題詠100首blog

こちらは「題詠100首blog」のイベント会場です。「イベントの仕組み」をお読みの上、ご参加ください。(五十嵐きよみ)

031:寂

2006-01-02 | 031-040の歌
「031:寂」の歌は、こちらにトラックバックしてください。

訓読みで使う場合、「寂しい」と「淋しい」の変換ミスにご注意ください。必ず「寂」でお願いします。

031 寂(美山小助) (小助の和歌)
静寂を 破りし悲鳴 冬空に 響けど誰が 助けに出ずる

031:寂(エクセレント安田) (風流三昧)
静寂の空間一人座禅組む無心貫き仏法悟る

031:寂(ねこまた@葛城) (ねこちぐら)
生き生きて呻吟止まざる宵もあり寂光ひさしく窓辺に見つむ

031:寂(はこべ) (梅の咲くころから)
俊寛の後姿は寂しかり 舟は出てゆく纜流る

031:寂 (kei\'s anex room)
寂として声なき夜の法堂に朗と響けり老僧の謂

031:寂(船坂圭之介)再投稿 (kei\'s anex room)
寂として声なき夜の法堂に朗と響けり老僧の謂

031:寂 行方祐美 (やまとことのは)
寂しそうな風吹く春の朝があり半ぶんこしようとバナナ一本

031:寂(みずき) (空)
落櫻に寂しき髪の乱れたる人待つ夜の四条烏丸(からすま)

031:寂(かのこ) (短歌*かのこ流)
一人では寂しくないさと強がってみてもやっぱり人恋しくて

031:寂(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
如月の夜の静寂(しじま)に牧水の歌口ずさみ独り酒酌む

031:寂(丹羽まゆみ) (All my loving ♪)
ビル街の底にうつむきどのひとも寂しきみづを背に負ふらくだ

031:寂(しゃっくり) (春雨じゃ)
寂しくも半年足らずの失業で音沙汰無しの友となりてふ

031:寂(aruka) (外灯都市)
バビロンの塔があき地に立っている あんまり大きくなくて寂しい

031:寂(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
寂しくてゆめであなたとあったのにもっとさみしくなった三月

031:寂(ほにゃらか) (♪おみそしるパーティー♪)
水に棲む生きものたちの寂しさが赤く澱みて潮(うしほ)ぞ染むる

031:寂(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
ゆえ知らず我を寂しと思う夜は常より早き寝床に入る

031:寂(謎彦) (ジャポン玉)
秋日の口寂しさはブラームス似の牡犬を烈烈と灼き

031:寂(草野つゆ) (草野つゆ@はてな)
寂しいとついついひとりで慰める からだは火照る あなたはいない

031:寂(紫女) (クロッカスの歌)
寂しいとか面の君が云うとほどにダイヤの涙極み増したり

031:寂(かっぱ) (きゅーりをこのむ)
一人では寂しい青だ 僕たちがつくられた日もこんな空かな

031:寂(紫女) (クロッカスの歌)
寂しいと仮面の君が云うとほどにダイヤの涙極み増したり

031:寂(まつしま) (心の空)
春の日も日暮れはやはり寂しいと活ければ薔薇の赤だけが浮き

031:寂(春畑 茜) (アールグレイ日和)
寂しさに傾くわれか擂鉢に胡麻つぶれゆくその音のなか

031:寂 新津康 (NOTHING WORKS)
二人でいても寂しいから。いやきっと、誰といても寂しいのだと。...

031:寂(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
寂しさに負けまいとして強情に心を閉ざすみんな嫌いだ

031:寂 (新井蜜) (暗黒星雲)
寂しくて寂しくて俺この浜に卵を一つ産み落としたよ

031:寂(暮夜 宴) (青い蝶)
寂しさのいたちごっこをしています いちばん太いしっぽはどなた

031:寂(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
寂しさはガムと一緒に噛み締めて銀色の紙に包んで捨てる

031:寂(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
雪山偈 いろはの歌のもとにして無上の教え「寂滅為楽」

031:寂(飯田篤史) (ひこうき雲)
ゆびさきをつよくつないでぼくたちはやがてひかりの寂しさのなか

031:寂 (★光に向かって★)
「叔父ちゃんは家では寂しそうだけど」「今に分かるよ 時の残酷」

031:寂(本原隆) (それについて)
「いとしい」が「寂しい」「つらい」「苦しい」と道やビルやに満ち溢れてる

031:寂 (ハナ) (象の求愛ダンス)
呼吸しかうまくできない寂しさは溶けることない角砂糖 して

031:寂 (小軌みつき) (小軌みつき-つれづれ日和-)
ほの寂し春のブランケットにあらゆるもっていないすべて数えて

031:寂 (翔子)   (花こみち)
川べりをゆるゆる歩きし切なさに寂光院は静かに昏れる

031:寂(よっきゅん) (よっきゅんの100首)
寂しいと 言う女ほど 嘘をつく キープのアドレス いくつあるんだ

031:寂(五十嵐きよみ) (ドン・ジョヴァンニはアリアを歌わない)
対になるワイングラスの一方をわざと割ってはよけい寂しい

031:寂(ドール) (花物語)
間違いはすべて消されて正解が寂しくひとつ残る黒板

031:寂 (なかた有希) (* にじのかかるばしょ *)
寂しさを埋め合うような抱擁のジクソーパズルはつながらないまま

031:寂(鈴雨) (鈴雨日記)
街なかに桜の色の満ちてきて椿のくれない褪せて寂しき

031:寂(柴田匡志) (明日はきっといいことがある)
ノーサイド告げたる笛に突っ伏しおり静寂の後拍手のさざ波

031:寂(水都 歩) (水都blog)
独り寝の肩の寒さに起き出せば眠らぬ街のネオン瞬く

031:寂 (水都 歩)再投稿 (水都blog)
独り寝の肩の寒さをもてあます寂しさよりも欲しい温もり

031:寂(藤原 湾) (湾の歌詠の日々。)
秋来ると なぜか寂しさ 増していく 人恋しきや 秋の夕暮れ

031:寂(改行やたら好きな人) (骸骨レイアウト)
寂しさの やりきれなさに 背を向けて つとめてぼくは まどろむのです

031:寂(西宮えり) (aglio-e-olio)
幾重もの記憶の上に寂しさを咲き誇る人 寂しくない人

031:寂(水須ゆき子) (ぽっぽぶろぐ)
浄土とは寂しき光つどう場所とかげの墓に貝を添えたり

031:寂 (青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
波だけが繰り返してる果てることない寂しさを月影のもと

031;寂(原田 町) (カトレア日記)
静寂を破らぬように青鷺に双眼鏡のピント合わせる

031:寂(スガユウコ) (ココロに花を)
寂しさを知ってしまった子供らは作り笑顔の大人に変わる

031:寂(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
寂しさに一人佇む校庭の広さ噛みしむ明日の旅立ち

031:寂(天野 寧) (三十一文字の毒薬)
僕ひとりみんなとずれてて寂しくてうちでひとりで過ごしたくなる

031:寂(小雪) (朱紗)
落ち込んで言葉ない君前にして寄り添うだけの静寂の夜

031:寂(animoy2) (~うたよみ日記(短歌とともに)~)
寂しさは近くにもありぴったりとくっつくものがついてないとき

031:寂(愛観) (ひ と ひ ら こ と ば)
寂しいと言われるよりも言う方が寂しくはない春の夕暮れ

031:寂(野良ゆうき) (野良犬的)
寂しくて蹴った小石が元気よくころがっていく暗い坂道

031:寂(花夢) (花夢)
開かない貝が隠した真珠みたいな過去が疼く月夜、寂しい

031:寂(みゆ) (*** ことばあそび ***)
天邪鬼 寂しいくせに強がって伏せた睫毛で涙を隠す

031:寂(夜さり) (夕さり夜さり)
寂寥の壁に言葉は跳ねかへる李朝青磁の壺のくらやみ

031:寂(素人屋) (素人屋雑貨店)
ファミレスのランチタイムの寂しんぼう 待ちぼうけです 窓際の席

031:寂(みなとけいじ) (海馬)
腕ひとつ忘れて帰る寂しさよこの向日葵の喚びの中に

031:寂(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
寂しがり屋さんで買ったクリップがさみしがっててくれるからいい

031:寂(ゆあるひ) (ゆあるひの鍛高短歌4)
拝観料六百円を支払えば寂なる時空を得られると言う

031:寂 (紫峯) (時空の扉)
約束を果たせば寂しカレンダー時空をつなぐ扉も開かず...

031:寂(kitten) (kitten song)
静寂な夜をそっと抜け出して少年は捜す本当の世界

031:寂(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
アジアから骨除かれて漂着し魚類寂しく「無せきつい」と書かれ

031:寂(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
寂しくはないと自分に言い聞かせひとり電車で帰途につく夜

031:寂(秋野道子) (気まぐれ通信)
失恋を水辺の街の片隅の寂れたダンス教室に置く

031:寂(みにごん) (MINI\'S LIFE blog)
極論を言えばあなたに殺されて寂しくなりたい薔薇はいらない

031:寂(斉藤そよ) (つれづれつづり)
静寂がやぶられて空ゆるされてヒコーキ雲をつくりはじめる

031:寂(yasubow) (忘れえぬ人々)
寂寞(じゃくまく)のスマートボール打つ響き 文豪ですよあの丸顔は

031:寂(みずすまし) (水紋)
 寂しさのあまりてなおも淋しきは涙となりて吾が頬つたう

031:寂(濱屋桔梗) (桔梗の独白)
雑踏の熱気と笑顔、嬌声に 心を削がれ寂しくなった

031:寂 (佐藤紀子) (「題詠100首blog」参加作品)
暖かくほのぼのとして寂しきは薄紫の母の想ひ出

031:寂(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
直截にきみに別れは言えなくて 振り切る時に寂しかったから

031:寂(ざぼん) (グレイト・エスケイプ!)
あまりにも寂しい波紋蹴散らして光る水しぶきにするから、来て。

031:寂(松本響) (春色ぶれす SIDE-D)
静寂をわたる波紋は三秒で途切れてしまう 途切れてしまえ  

031:寂 (みあ) (言の葉たち)
よもぎ摘む母の背中の寂しさを知るか知らぬか卯月の空は

031:寂 (菜の花の道)
毬をつく良寛恋しと寂聴をみたびひらけば鈴の音する

031:寂(飛鳥川いるか) (しぐなすの短歌感電ノート)
姨捨山・寂蒔(じゃくまく)・篠ノ井・雨宮(あめのみや) 信濃に銀の気配は満ちて

031:寂(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
どんよりと積もり積もった寂しさを退治していく大掃除の日

031:寂 方舟 (方舟)
うねり来て真夜の静寂脅かす震度3去りなほ静寂となろ

031:寂(小原英滋) (過去と現実)
夕靄の湖(うみ)にただよふ静寂に貴女は終に言はざりしかも

031:寂(やすまる) (やすまる)
刻々と死んでは生まれる大空に赤く寂しく朝の薔薇咲く

031:寂(はるな 東)再投稿 (菜の花の道)
毬をつく良寛恋しと寂聴をみたびひらけば鈴の音する

031:寂 (みの虫) (みの虫が居る「書」のぷらぷら道)
まがつても曲がつても道があるいよよ寂しき躑躅のくれなゐ

031:寂(振戸りく) (夢のまた夢)
いつもより言葉少なに曖昧な返事をされるとなんか寂しい

031:寂(島田久輔) (裏庭のきりぎりす)
閉園の孔雀寂寂羽根窄め駱駝ぐだぐだ歩みを止めず

031:寂 (佐田やよい) (言の波紋)
カーテンのすきまに集う寂しさはビールの泡に消えてゆきます

031寂(クロエ) (90%の幸福)
「寂しさ」になってしまった僕たちは夕顔の小径で名前を呼ぶ 

031:寂(くろ) (鎌倉日記)
ほほにおちる睫毛の影のよこがほよ空空寂寂(くうくうじやくじやく)と、なづけたり

031:寂 (寺田 ゆたか)   (素浪人Joeのスローライフ)
・「寂しければ」と頭に詠めるうたありて吉井勇の土佐の籠り居

031:寂(ことら) (ことらのことのは)
君ならねば贖(あがな)えぬこの寂しさよ 透き通るまで玉葱炒める

031:寂(ユメハ) (夢見堂)
一、二日会えないだけで寂しいに呑み込まれてる自分が嫌い

031:寂(凛) (臥薪嘗胆)
無意識に温もりを求めてしまう君が教えてくれた寂しさ

031:寂(中村うさこ) (みすずかる信濃の庵(いお)の歌綴り)
明るき色好み纏ふはひそやかに老いの寂しさ隠さんがため

031:寂(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
寂聴の十二枚組法話集折込みチラシいつも月曜  

031:寂(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
寂しいと言へばたちまち寂しさの形をとつてなだれる心

031:寂(笹井宏之) (【些細】)
寂しさでつくられている本棚に人の死なない小説を置く

031寂(まゆねこ) (家事、ときどき短歌)
 寂れゆく旧道沿いの商店街その豆腐やの豆腐美味なり

031:寂(まゆねこ) (家事、ときどき短歌)
 寂れゆく旧道沿いの商店街その豆腐やの豆腐美味なり

031:寂(小早川忠義) (ただよし)
寂しくはなしといわむか一行のコメントもなきウェブの歌々

031:寂(栗凛) (ス芸紙一重?)
春が逝く寂しさよりも 南風吹く頃の月 紡いでいたい

031:寂(美里和香慧) (     Popん?TANKA)
寂寂と走れ正直者よ きららかにメロス夢みた太宰を乗せて

031:寂(村上きわみ) (北緯43度)
一日のおわりに凝る静寂をわかちあう鳥と樹木のように

031:寂(あおゆき) (メソトリウム)
寂しさにかっぽり口をあけたままカバンは入れてもらえるのを待つ

031:寂(きじとら猫) (きじとら小部屋)
寂しさと気楽さをスパイスにして煮込んだカレーひとりで食べる

031:寂(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
テーブルに紅茶を満たすティーポットぽってりとしてこんな寂しい

031:寂 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
ペディキュアのラメがこぼした寂しさに気づかぬふりの夏のローファー

031:寂(富田林薫) (カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』)
綾波と名付けた猫がミャア~と鳴く メザシを食うか寂しくはない

031:寂(月影隼人) (人間万事塞翁が馬)
とめどなくこころを襲う寂しさに押しつぶされて 君に電話を...

031:寂(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
寂しいと言える相手がいればいいため息の中宿る男性(ひと)でも

031:寂(田丸まひる) (ほおずり練習帳。)
世界一寂しいひとがあなたではなくてよかった風の強い日

031:寂(寒竹茄子夫) (鶴太屋別館「マニエリスム」)
寂として水中花咲(ひら)くあかるさのまにまに寄せる母の沈黙

031:寂(みち。) (虹色アドレナリン。)
「寂しい」を呪文のようにくりかえす きっとほんとに寂しくなるまで

31:寂(魚虎) (脳内に散らばり在りし言の端をDJ的感覚で編む棄てるダム)
寂しげな午後四時のひかり降りそそげニートのかかる五月病にも

031:寂(村上はじめ) (spidyな日々)
寂しくはないよと言ったその夜に 自分自身を冷たく呪う

031:寂(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
他愛なき話をしたき時君のゐぬ間がぽかり寂し・・・からず

031:寂(桑原憂太郎) (桑原憂太郎.com)
君はいつ覚えたのだらう鑑別所面接室で寂しいだなんて

031:寂(空色ぴりか) (題詠100首blog/空色ぴりか)
さみどりの常寂光寺は息をすることすらためらうほどしんとして

031:寂(芹澤京乃) (りなときょうのの迷走記録。)
添い寝する相手は枕だけだけど寂しくなんかないんだってば

031:寂(あんぐ) (あんぐの短歌)
鬱なのも飯がまずいのも寂しいのも自分のことだけ考えるから

031:寂(やな) (やなさんの基地)
静寂の理由は政治的判断…ではなく済まない本当に寝てた

031:寂(小籠良夜) (DARKSIDE OF THE MOON)
如何ほどの生き血吸えども宮人のひとりひとりは寂しきそぶり

031:寂(折口弘) (はっちんずBLOG)
寂しいと告げる相手のないままにネクタイ締めて会社に向う

031:寂(澁谷 那美子) (題詠100首に参加中)
恋多き人生もがも 寂聴の優し眼差し優し声色...

031:寂(智理北杜) (智理北杜)
いつの間にか寂しさなんて感じなくなってた 一人で教室にいて...

031:寂(癒々) (Romantic irony)
すりきりでお砂糖きっかりひとりぶん 寂しくなんかないはずでした

031:寂(村本希理子) (きりころじっく)
訪へる人の数だけ静寂が 景品交換所のある裏道

031:寂(わかば) (わかばのうた)
終わらない宿題を抱き寂しさはほおずりをして空へ投げるね

031:寂(ちゅう) (ちゅう …ノラのつぶやき…)
わいわいと弾みし後の夜は寂し 猫の寝息に合わせてみよう

031:寂(舞姫) (Thirty One 題詠100首置き場)
寂しがる必要なんてない ぼくはいつでも君の中指だから

031:寂(今泉洋子) (sironeko)
静寂が小間の茶室に極まりてあけぼの椿咲(ひら)く気配す

031:寂(goldfish) (月と金魚鉢)
寂しくてこわくなったお日様じゃあ私はなくてでも逢いに来たよ

031:寂(びっきい) (チョキで殴るぞ!)
寂聴に諭されたならあの人も改心したと思うんだけど… 

031:寂(我妻俊樹) (喜劇 眼の前旅館)
歯ならびの秩序を寂しくしたままで夏までつづく治療を今朝も

031:寂(本田瑞穂) (空にひろがる枝の下から)
寂しいにちがいないけどモニターの日本の青は緑に映える

031:寂(市川周) (ミルミルを飲みながら)
寂々と氷あずきに匙(さじ)さして琴々馬々いう汝をみてる

031:寂(逢森凪) (みそじのみそひともじ)
あの朝に二人で分けた寂しさを今も大事に胸に抱いてる

031:寂(ぱぴこ) (テクテク)
寂しさがゼリーになって冴えながら震え続ける いっそ崩して

031:寂(るくれ) (とっても単純なこと)
ひとりきり青い空へと溶けていく雨よりずっとずっと寂しい

031:寂 (夢眠・日々綴り)
静寂をパチンパチンと破る音畳に飛ぶ爪渋顔のあなた

032:上海 (夢眠・日々綴り)
鼻歌で上海ハニーテンポずれ気分だけでもリズムに乗って

031:寂(ヒジリ) (*tRIGger.)
あと5倍寂しさつのりゃ届くかな なんてわけない夢も見ない

031:寂 (水沢遊美) (ふんわりんさまの想ひ人)
瑠璃色のグッピーだけが動いてる 私の部屋はそうね寂しい

031:寂(理宇) (±雑記蝶)
寂しいと言っても君は信じないことを知ってて寂しいと言う

031:寂(なまねこ) (路地裏稼業)
上空のブルーグレーの輸送機は静寂だけを引きつれてゆく

031:寂(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
親殺し子殺し蔓延る濁世にてヒトの進化を思へば寂し

031:寂(しょうがきえりこ) (GakiDay's TANKA)
しあわせな昨日がふえるたび今日がもっと寂しくなるのはどうして?

031:寂 (ケビン・スタイン) (In Other Words・別の言葉で)
静寂は物音がないことじゃない 無音の川に身を委ねてる

031:寂(濱田花香) (紅葵爽♪)
深山(しんざん)の誰知らず滝滾(たぎ)ちりて 幽寂の深さ、さらに奥まし

031:寂(そばえ) (日照雨)
寂しいわなんて言わないセイタカアワダチソウの花房まぶし

031:寂(路喜) (水陸両用)
飛ぶ雀転校の挨拶するときいつも不思議に寂しくない

031:寂(幸くみこ) (そこそこがんばる)
海沿いの寂れたバス停 果てしない一本道を老犬がゆく

031:寂 (砺波湊) (となみ☆みなと)
電源の入っていないAIBOみたいに寂しそうです。抱きしめますか?

031:寂 (お気楽堂) (楽歌三昧)
もう二度と会えぬと思っていた日々を思えば何も寂しくはない

031:寂(星桔梗) (風船がわれるまで)
静寂とこの淋しさは無関係 食べ残すのをおこらないでね

031:寂 (たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
朝はキスとかしたいよりヤニ切れで口の寂しいだけがひたすら

031:寂 (万美愛任叶結実)
寂しさに君の名前を呼んでみる闇に包まれ夜に消えゆく。

031: 寂 (ひらそる) (*ひねもすもずく*)
あなたを なくした時から寂しい 伸びる爪さえ歯痒いのです

031:寂(碓井和綴) (雨歩日記)
寂しさもオブラートには包めぬか胃薬の水ひとり取りゆく

031:寂(本田あや) (明晃晃)
500kmをひたひたうめていくようだ 正しさに止められた寂しさ

031:寂(内田誠) (その言葉の行方)
明るみにさらされている寂しさを君の猫背が隠そうとした

031:寂 (砺波湊) (となみ☆みなと)
電源の入っていないAIBOみたいに寂しそうです。抱きしめますか?

031:寂(yurury**) (Scene-Flow into space*写真短歌・五行詩)
いつかてふ名の時はなし 葉脈の寂々振れて血脈を断つ

031:寂(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
  寂しさを言いつのられて真夜中の受話器に蔦が絡みはじめる  

031寂(帯一 鐘信) (361℃)
 引き出した音叉の波の谷間には警報がなる静寂がある

031:寂(長岡秋生) (廊下に座る)
寂しさに口説かれながら睡蓮が手放してゆくむらさきの空

031:寂(黒田康之) (今日の、おUTA)
寂聴の得度を上げし中尊寺晩夏の蝉は愛欲に鳴く

031:寂 (酒童子) (酒童子「歌」ワールド)
寂とした漆黒がうめる山あいにひとり居眠る老母よ達者か

031:寂(岩井聡) (North Marine Drive)
寂しさは大川周明その掌打なかんずくそのスナップの利き

031:寂(あめあがり) (あおいかいだん)
胎内に寂しき心忘れしや 冷たき風に震う日あれど

031:寂(つきしろ) (halcyon days)
「大丈夫、平気だから」と言ったけど、雨は鋭い。ゴメン、寂しい。

031:寂 (にしまき) (びおん書局 ※にしまき※)
じゃあまたね手を振り笑顔も空笑い二度と会わない寂しくも無い

031:寂(小太郎) (ねこのにくきゅう)
褪せた服、欠けた靴だけ持っている 私の中の寂しい人形

031:寂(夢麿) (夢幻泡影)
寂しさにおぼれてしまう魚達 愛をください 愛をください

031:寂(和良珠子) (the strange of stranger)
ママーママーネムイヨ ママーダイスキと繰り返し寂しがる人形

031:寂 (やっつん) (U151の目線)
あの人に会えない寂しさただ隠す

031:寂(門哉彗遥) (Nambo no Monya?)
包茎な寂寞ジュース青学の惑うなレイコマイフェラレディ

031:寂(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
寂しくて涙を流せる時は過ぎ ただに耐えつつ時を見送る...

031:寂 (如月綾) (お気に召すまま)
寂しさも指先ひとつで消せるようなアンドロイドに生まれ変わりたい

031:寂(佐藤羽美) (one hundred gumdrops , elephants and sandals)
折り紙の裏に書かれた伝言は寂しがりやのドーデスからの

031:寂(もりたともこ) (短歌、すきです。)
過ぎてゆく夏を見上げる 寂しさと風に吹かれて変わる景色を

031:寂(ひろこ) (ひろたんの創作日記)
パソコンで寂しさ少し紛らわす ネット音楽聴いては和む

031:寂(彼方) (心を種として)
寂けさを聞き入りながら揺蕩えば人生こんなものかと思う

031:寂(瀧口康嗣) (可燃性連鎖)
欠員に似た空間へ埋め込まれ寂しそうでもあれは電車だ

031:寂(新谷休呆) (新谷休呆の短歌の部屋)
デザートにマンゴープリン食べてゐる敗戦処理の寂しさをもて

031:寂(萌香) (空の青さをみつめていても)
  寂しいと言えば困らせ強がれば可愛くないと背を向けられて

031:寂(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
半分は聞いて半分忘れとく瀬戸内寂聴さんのお話

031:寂(新藤伊織) (月が堕ちるころ)
押入れで眠る惨めな約束に火をつけるとき寂しさが降る

31:寂 (蝉の声)
カマキリもカナブンも蜂も追い払い降る秋雨の音の寂しき

031:寂(堀 はんな) (たん たん 短歌)
寂しさに古いアルバム広げれば楽しく笑う若き日の我...

031:寂 あいっち (詠題100首blog-あいっちのうたあそび。)
雨やまぬ夏の夜なり寂しさと淋しさ鈍く我に満ちくる

031:寂 (わたつみいさな。) (乱切りくじら)
寂しいと言わずに白く明けたヨル最低なのはあたしでいいよ

031:寂(toshie) (題詠100首blog)
かたくりの花を求めて寂地峡を行き薄紫の蕾多々見る

031:寂。   (P) (猫の毛玉 別荘 -しろうとたんか-)
どれだけの時間を共に過ごしたら 寂しくないと言えるのだろか

031:寂(林本ひろみ) (いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ)
ひとり野に立つ寂しさがここちよく関わることの重さを思う

031:寂(鳴井有葉) (そのための日記)
寂しくなんか!ダンスフロアのレーザーに貫かれつつ逆深呼吸

031:寂(Harry) (四月なかなか)
群れの中に入りたくても入れないひつじが一匹寂しさを食む

031:寂(透明) (limerence)
星たちの沈黙が降る宇宙から静寂という孤独を教わる

031:寂(内田かおり) (題詠2006深い海から)
夕暮れのひどく静かな保育室寂しげな眼のママの絵もあり

031:寂(pig_pearl) (ブタに真珠)
白い手に 青き静脈 浮いた骨 歳月さらう 寂し月夜

031:寂(shall3) (山歩き録)
静寂を 際立て啼ける コオロギの 声に引き付け られし夜長に

031:寂(フワコ) (きくとわたし)
寂寞のしるし カンブリア期の虫の背中の光を見つめるばかり

031:寂(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
寂かなる秋の陽ざしと思ふとき手を延べて砂をはらひ呉れたり

031:寂(まほし) (うた・たね)
寂しさで賑わう森のバス停の時刻表には数字はなくて

031:寂(浅井あばり) (ギンガムクロス)
寂しさを蹂躙したい雪夜には315円のトリュフチョコ

031:寂 (保井香) (パパは乳牛屋)
寂しさは埋めてもムダだ あきらめて死ぬまで共に生きるしかない

031:寂(橋都まこと) (笑って東京サヴァイヴァル)
寂しさのあまり兎は死ぬといふ ひとり部屋にて兎うらやむ

031:寂(究峰) (思い浮かぶがままに)
寂しきは我が心なりひたすらに熱意を注ぐものが途絶えし...

031:寂 (象と空)
この街がまだ色づかないが日曜日寂しい人の国を訪ねる

031:寂(けこ) (あきのうた声)
寂寥の 降って積もって囲われて凍えておりぬ 遠き鐘の音

031:寂(ゆづ) (透明ランドセル)
こどもではいられなくなる静寂の最後ぼくらは身を寄せあって

031:寂 (赤い椅子)
追い追われ遊びし孫が帰っては駄目と寂しげな目で引き止める

031:寂 (nine) (songs)
寂しさに周波数を合わせれば消せないメロディーベランダへ出る

031:寂(ベティ) (Betty's second Bar)
寂々と木立は闇に吸い込まれただ彼方から犬の遠吠え

031:寂(minto) (@100@)
静寂の中ならばこそ様々な思考回路が活発になり

031寂(浅葱) (空耳の森*番外地)
「さよなら」を言われて1年寂しさを抱えて見上げた有明の月

031:寂 (香山凛志) (東京パピヨン)
からみつく風を蹴飛ばしつつ歩く寂しさだけは言わないつもり

031:寂(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
雨音の寂しさよりもみずからを空に吸わるる雲のはかなさ

031:寂(平岡ゆめ) (le petit cahier)
唐突にペペロンチーノの作り方語り始める君の寂しさ

031:寂 杉山理紀 (2006R57577)
左手で風の抜け道ふさぎつつ寂しさだけを連れてくる場所

031:寂(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
人生はほんま、いろいろありまして『寂聴あおぞら説法』を聴く (瀬戸内寂聴 光文社)

031:寂(千) (Mille et une nuits)
平穏の中に潜みし寂しさを贅沢としてかみ殺しゆく

031:寂(春村蓬) (風見鶏)
寂しさもなれ親しめば穏やかな花咲くときの気配と似たり

031:寂(瀧村小奈生) (陽だまりのふちっこで)
真夜中のリビングルーム静寂の音がどんどん満ちてくるくる...

031:寂(のんちゃん) (のんちゃんの衣裳部屋裏)
寂しさは不意に肩から圧し掛かり蛍火程のため息つかす

031:寂(夢眠) (夢眠・日々綴り)
静寂をパチンパチンと破る音畳に飛ぶ爪渋顔のあなた

031:寂(田咲碕) (いたずらっこ)
まんまるのお月様へのシンパシー 夜の寂しさ共有しましょ

031:寂(中野玉子) (薔薇がなくちゃ生きていけない)
オブラートみたいに君を覆ってる寂しさ せめて無添加がいい

031:寂(星川郁乃) (Air Station)
かなしみやよろこびにはもう擦れからし寂しさだけがわたしを弄る

031:寂(久野はすみ) (月の融点)
うまい棒ぼろぼろこぼれ寂しいか 真夜のデスクに片肘をつく

031:寂(椎名時慈) (ワレ短(壊れ短歌))
夕食後テレビ見ながら居眠って日付が変わる寂しい時報

031 寂 (文月万里) (Kagerou つれづれ)
月影の寂しく淡く照らす野に 銀の鎖の時計ひらいぬ