おりしも東寺では秋の特別拝観が始まっていました。
4 年前の東京国立博物館「空海と密教美術展」では、ここで
ご紹介した通り帝釈天などのデッサンをしてきたものです。
薄暗い美術館で一体ごとにスポットライトを浴びて並んだ仏像達との
出会いに感激したのと同時に、借り物の違和感をかすかに感じて
いたのかもしれません。
それから何かが始まり、何かが終わりを迎えました。
止まった時計が再び動き出すのを感じました。
東寺の講堂で初めて間近に、空海の立体曼荼羅の全体像に触れました。
本尊である大日如来を中心とした異次元空間に
とても去りがたく、かといってデッサンも許されないので
その場に何時間も対峙していました。
大きな大日如来の眼に涙が光っているように見えました。
金箔の躰にライトが下からあてられて玉眼が生きているように
生々しく、まるで私を憐れんでいるように見えてくるのでした。
語りかけても何も答えはありませんが
私の中からまた新たな意欲が芽生えたひと時でした。
感激です!
これからは仏像の絶対観から相対観へと
シフトして、微力ながらその場所に在る意味にも
迫ってみたいと思います。
お帰りなさい!嬉しいですねぇ・・・
それもこんな素晴らしい絵をまた見られる・・・
何という長い時間だったか・・・
おかえり、おかえり、おかえり~っ!
大日如来さんが確かな笑みを見せてくれてるね・・・すんごくいいっすね~(#^.^#)