7月以降の出産対象分娩環境改善で
伊那中央行政組合(伊那市、箕輪町、南箕輪村)運営の伊那中央病院(同市)は来年度、2008年から中止していた里帰り出産の受け入れを再開する。4月から産婦人科の常勤医1人の増員が決まったことや、昨年7月、伊那市日影に出産を扱う診療所「菜の花マタニティクリニック」が開院し、上伊那地方の分娩環境が改善しつつあることなどから判断した。25日の同組合議会全員協議会で、病院側が明らかにした。
里帰り出産の受け入れは、7月1日以降に分娩を予定している人が対象で、5月ごろから妊婦健診の受け入れを始める。4月以降は、信州大病院(松本市)から常勤医1人の派遣を受け、常勤医4人、嘱託医1人の態勢になる。
上伊那地域では深刻な産婦人科医不足が続き、05年に辰野町立辰野総合病院(現町立辰野病院)、08年に伊南行政組合(駒ケ根市、飯島町、中川村、宮田村)が運営する昭和伊南総合病院(同市)が分娩の取り扱いを中止。伊那中央病院に地域内の分娩が集中し、08年4月から里帰り出産の受け入れを止めていた。
伊那中央病院の川合博院長は取材に「地域から強い要望があったが、なかなか再開できず申し訳なかった。里帰り出産再開の見通しが立ち、率直にうれしい」。分娩数は2、3割の増加を見込むとし、「若い人が安心して住める地域にするには産科医療の充実は欠かせない」と話した。
できる限り里帰り出産を受け入れている「菜の花マタニティクリニック」の鈴木昭久院長(44)は、伊那中央病院の受け入れ再開について「大英断で、妊婦の選択肢も増える。助産所を含め、出産環境が整った地域になってきている」と受け止めた。
2016年3月26日(土)信濃毎日新聞より
伊那中央行政組合(伊那市、箕輪町、南箕輪村)運営の伊那中央病院(同市)は来年度、2008年から中止していた里帰り出産の受け入れを再開する。4月から産婦人科の常勤医1人の増員が決まったことや、昨年7月、伊那市日影に出産を扱う診療所「菜の花マタニティクリニック」が開院し、上伊那地方の分娩環境が改善しつつあることなどから判断した。25日の同組合議会全員協議会で、病院側が明らかにした。
里帰り出産の受け入れは、7月1日以降に分娩を予定している人が対象で、5月ごろから妊婦健診の受け入れを始める。4月以降は、信州大病院(松本市)から常勤医1人の派遣を受け、常勤医4人、嘱託医1人の態勢になる。
上伊那地域では深刻な産婦人科医不足が続き、05年に辰野町立辰野総合病院(現町立辰野病院)、08年に伊南行政組合(駒ケ根市、飯島町、中川村、宮田村)が運営する昭和伊南総合病院(同市)が分娩の取り扱いを中止。伊那中央病院に地域内の分娩が集中し、08年4月から里帰り出産の受け入れを止めていた。
伊那中央病院の川合博院長は取材に「地域から強い要望があったが、なかなか再開できず申し訳なかった。里帰り出産再開の見通しが立ち、率直にうれしい」。分娩数は2、3割の増加を見込むとし、「若い人が安心して住める地域にするには産科医療の充実は欠かせない」と話した。
できる限り里帰り出産を受け入れている「菜の花マタニティクリニック」の鈴木昭久院長(44)は、伊那中央病院の受け入れ再開について「大英断で、妊婦の選択肢も増える。助産所を含め、出産環境が整った地域になってきている」と受け止めた。
2016年3月26日(土)信濃毎日新聞より