静恵は、恐怖のあまり身体が硬直したように動かなくなり、その仮面を見入ってしまった。
よく見ると、大きく裂けた口の様なものがあり、そこから赤い液体が、静恵に向かって飛び散ってきた。
(ああ、どうにかしなきゃ・・)
幸いにも、ドアまで距離がなかったので、なんとか重くなった身体を動かして、ドアの外に逃げのびた。
得体の知れぬものは、廊下までは追いかけてくることはない様で、静恵は救われた。
(あれは何だったの?この館はどうなってるの?ああ、武が心配だわ。
もしあの子がすでにこの館に入っているとしたら、ああ、どうしよう・・・。
でも、あの鍵が大切な物だということは分かったわ。なにしろ、あんな魔物が守っているのだから。
とにかく、あと一部屋残ってるから、根性出して入ってみなきゃ。)
静恵は、恐怖に襲われていたが、それよりも愛する弟「武」の事が気がかりだったのだ。
早く見つけなくては、さっきの魔物などにやられてしまうかも知れない。
恐怖を押し殺して、最後の部屋のドアを開けた。
やはりオートロックは解除されていたが、さっきのこともあり、逆にそれが恐ろしい気がした。
(今度は、何もでてきませんように・・・)
願いがかなったのか、部屋に入っても先ほどの様な魔物は出てこなかった。
(いまのうちに、色々探してみなくちゃ。)
この部屋は、キッチンのようだ。
流し台、ガス台、レンジなどがあり、流し台に付いている蛍光灯が、明るく照らしている。
使われていなかった割には、きれいに掃除が行き届いている方だ。
昔は、これほどの設備は無かったはずなので、近年に揃えたのだろうか・・・。
静恵は、ガス台の下に付いている、開き戸を開けてみた。
(あっ、これは・・・)
そこから出てきたのは、古くはあるが、缶切りに違いはない。
(これで、二階部屋にあったカンを、開けてみることが出来るわ。)
静恵は嬉しさのあまり、さっきの恐怖など吹き飛んでしまった。やっといつもの静恵に戻ったようだ。
(さあ、二階へ戻って、カンの中身を確かめなきゃ。)
また、得体の知れない魔物が出ると困るので、静恵は走って二階部屋に向かった。
-------次回へ続く-------