先日、仕事終わりで家に帰る途中、線香と香木の香りがふと香った。
4月、5月のこの時期で線香と香木の香りで思い出すのは「拝む日」
以前、私の韓国ブログでもこの内容を書いた事があるのだが、韓国の方から、その拝む事を「영동굿(ヨンドンクッ)」って教えて貰った。
でも、「영동굿(ヨンドンクッ)」を韓国サイトで調べると、済州島地方で、陰暦2月1日から15日の間で行う「霊登神」をお迎えするものと書かれている。
うちの家では毎年4月、5月頃にしていたので、どうやら「영동굿(ヨンドンクッ)」ではなさそうだ。
我が一族を守って貰う為に行う「クッ」みたいである。
この「拝む日」を担当するのは私の家。
旧正月は2番目の伯父さん、旧盆は私の家、そして「拝む日」も私の家が担当。
朝一番(早朝7時)から近くに住んでいるハルモニ(おばあちゃん)が私の家に来る。
そして、父親兄弟の長兄にあたる神戸の伯父さんも7時ぐらいには私の家に来ている。
私は小学生なので、8時ちょっと過ぎたら学校に行く。
その後、「신방(シンバン:神房)」と言われる、拝んでくれる方が来る。
じいちゃんとばあちゃんの2人。(毎年)
多分済州島出身の1世の方だろう。(「신방(シンバン:神房)」自体が済州島しか使わない言葉、陸地はムーダン)
私は直接見てないのだが、次兄が言うには、「신방(シンバン:神房)」が来て、お茶でも飲んで一服した後、、「신방(神房)」は各家族の今年1年を観てくれるそうだ。
誰々は今年1年、体を大事にしなさいとか、水に注意とかって言う話し(私が聞いた話でないので、そんな感じの内容)
学校から帰って来ると、私の家には親戚がわんさか居てる。
そして、部屋の至る所が「祭壇」となり、食べ物、米を祭壇に上げ、ローソクに火を点けて、「신방(神房)」と呼ばれる方が朝鮮式のお経を読んでいる。
よく、韓国ドラマで出てくる巫女さん…、韓国ではムーダンと言うのが有るが、私の家に来る、「신방(神房)」と言う方は、元々済州島独自のシャーマニズム。
なので、派手な服着て跳んだり跳ねたりするムーダンとは全然違う。
普段着のまま私の家に来て、チャンゴや鈴鐘を鳴らしてお経を読む。
このリズムがホンマに気持ち良くってねぇ~~~(*^_^*)
小学2年の時、「신방(神房)」がお経を読んで鈴鐘を鳴らしているのだが、そのリズムがホンマに楽しそうだったので、「신방(神房)」おばあちゃんの後ろの方で、そのリズムに合わせてチャンカチャンカと踊る私。
それに気づいた「신방(シンバン:神房)」…、お経と鈴鐘鳴らすのを止め、この子の踊りを止めさせなさいと言い、母親から怒られる。
でも、あのリズムがホンマに楽しく楽しくて…(^_^;)
小学3年生になり、
「拝む日」の当日。
私は従兄弟と一緒に登校。
その時から「今日は思いっきり踊る!」と従兄弟に宣言。
そして、「신방(シンバン:神房)」がお経を読んで鈴鐘を鳴らしている、そのリズムに合わせてチャンカチャンカと踊る私。
2~3回、「신방(シンバン:神房)」がお経を読んで鈴鐘を鳴らしているのを止めさせたかなぁ、
最後はオモニにこっぴどく怒られた(当たり前や!!バチ当たりな奴っちゃで!!)
「신방(神房)」は朝から夜まで、ずーーーーっとお経を読んで、鈴鐘鳴らし、チャンゴを叩く。
そして、最後の儀式!
「신방(シンバン:神房)」が、部屋中に直径7~8ミリの肌色した大豆を隈無く投げる。
日本式で言うたら節分の「鬼は~~そと!福は~~~うち!!」みたいなモン。
「家の中から悪いモンを外に出す」みたいなモンかな?今考えてみると…。
「신방(シンバン:神房)」は何処に誰が居ようと全然お構いなし。
直径7~8ミリの大豆を思いっきり投げる!
当たったら痛い!
それに怯えるサンチュンの光景が今でも覚えている。
先程も書いたけど、「신방(シンバン:神房)」は、部屋中に直径7~8ミリの肌色した大豆を隈無く投げる。
炊事場、風呂場、トイレ、もう隅々まで投げる投げる…。
2階に居てて、「신방(シンバン:神房)」が豆まきで2階にやってくると、ビビリながら1階へ降りる私。
ホンマに恐かったなぁ、あの背の高いじいちゃんシンバン…(^_^;)
そんな中、
兄がトイレで「糞」闘中。(プライバシーも有るので、長兄、次兄どっちとは言いません。「兄」です(*^_^*))
昔の家のトイレは下記の様になっている。
トイレ入口
| |
|小 |
|便 |
|器 |
| |
├ 木の扉 ┤
| |
| |
|大便器 |
└────┘
兄がトイレで「糞」闘中、
もう一度言うが、「신방(シンバン:神房)」は、部屋中に直径7~8ミリの肌色した大豆を隈無く投げる。
風呂場だろうが、トイレだろうが、ホンマにお構いなしに。
兄…、「糞」闘中。
「신방(シンバン:神房)」のおばあちゃんはトイレにやってくる。
兄が「糞」闘中なので、木の扉の向こう側にある、大便器の所には行けない。
ドン・ドン・ドン!!!、ガチャガチャ…と鍵を開けようとする「신방(シンバン:神房)」おばあちゃん。
鍵を開けさせない様にする兄。
「糞」闘中の兄が、更なる「糞」闘が勃発!!!
ガチャガチャ…と鍵を開けようとする「신방(シンバン:神房)」おばあちゃん、
それを開けさせない様にする兄。
ガチャガチャ…と鍵を開けようとする「신방(シンバン:神房)」おばあちゃん、
それを開けさせない様にする兄。
何回か繰り返したそうな。
鍵を開けようとする「신방(シンバン:神房)」おばあちゃん…、諦めたのか静かになった。
ホッとする兄。
でも、なんと!!!
木の扉をよじ登って上から豆を撒きだした!
「신방(シンバン:神房)」おばあちゃんの奇襲攻撃!!
うんこずわりしている兄の頭上から直径7~8ミリの肌色した大豆が!!!
これには兄もホンマにビックリしたそうな(*^_^*)
私が「拝む日」で連想するのは「踊る事」と「トイレ」
このトイレのネタは私の中では「鉄板」です。
いつ思い出しても笑ける話し(*^_^*)
以前、韓国ブログでは、トイレの話しに関してここまで書かなかった。
プライバシーの問題も有るのでと控えたが、今回は書いちゃった。(テヘペロ)
でも、兄としか書いてない。
長兄か次兄かは、ご想像にお任せですぅ~~(*^_^*)