douce vie

現代アートを中心に、色々と考えた事とかを日々綴っています。主に関西の展覧会の感想なども書いております。

Chocolate

2007-06-26 | 美術
深沢直人ディレクション Chocolate @21_21 DESIGN SIGHT

チョコレート。思えば不思議な食べ物。

このチョコレートについて色々なクリエイターが考えてみた、ていう企画展。
アーティストじゃなくて「クリエイター」なのね。
ここになんだかすごい主張を感じるのだけれど。

ちょっとでもチョコレートっぽかったらOKという作品たちが面白い。
どれも微笑ましくって、くすっと笑えたりして、なごむ。
ただ、チョコレートって甘いだけじゃないぞっていうとこも見せていて、
それは、カカオの原産地の現状だったりする。
カカオ99%のチョコレートが食べられたもんじゃないように。

チョコレートってイライラしている時に食べると落ち着く気がするけど、
そんな感じの企画展。
入り口でチョコレートを一切れもらえます。

スキン+ボーンズ展

2007-06-26 | 美術
スキン+ボーンズ展 @国立新美術館

副題に「1980年代以降の建築とファッション」とあるように、
建築とファッションの共通点を探った展覧会。
どちらもスキン(表面)とボーンズ(構造)から成り立ち、
人間を保護するシェルタの役割を果たす。

展示は最近のデザイナのコレクションから選ばれた服と、
建築の模型や設計図、写真などで構成されていた。
建築とファッションの構造やフォルムがどのように絡み合っているか、
ということが、とてもわかりやすく説明されていた。
確かに、そうやって説明されると両者には共通点があって、
接点があるのだなあ、と納得させられる。

ファッションは人間の第二の皮膚だと思う。
現在、服を着ない人間などいないのだから。
何を着るかによって、その人間性までもある程度判断されてしまう。
建築もしかり。第三の皮膚だろうか。
住宅にしてもオフィスにしても、
その環境で、建物で、判断されることは多いと思う。
そもそも人間を保護するものであった服と建物が、
いつのまにか人間を縛り付けるものになったのかな、と感じた。

人を構成する最も基本的なものであるスキン(皮膚)とボーンズ(骨)が
それだけでは人を支えられなくなってしまった。
だから、服や建築がそれを補っている。そういう風にも思えた。

展覧会自体、凝ったデザインの服や建築は見ていて楽しかった。
とても面白い展覧会だったと思う。
でも一方で、なんか違和感もあった。
冒頭で「国立新美術館は絵画、彫刻といった従来の美術作品だけでなく、
私たちに身近なアートの展示にもチャレンジします」とあるんだけど、
この建築やファッションが本当に身近かな、と。

好きなんだけど、アートと絡むと必ず名前が出てくるデザイナばっかり。
コムデギャルソンとかヨージヤマモトとかヴィクター&ロルフとか。
フセイン・チャラヤンやマルタン・マルジェラもアート寄りだし。
建築もフランク・ゲーリーとか伊東豊雄とかアートと結びつけやすい感じ。
こういうものを身近に感じて、暮らしている人がどれだけいるっていうの。
っていう、皮肉な気持ちにならずにいられなかった。