絶対有り得ない黄泉✕蔵馬7

明日は月曜日。
だが休みである。
新年度なのに？とは思うだろうが休みだ。
ついでに言えば水曜日まで休みだ。

不可抗力だが仕方なく休む。
とは言っても遊ぶ訳では無い。
れっきとした『仕事』だ。

『癌陀羅自治区総長の伴侶』としての。

そんなもんなった覚えもないしなってくれとも
言われてないが自治区内では蔵馬は黄泉の伴侶扱いだ。
公式非公式問わず伴侶を帯同しなければならない集まりには
必ず黄泉と参加させられている。
お陰で有給消化率が高くなった。有給だけじゃ足りない位だ。

更に魔界と人間界の行き来も増えた。
いくら半妖とは言え短いスパンでの移動は辛い。
それに最近会社にも少し居辛い。
ー休みが多いからでなく成長が止まった身体を訝しむ
パートが数人居るからだが。

ー面倒くさい。
もうこっちに引っ込もうか、とも思うのはこのぽっかり空いた
暇な時間のせいだ。

コーヒーの良い香りがする。
黄泉が淹れているものだ。
いい匂い。

「ほら、蔵馬出来たぞ」
カップを手に戻って来た黄泉を見上げる。
視線を捉え黄泉は軽く笑う。
「……どうした？」


「結婚しようか」





「は、?」



〜黄泉の日感謝祭前々夜祭。
序にエイプリルフールなので。
黄泉の日感謝祭漫画ペン入れ終了記念とも言いますが。