coya

すっかり育児ブログ
猫と犬もおるよ

雪女伝説

2007-12-14 11:48:42 | 昔話
雪の降る、寒い夜のこと。

男は深い雪道を歩いていた。


すると、銀色の衣をつけた女がうずくまっているのをみつけた。

男「そこの女、どうしたんだい?」

女「足をくじいてしまって、どうにもこうにも歩けません」

男「それでは家まで送りましょう。家はどちらですか?」

女「あっち…」

指差したのは家などありそうにない森の中。

けれども男は背負っていたカゴの女を入れ、森の中に入っていった。


歩けども歩けども、森は深まるばかり。

雪はひざのあたりまでつもっている。


男「足は痛いかい?」

男「もうちょっとの辛抱だ」

男は何度も何度も女に話しかけた。


男の体力はどんどんなくなっていく。

女は薄ら笑いを浮かべた。


…この女、弱りきった人間の魂を奪う、雪女だったのだ。


男が『もうダメだ』と言った瞬間、魂を奪ってやろう。

女はずっとそう思っていた。


男がしゃべらなくなってしばらく経った頃、

男「…お嬢さん……」

女はニヤリと笑って、

女「はい、なんでしょう?」




男はこう言った。




「寒くないかい?」




女は思った。




うそーん。

こいつめっちゃ優しいやんけー。

こんな男の魂、奪えるかいな!

ほな、サイナラ!



男は背中のカゴを見た。

そこには銀色の衣と、大量の雪が入っていた。


雪女は男の優しさに触れ、雪になってしまったんだそうな…。



めっちゃいい男ー!

こないだ名探偵コナンでやっとってん。

いやぁ、ええやっちゃ!