世界のどこかで起きていること。

日本人の日常生活からは想像できない世界を垣間見たときに記しています(本棚11)。

日本にもあった「奴隷制度」

2021-09-13 13:48:13 | 日記
日本の歴史教科書には「奴隷」という言葉は出てきません。
しかし、人身売買は実際に行われていたようです。
「安寿と厨子王」のお話もそのひとつですね。

特に室町時代までのいわゆる“中世”は当たり前のように行われていて、
記録にも、「能」の作品にも残されています。

それを扱った記事を見つけました;

「中世の日本にはたくさんの奴隷がいた」約20万円で人買い商人に売られた14歳少女のその後人身売買は本来「国禁」だが…
清水 克行:明治大学商学部 教授

ここには、奴隷制度の「功罪」が描かれています。
もちろん、人権を否定した人身売買は否定されるべきですが、
室町時代には、飢饉の際に子どもを売って東国(関東・東北地方)に向かわせ、買い取った主人が養いながら働かせたという面も指摘しています。

人身売買を否定するお触れを出したのは豊臣秀吉だそうです。
以降、人身売買は必要悪ではなく、否定されるべき行為、という認識に変わっていったとのこと。

翻って現在の日本、
一部に借金取りに追われて自由を奪われ労働する人々がいます。
定義的には“奴隷”そのもの。
つまり、奴隷制度は現代日本にも脈々と受け継がれる因習なのです。