新・仏像ワンダフル!

千年の時を超えて仏像との新しい出会い
いやいや街を見渡せばよく似た人がいたような・・

金剛夜叉明王像 京都・東寺 平安時代

2011-08-23 06:14:51 | 旧仏像ワンダフル
仏像には穏やかな慈悲の顔と
恐ろしげなふん怒の顔が大別するとあると思う。

どちらかというと怒っている顔のほうが
惹かれるものがある。
それは自分の憤懣やるかたなさを体現して
浄化してくれているような気がするから。
行き場の無い激怒を肯定し
和らげてくれるように感じるから。

中でも断トツは空海の金剛夜叉明王だと思う。
3つの顔と6本の腕、正面の顔には5つの眼。
6本の手にはそれぞれ金剛杵、五鈷杵、金剛鈴、弓・箭(矢)、
宝剣と宝輪を持ち、現在過去未来の三世に及ぶ
悪の欲望を打ち砕くべく振りかざす。
突っ込みどころ満載で何処から手をつけようか・・・

まずは、やっぱり眼でしょうね。
絵で描くのはたやすいですが、これを物体として
つじつまを合わせて構築してしまうところが凄い!
しかも際物と紙一重にも関わらず、神聖を保ち千年以上も
保存されて奉られているわけですから。

この像が体系的に構成された曼荼羅の一つに過ぎないという
そのことに途方に暮れてしまう。






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