びわ湖ホールプロデュースオペラ「ラインの黄金」
2017年3月4日(土)午後2時開演
滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
ワーグナー作曲「ニーベルングの指環」序夜
「ラインの黄金」
全1幕 ドイツ語上演・日本語字幕付【新制作】
指揮:沼尻竜典
演出:ミヒャエル・ハンペ
美術・衣装:ヘニング・フォン・ギールケ
【キャスト】
ヴォータン:ロッド・ギルフリー
ドンナー:ヴィタリ・ユシュマノフ
フロー:村上俊明
ローゲ:西村悟
ファゾルト:デニス・ビシュニヤ
ファフナー:斉木健詞
アルベリヒ:カルステン・メーヴェス
ミーメ:与儀巧
フリッカ:小山由美
フライア:砂川涼子
エルダ:竹本節子
ヴォークリンデ:小川里美
ヴェルグンデ:小野和歌子
フロスヒルデ:梅津貴子
管弦楽:京都市交響楽団
(コンサートマスター:ハルトムート・シル)
(本文と関係ありませんが、ようやくパソコンを買い換えて、またブログ更新できるようになりました)
満を持してのびわ湖リング、その序夜「ラインの黄金」。
ワーグナーイヤーだった2013年に共同制作の「ワルキューレ」を観た時から、
この日が来るのを待っていました。
チケット発売当初、ダブルキャストのどちらも捨てがたく、
結局小山由美さん@フリッカを聴きたい思いで1日めにしたのですが、
贅沢して2日めも行っちゃおうかなぁ・・と迷っているうちに完売してしまいました。残念。
黒田ドンナー、福井フロー、池田エルダも聴きたかったなあ。
近頃のびわ湖オペラの評価の高まりは、当然チケットにも影響して、
発売初日にめぼしい席はほぼ埋まってしまうので、
長年通っている遠隔地ファンとしては、出遅れてはいけない焦りを感じ(笑)嬉しい悲鳴です。
さて「ラインの黄金」、
筋書きは分かっているし、事前にバイロイトのDVDで予習はしていたものの、
実際に鑑賞するのはじつは初めてでしたが、
今回(も)ハンペ氏の演出は、奇を衒わず、原作に忠実で非常にわかりやすいものでした。
また、昨年の「さまよえるオランダ人」の時同様、映像を駆使したステージ作りは、
夢のように美しくて神秘的で、いつまでも観ていたいと思うようでした。
冒頭、ラインの乙女たちが水中を泳ぎつつ、前後にアルベリヒと対話する第1場では、
泳ぎ回るシーンと実際に歌う姿のつながりが自然すぎて、
本当に泳いでいるのかと(そんなわけないのだけど)錯覚したほどでしたが、
後からも第3場でアルベリヒが大蛇に化けたり、
終盤、神々が虹の橋を渡りヴァルハル入城したりするところでも同様の自然な流れ、
むしろ美しすぎる展開で惚れ惚れしました。
共同制作オペラと異なり、びわ湖ホール単独制作なので、
この劇場の機能を十分に生かして緻密に作り込むことができるのでしょうね。
演奏も、いつものことながら素晴らしいのひとことに尽きるのでした。
ラインの乙女たちの極上のハーモニーは、川底に差し込む光のように透き通っていたし、
砂川涼子さんはよく通る美声で、可憐で優しいフライアそのものに見えました。
そして小山由美さん、威厳ある立ち姿だけで伝わる物語があり、歌で語れば説得力もさらに増し、
相変わらずピカイチの貫禄でステージを引き締めます。
男性陣では西村悟さん、私は初めて聴いたのですが、
皮肉っぽい策略家、軽薄に見えて実は冷静、というキャラクターを生き生きと演じていて、
舞台映えするし、堂々とした歌唱もハリがあり、何というか、輝いていました!
ちょっとファンになったかも(!)
こうした気鋭の若手歌手が大きな役でキャスティングされ、
期待通り(というか期待以上)の活躍でカーテンコール時に客席からやんやの大喝采を浴びる・・
というシーンは、過去にも何度かあったけど、びわ湖の客席は本当に温かいのですよね。
いつも胸が熱くなってしまいます。
そして、びわ湖ホール芸術監督の沼尻氏が指揮する京響さんの演奏も、
いつもながら緻密で安定感があり、音楽だけでも聞き応え十分の美しい演奏でした。
京響さんの定期をいちど聴いてみたいとずっと思っているのですが、まだ叶いません。
いつかきっと。
今回からスタートした新制作「びわ湖リング」、次の「ワルキューレ」は来年3月。
まだキャストも発表になっていませんが、いまからとても楽しみです。
2017年3月4日(土)午後2時開演
滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
ワーグナー作曲「ニーベルングの指環」序夜
「ラインの黄金」
全1幕 ドイツ語上演・日本語字幕付【新制作】
指揮:沼尻竜典
演出:ミヒャエル・ハンペ
美術・衣装:ヘニング・フォン・ギールケ
【キャスト】
ヴォータン:ロッド・ギルフリー
ドンナー:ヴィタリ・ユシュマノフ
フロー:村上俊明
ローゲ:西村悟
ファゾルト:デニス・ビシュニヤ
ファフナー:斉木健詞
アルベリヒ:カルステン・メーヴェス
ミーメ:与儀巧
フリッカ:小山由美
フライア:砂川涼子
エルダ:竹本節子
ヴォークリンデ:小川里美
ヴェルグンデ:小野和歌子
フロスヒルデ:梅津貴子
管弦楽:京都市交響楽団
(コンサートマスター:ハルトムート・シル)
(本文と関係ありませんが、ようやくパソコンを買い換えて、またブログ更新できるようになりました)
満を持してのびわ湖リング、その序夜「ラインの黄金」。
ワーグナーイヤーだった2013年に共同制作の「ワルキューレ」を観た時から、
この日が来るのを待っていました。
チケット発売当初、ダブルキャストのどちらも捨てがたく、
結局小山由美さん@フリッカを聴きたい思いで1日めにしたのですが、
贅沢して2日めも行っちゃおうかなぁ・・と迷っているうちに完売してしまいました。残念。
黒田ドンナー、福井フロー、池田エルダも聴きたかったなあ。
近頃のびわ湖オペラの評価の高まりは、当然チケットにも影響して、
発売初日にめぼしい席はほぼ埋まってしまうので、
長年通っている遠隔地ファンとしては、出遅れてはいけない焦りを感じ(笑)嬉しい悲鳴です。
さて「ラインの黄金」、
筋書きは分かっているし、事前にバイロイトのDVDで予習はしていたものの、
実際に鑑賞するのはじつは初めてでしたが、
今回(も)ハンペ氏の演出は、奇を衒わず、原作に忠実で非常にわかりやすいものでした。
また、昨年の「さまよえるオランダ人」の時同様、映像を駆使したステージ作りは、
夢のように美しくて神秘的で、いつまでも観ていたいと思うようでした。
冒頭、ラインの乙女たちが水中を泳ぎつつ、前後にアルベリヒと対話する第1場では、
泳ぎ回るシーンと実際に歌う姿のつながりが自然すぎて、
本当に泳いでいるのかと(そんなわけないのだけど)錯覚したほどでしたが、
後からも第3場でアルベリヒが大蛇に化けたり、
終盤、神々が虹の橋を渡りヴァルハル入城したりするところでも同様の自然な流れ、
むしろ美しすぎる展開で惚れ惚れしました。
共同制作オペラと異なり、びわ湖ホール単独制作なので、
この劇場の機能を十分に生かして緻密に作り込むことができるのでしょうね。
演奏も、いつものことながら素晴らしいのひとことに尽きるのでした。
ラインの乙女たちの極上のハーモニーは、川底に差し込む光のように透き通っていたし、
砂川涼子さんはよく通る美声で、可憐で優しいフライアそのものに見えました。
そして小山由美さん、威厳ある立ち姿だけで伝わる物語があり、歌で語れば説得力もさらに増し、
相変わらずピカイチの貫禄でステージを引き締めます。
男性陣では西村悟さん、私は初めて聴いたのですが、
皮肉っぽい策略家、軽薄に見えて実は冷静、というキャラクターを生き生きと演じていて、
舞台映えするし、堂々とした歌唱もハリがあり、何というか、輝いていました!
ちょっとファンになったかも(!)
こうした気鋭の若手歌手が大きな役でキャスティングされ、
期待通り(というか期待以上)の活躍でカーテンコール時に客席からやんやの大喝采を浴びる・・
というシーンは、過去にも何度かあったけど、びわ湖の客席は本当に温かいのですよね。
いつも胸が熱くなってしまいます。
そして、びわ湖ホール芸術監督の沼尻氏が指揮する京響さんの演奏も、
いつもながら緻密で安定感があり、音楽だけでも聞き応え十分の美しい演奏でした。
京響さんの定期をいちど聴いてみたいとずっと思っているのですが、まだ叶いません。
いつかきっと。
今回からスタートした新制作「びわ湖リング」、次の「ワルキューレ」は来年3月。
まだキャストも発表になっていませんが、いまからとても楽しみです。
スマホで長文が大変苦手なのと、写真サイズの調整がうまくいかず、しばらく休止状態でした。
こまめな更新はできないかもしれませんが、春からまたぼちぼち、アップしていきたいと思います。
よろしくお願い致します!