21世紀 脱原発 市民ウォーク in 滋賀

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国が10万年管理という とてつもない話 ☆! 

2016-09-12 14:37:56 | 記事
■ 第54回・脱原発市民ウォーク in 滋賀のご案内 ■

9月17日(土)午後1時半、JR膳所駅前広場集合


廃炉後の制御棒、
地下70メートルで電力会社が400年、
国が10万年管理という
とてつもない話


◆核廃棄物をいかに最終的に処分するかは原子力発電に伴う最大の一番困難な、避けて通ることができない問題です。現在最終処分場の建設を行っているのは5基の原発を保有しているフィンランドだけです(2020年に使用開始の予定)。米国では約1兆円を投入してネバダ州のユッカマウンテンに最終処分場を建設、完成間近でしたが、2009年、前年大統領に就任したオバマ氏が安全上の理由からこの処分場を放棄することに決定したため、最終処分場建設は振り出しに戻っています。このように原発保有国のほとんどで核廃棄物の最終処分問題はまったく先の見えないものとなっています。

◆日本の場合、地下深くに廃棄物を埋設するということを前提に、これまで経産省の認可法人「原子力発電環境整備機構」(NUMO)が最終処分場の候補地を募集していました。しかし、これまで候補地として応募した自治体はありません(2006年の末、県内の余呉町の町長が候補地としての予備調査を受け入れようと画策しましたが、住民の反対により町長は断念しました)。このため国は昨年6月の閣議決定で、従来の公募による候補地の選定という方式を転換し、国主導で《有望地》を選定する方式に変更することを決定、現在国による選定作業が行われており、来年にはその内容が明らかにされるものと考えられます。

◆このような状況のなかで、9月1日付けの朝日新聞が、原子炉の廃炉により生じる放射性廃棄物の最終処分に関する、「廃炉後制御棒、地下70メートル埋設、規制委決定 / 電力会社400年、国10万年管理」という見出しの記事を掲載していました。

◆原子力規制委員会が、原発の廃炉により出る放射性廃棄物のうち《L1》と称される原子炉の制御棒などの放射能レベルが比較的高い廃棄物の処分に関する基本方針を決めたというニュースです。従来から国は高レベル放射性廃棄物は地下300メートルより深い位置に10万年間保管するとしていましたが、このたび規制員会はL1に分類される制御棒などは地下の70メートルより深い位置に埋め、電力会社に300~400年間管理させ、そのあと10万年間は国が管理を引き継ぐという方針を決めたというのが記事の内容です。

◆この規制委の方針に示されている、300~400年、10万年という数値、まったく気の遠くなるような数字です。今から400年前といえば「関ヶ原の戦い」のころです。現存の電力会社が300~400年後に存在しているかどうか・・・それに10万年という数字が挙げられていますが、人類の起源とされるホモサピエンスが地球上に現れたのが20万年ほどまえ、縄文時代が始まったのが紀元前1万5000年です。国が10万年管理するとされていますが、そのころに現代文明が存在しているか、果たして日本という国家が存在しているか・・・これらのことを考えますと、規制委による方針は単なる架空の話、机上の空論に過ぎないのではないかと言わざるを得ません。

◆おそらく、この規制委による方針は、計画の実現可能性を厳密に科学的に検証することにより立案されたわけではなく、高レベル放射性廃棄物や放射能で著しく汚染された機材などにおける放射能レベルが時間の経過とともにどのように減少していき安全なレベルに達するかを、物理的・数学的に計算した結果を示したものに過ぎないと思われます。

◆10万年、このような想像もつかない長いあいだ、はたしてほんとうに放射性廃棄物を安全に管理することができるのだろうか、人間にそのような知恵があるのだろうかと考えますと、誰しも絶望的な気分になるのではないでしょうか。

◆しかし、政府は依然として原発依存の政策を推進しています。このため、日本では今後も核廃棄物は増え続けることになります。核廃棄物が今後も増え続けることに政府が平然としていることは、政府が、また原発の維持・推進を望む関係者たちが、このような廃棄物処理問題の深刻さに正面から向きあっていないことを意味しています。

◆核廃棄物の最終処分をどのように行うかは確かに大きな、大き過ぎる問題です。しかし、とにかく今私たちにできることは、行うべきことは、もうこれ以上核のゴミを増やさないようにすることであることは明らかです。そのためには原子力発電は直ちに止めなればなりません。また、原発をあらたに建設したり、外国へ輸出することも絶対にやめなければなりません。核廃棄物問題の深刻さを考えるならば、これらのことを行わなければならないことは火を見るより明らかです。

◆このような意味から、私たちは一日も早く脱原発を実現させるため今後も努力していかなければなりません。《脱原発市民ウォークin滋賀》は、小さなデモですが、誰でもが、様々な立場の市民が、自分のスタイルで自由に参加することができるデモです。ぜひ足をお運びくださり、あなたの意思を元気に表明してください。

※なお、今回のデモと日時が重なっていますが、9月17日の13時半より大津市内の《ピアザ淡海》において、原子力発電環境整備機構(NUMO)の主催による、最終処分場の選定に関する説明会が行われます。入場無料、一般の参加者を募集しています。定員50名。締切は9月14日、申込先はNUMO(電話:03-6371-4003)。

《脱原発市民ウォークin滋賀》
 呼びかけ人のひとり、池田 進
 電話:077-522-5415
 Eメール:ssmcatch@nifty.ne.jp

<脱原発 市民ウォーク in 滋賀> 9月の予定 → コチラ

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