「心ある母さんの会」~Cuore通信~

長野県飯田・下伊那で活動する「心ある母さんの会」です。会の活動やお産・子育てのことなど情報やアドバイスなど更新中。

出生前診断

2012-09-26 | 出生前診断
科学が分かった!

 妊婦の血液を使った新しい「出生前診断」が話題になっています。


 Q 出生前診断とは?

 A 母親が妊娠中に、お腹の赤ちゃんが何らかの病気になっていると思われる場合や、異常がある可能性が高くなっていると考えられる場合に、その状態を正確に知るためにする検査です。


 Q どうして出産前に検査するのですか。

 A 母親が安全に妊娠、出産できるようにしたり、おなかの赤ちゃんの健康管理をしたりすることを目的としているためです。


 Q どんな検査がありますか。

 A 大きく分けて2種類あります。一つは、異常がある確率や可能性を知るための検査で、母親の血液を調べるものや、お腹に超音波を当てて胎児の体の形を見る方法があります。もう一つは、確定的な診断をするための検査で、お腹の赤ちゃんのすぐ近くにある「絨毛」という組織や赤ちゃんが浮かんでいる「羊水」を注射などで取って調べます。


 Q 新しい検査はどんな点が違いますか。

 A 母親の血液を調べるのは従来と同じですが、妊娠後の比較的早い時期に検査でき、赤ちゃんにダウン症などの染色体異常があるかどうかほぼ正確に分かります。流産の危機はないと言われています。


 Q 何が問題ですか。

 A 検査でどんな結果が分かり、その場合にどのような対応や選択をするのかを十分考えずに、安易に検査を受ける人が多くなることが懸念されます。


 Q 課題は?

 A どんな場合に検査をするのかなどの基準、検査する施設や医師の条件、母親らが十分に説明を受けて相談できる体制などうを整えなければなりません。さまざまな選択が尊重され、安心して子どもを産める社会にすることが必要です。


信濃毎日新聞より 

新出生前診断 来月にも実施

2012-09-26 | 出生前診断
採血だけで容易に判定

妊娠初期にダウン症検査

「命の選別」危ぶむ声も

急速な晩婚、晩産化が背景

 妊婦の血液から、胎児のダウン症など三つの染色体異常がほぼ確実に分かる新しい出生前診断の臨床研究が、国内の十施設程度で始まる。妊娠十週から検査可能で、35歳以上の高齢妊婦などが対象。ダウン症の場合、99.1%の精度で検出する。従来の検査法と違い、妊娠初期に採血だけで診断できるため、中絶という「命の選別」につながる懸念がある。(発知恵理子)

 臨床研究は、国立成育医療研究センター(東京)や昭和大(同)、名古屋市立大、北海道大などが、10月中にも実施する。高齢出産や、以前に染色体異常の子どもを出産した妊婦などが対象で、費用は21万円。
 新型出生前診断は、米国の検査会社「シーケノム」が開発。すでに米国やドイツ、フランスなどで行われている。採血した妊婦の血液は同社に送られ、遺伝子解析して2週間程度で結果が出る。
 妊婦の血液の血漿成分には、胎盤の絨毛細胞から入り込んだ胎児のDNAが、わずかに浮かんでいる。この胎児のDNAが、23対46本ある染色体のどれに由来するかを分類。ダウン症の場合、21番染色体に由来するDNAの割合が通常より多くなると、「陽性」と判定される。心臓病などの可能性がある13番、18番の染色体異常についても高精度で分かる。
 従来の母体血清マーカー検査は、染色体異常が何十分の一、何百分の一という確率のみで示される。確定診断に使われる羊水検査は、妊婦の腹に針を刺して羊水を採取し、300回に1回の割合で流産の可能性がある。昭和大の関沢明彦准教授は、「(新型出生前診断が)羊水検査の代わりに使われれば、検査による流産は確実に減る」と話す。
 この診断が注目される背景には、急速な晩婚、晩産化がある。2011年の人口動態統計では、初産の平均年齢が初めて30歳を超えた。同年に生まれた子のうち、35歳以上の高齢出産は約4分の一を占める。
 ただ実施に当っては、妊婦が検査を深く理解し、結果をどう受け止めるかサポートする体制が重要となる。臨床研究に参加する施設は、遺伝や小児科の専門医が所属し、専門外来で30分以上のカウンセリングを行うことなどが求められる。だが、国内で認定遺伝カウンセラーは125人と少なく、体制の充実が急務だ。
 日本産科婦人科学会は、新型出生前診断について「検査が広範囲に実施だれた場合、社会に大きな混乱を招くことが懸念され、マススクリーニング(集団検診)としての安易な実施は厳に慎むべきである」との声明を発表。医療者や妊婦には「胎児の生命にかかわる社会的および倫理的に留意すべき多くの課題が含まれている」として、慎重な姿勢を求めている。
 日本ダウン症協会は、新型出生前診断が「安易に行われたり、義務化されたりすることには反対」の立場だ。一般の血液の延長や、産科以外での実施につながる可能性があることにも懸念を示している。同協会の水戸川真由美理事は「ダウン症のある人と家族が今の社会をどう生きるのか、さらにサポートの必要性を感じている」と話した。


2012年9月25日(火)中日新聞より 転載


下伊那赤十字病院 「1ヶ月健診」できます。

2012-09-13 | 情報サイト
産後のお母さんと赤ちゃんの「1ヶ月健診」ができます

 当院では8月から産後のお母さんと赤ちゃんの1ヶ月健診を実施しています。
 これは飯田市立病院と連携して、医師・助産師が連絡を取り合うことで、出産した病院以外でも近くの病院で健診を受けられるようにと始められました。
 もちろん飯田市立病院以外で出産された方でも、その施設の主治医や助産師のご紹介があれば受診することができます。

 ☆健診日 : 毎週金曜日の午後(予約が必要です)

 ☆費 用 : 小児科、産婦人科・・・各2600円
        (小児科は町村の受診券が使えます。)
        乳房ケア、育児相談を無料で行います。


ご希望の方には、同日に子宮がん健診も行います。(別途料金がかかります)


<ご予約・お問い合わせ>

下伊那赤十字病院 産婦人科外来 電話:0265-36-2255


                        下伊那赤十字病院「ひだまり9 Vol.50」より 転載