シェ・クドウ(城南区別府)恒例のワイン教室。
今回のテーマは「カリフォルニア」です。
(1) Schug Pinot Noir 2006
AVA Sonoma County Los Carneros
Carneros Estate Vinyard

ロス・カーネロスは、隣のナパにも一部またがるソノマ南部のAVA。
ドイツ系の名を持つシュグ氏はこの地に長年暮らし、
この地にこだわっているそうです。
ナパの西側に位置するため冷涼な土地にも恵まれ、
「カリフォルニア随一の」ピノノワール産地と言われることもあるとか。
注いでみるとつるんとつややかな赤色。
最初のうちは、切り立ての材木やチョコレートの香りも少し感じられましたが、
それは探さないと分からないくらい。
とにかく印象的なイチゴの香り、人懐っこい印象です。
序盤は後味に干した柿のような、乾いた甘みも感じましたが、
どんどんフレッシュな赤系ベリーの印象に上書きされます。
それでいて決して大味ではなく、穏やかな酸味と甘み、
それに静かなタンニンが溶け合い繊細で丸みのある味わいです。
フランスのピノとはまた異なり、この可愛らしいピノ、とても気に入りました。
(2) Saucelito Zinfandel 2007
AVA Arroyo Grand Valley
Saucelite Canyon Vinyard

セントラルコーストのAVAに属するワイナリー。
もともと19世紀に開拓された土地を、
ぶどう古木ごと現オーナーが譲り受けたため、
ワイナリーとしては比較的新しくても、
樹齢100年以上のぶどうも含まれ、
複雑で魅力的なワインが造られているそうです。
色合いは濃い紫、ディスクが厚めで外郭にピンク~白のニュアンスがあります。
最初スパイシーな香りが印象的でした。
口に含むと、インパクト強めの外観と香りにしては柔らかい味わいに感じます。
ジンファンデル特有の、ドライフルーツを思わせる甘みがよく出ています。
焦がした樽、ビターチョコレート、バニラなどの香りも。
ひさしぶりのジンファンデル、
私にはハワイのスーパーで買うワインの味(笑)なのですよね。
または、目黒のあのカリフォルニア料理店を思い出します。
いろんな意味で嬉しいワインでした。
(3) Oakville Cabernet Sauvignon 1997
AVA Napa Valley Oakville
Oakville Ranch Vinyard

オークヴィルは「ナパヴァレー最高のCS」を目指して争う地区のひとつだそうです。
今回のワインは、K先生に深い思い入れのあるワインとか。
ワイナリー巡りの旅の途中で出会った女性醸造家の話に感動して、
後日(初めて)オークションで彼女のワインを落としたのだそうです。
その貴重なワインの最後の1本をこの日出していただきました。
茶色のニュアンスも感じる深い赤、さすがにディスクも厚めです。
舌触りが冷涼で、タンニンは少し粉っぽい印象、
後味に薬っぽい、アルコールが立ち上がる感じがありますが、
全体的にCSらしく骨格がしっかり、揺るぎない感じです。
14年経過しているわけで、もしかしたら最盛期は過ぎたかもしれませんが、
でも十分「活発で魅力的な老婦人」なワインでした。
(4) Arietta Merlot 1999
AVA Napa Valley
Hadson Vinyard

アリエッタは、カルト・ワインメーカー的存在のジョン・コングスガード氏と、
クリスティーズのオークショニアをつとめていたフレデリック・ハットン氏の
共同経営ワイナリーです。
音楽に造詣の深い二人らしく(まったくの余談ですが、
コングスガード氏は音楽大学でチェンバロ奏者を目指していたこともあり、
ハットン氏はピアノが得意、共にクラシックファンなのだそうです)
ワインのラベルにはベートーヴェンの譜面があしらわれ、
セラーにもモーツァルトが流れているのだとか。
同じクラシック好きとしては、このラベルだけでも嬉しくなりますが、
ワイン自体、非常に希少で貴重なものだそうです。
グラスに注いでみると、落ち着きのあるルビー色。
ベリー系の香りやチョコレート、樽のニュアンス、
また(賛同者は得られなかったけど)時間がたつにつれ、
私はお醤油やお出汁のような、懐かしい香りも感じましたが・・
とにかく複雑な香りです(汗)
序盤は口に含むと少しホコリっぽく、青草のような尖った味も感じました。
しかし徐々に開いてくると、タンニンが心地よく、
バランスもよくて味わいが綺麗です。
食事とともにゆっくり、時間をかけて楽しみたいワイン。
さて、4種の試飲のあとは、先生のご好意でまたまた特別ワインが登場。
Vosne Romanee 1er Cru
Clos des Reas , Monopole
Domaine Michel Gros

(ヴィンテージを控えてくるのを忘れてしまいました!
たしか2007年だったような・・あ・・違ったかな(汗)
ブルゴーニュはヴォーヌ・ロマネ村、
ドメーヌ・ミッシェル=グロの1級ワイン。
ちなみに「Monopole(モノポール)」とは、
何人ものオーナーで畑が分割所有されることの多いブルゴーニュで、
特に単独所有の畑をさす言葉だそうです。
ベリーやカシス、それに紅茶の香り。
ぬれた土のような、大地の香りもします(^^)
最初酸味を感じますが、そのあと滑らかなうまみのような味わいにバランスされ、
心地よい苦みを含んだ丸い後味につながります。
さすがミシェルグロ、地に足のついた上品なワイン。
どちらかというと元気よくインパクトも強めのカリフォルニアを堪能したあとで、
ブルゴーニュを頂いたら、また異なる魅力にうっとりしました。
優雅でやさしい味わいに気持ちも和み、夜はまったりと更けて行くのでした(^^)