My Favorite Things II

福岡生活、満喫中。

ブックカバーチャレンジ 番外編

2020年06月08日 | Daily
【7日間 book cover challenge】
(番外編)「エーデルワイスの詩」他 坂倉登喜子

ブックカバーチャレンジは7日間ですが、番外編としてもう一冊(ひとり)だけ紹介させてください。
明治43年生まれの著者は女性登山家の会「エーデルワイスクラブ」の初代会長。私の遠い親戚でもあります。
私はその生前、直接会うことはありませんでしたが、著書を読むと、親戚から聞いている明るくて潔くてお茶目な人柄が透けて見えて、なんだか嬉しくなります。花を愛し、「そこに花があるから」山に登り、下山後はその土地の地酒や料理を楽しむ。いいなぁ✨
昨今の閉塞感の中で、私もいつかこうした旅ができる日を心待ちにしつつ、いまは彼女の本を眺めています。
残念ながら絶版が多く、ご紹介しても新たに見ていただきにくいのですが(だから番外編)、これからも大切に手元に置きたい私の宝物です。
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ブックカバーチャレンジ 7日め

2020年06月07日 | Daily
【7日間 book cover challenge】
(7)「春の戴冠」辻邦生

7日間のチャレンジさいごは敬愛する辻邦生氏の作品をご紹介します。
サンドロ・ボッティチェルリを描いたこの「春の戴冠」のほか、「西行花伝」「背教者ユリアヌス」「銀杏散りやまず」など数々の傑作。何度読んでもその都度瑞々しい感動がわきあがるのは、一見淡々として端正な文章の下に、作品を貫く著者の揺るぎない意思と情熱があるからだと思います。作品の時代や場所は遠くとも、描かれている人びとの様々は普遍的永遠の域へ昇華され、いま身近にも寄り添うのだと。
苦しいのは自分だけではなく、いま初めて起きていることでもない。乗り越えられるのだと勇気をもらえたような気がして、感謝するとともに大切に思う作品たちです。

(明日は「番外編」として、もう一冊(ひとり)だけ紹介します)
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ブックカバーチャレンジ 6日め

2020年06月06日 | Daily
【7日間 book cover challenge】
(6)「林檎の木の下で」アリス・マンロー

もともと新潮社の本の活字や印刷紙の質感などが好きでよく読んでいますが、その私の中での頂点が、新潮クレストブックスという外国文学シリーズです。ボリュームがあっても手に収まりよく、作品ごとに表紙は異なるものの統一感のあるシンプルなデザイン、そしてもちろん魅力的な作品たち。
このシリーズで私はアリス・マンローやジュンパ・ラヒリ、ベルンハルト・シュリンクなど各国の素晴らしい作家たちに出会い、豊かな物語の旅に連れ出してもらっています。特に以前、体調くずしてしんどかった頃には、現実からの避難場所や拠り所としてずいぶん助けてもらいました。
1冊選ぶのは難しいけれど、短編の名手の言われるマンロー氏の自伝的連作集であるこちらを。
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ブックカバーチャレンジ 5日め

2020年06月05日 | Daily
【7日間 book cover challenge】
(5)「チャイコフスキー コンクール」中村紘子

社会人になってしばらくして、趣味の音楽を聴きに行ける機会も増えてくると、野次馬的好奇心?も手伝って、演奏家、作曲家の方々が書かれる文章に惹かれるようになりました。
すぐれた音楽家には、文章においても卓抜なるセンスをお持ちの方が多いですが、ピアニスト中村紘子さんはまさにそのひとりだと思います。旺盛な好奇心に裏打ちされた観察力と冷静な分析で、演奏を通じて訪れた場所や出会った人々、経験した様々な出来事を、豊富な知識とともにご自分の言葉でまとめられた数々の作品は、どれをとっても感嘆するばかり、読み応えがあります。彼女の演奏録音も数多く残されていますが、こうした文章作品も大切に読み継がれていってほしいです。
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ブックカバーチャレンジ 4日め

2020年06月04日 | Daily
【7日間 book cover challenge】
(4)「中世の女たち」アイリーン・パウア

大学時代は西洋史専攻で中世史のゼミにいました。当時中世史研究の世界では、有力者ではない無名の人々の暮らしや風俗に目を向ける流れがあり、担当教授から資料として渡されたのがこの本です。無名の、中でも女性に焦点をあてた研究の手引書のような内容で、私が当時興味を持っていた分野と近かったからなのですが、結局卒論のテーマは別のものになったので、参考文献に加えることはありませんでした
内容を逐一覚えているわけではないけれど、あの頃自分なりに調べたり悩んだり、ちょっとは学生らしい?こと頑張っていた縁として大事にしており、同氏の別の著作などと併せ、たまに拾い読みしています。
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