DREAM

幽白蔵馬受とかアイマスとか他ゲームとかたまに猫な妄想ブログです

突発SS おいしいごはん。

2016-07-17 09:15:13 | 妄想 黄泉×蔵 甘稲パロ
「パパ!すっごいおいしそう!」
興奮気味にスプーンを持った手を振り回す息子を
どこかぼんやりと見ながら黄泉は考えた。
果たしてこれは職業倫理に反しないか?と。
一応上司である学年主任の雷禅の許可は得てはいるが、
教え子の自宅で息子と三人で食卓を囲むのは如何なものか。
ー同僚の躯などは気にもしないだろうが。
高い位置で一つに纏めた髪をふわりと揺らしながら
黄泉の教え子ー蔵馬は微笑んだ。
「出来ました!」
味噌汁と玉葱が多めのしょうが焼きにほうれん草入りの
卵焼き小鉢にもられた肉味噌。それに炊きたての土鍋ごはん。
料理に疎い黄泉でも解る。
たった30分やそこらでこれだけ用意出来るのは
かなりの技術が必要なのだと。
「食べていい?食べていいの?」
「いいよ、いただきますしてからね。」
「い~っただきます!」
「ちゃんと良く噛んでね。」
肉を口に放り込んだ修羅は幸せそうに笑った。
「パパ!これおいしい!
お姉ちゃんすごい天才!」
「・・・・ありがとう。でもおにいちゃんだから。」
そうだ。
花見客で浮かれる公園で一人静かに座る蔵馬は
マニッシュな美少女だった。学校で再会した時は
美少年だったが。
「黄泉先生も食べませんか?
あ、もしかして肉、駄目ですか?」
「いや、そんなことは。」
「パパ!おいしいから!たまねぎ!とろとろ!」
箸で肉と玉葱を摘まみ口にいれる。
仄かなしょうがのかおりと玉葱のあまさが広がる。
肉は筋がきちんと切ってあるのか噛みきるのに
余計な力がいらない。
要するに。
「うまい、な。」
「ね、おいしーでしょ!こっちのポロポロのお肉ご飯にのせると
さいこうだよ!」
「ポロポロ?」
「あ、肉味噌です。母さんが作り置いてくれてるんで。」
かたんと椅子から立ち上がる音がする。
「野沢菜とか塩辛とかもありますよ。持ってきましょうか?」
「いや、大丈夫だ。君も食べたらどうだ?」
「お姉ちゃんもいっしょにたべよ😃」
「あ、はい・・・・すみません何かあがってしまって。」
「いや、いい。」


「ごちそうさまでした!」
ぱん。と両手をあわせて修羅が挨拶した。
「はい、お粗末様でした。」
「すっごいおいしかったよ~。たまねぎとろとろで。
お弁当とかお店のとかよりおいしかったよ!」
「そっか、ありがとう。嬉しいです。」
カチャカチャと音がしふわりと緑茶の香りが漂う。
「先生どうぞ。あの。」
「ボクもお茶?」
「修羅くんは麦茶でいいかな?」
「うん。」
湯飲みを両手で包む。
食事の後に温かい茶なんていつぶりだろう。
自分と修羅の世話をしていた老爺が故郷に
帰って以来だ。
「で、あの先生、駄目、ですか?
兄なら心配しないで下さい。海外に行ってて
連絡も殆どありませんし。」
「あ、いや蔵馬のことは別にもう。」
「蔵馬?お姉ちゃんのこと?」
「違うよ先生が今言った蔵馬はオレの兄さんのこと。」
「?じゃお姉ちゃんだれ?」
「えーとね、オレは蔵馬秀一。オレの兄さんが蔵馬妖一。
妖一は黄泉先生の学生時代のお友達なんだよ。」
凄く仲の良い。
そう、仲が良すぎるくらい良かった。
何度かそっちの意味で『寝た』くらい。
「あの、やっぱり無理、ですか?
毎日とか毎週とかじゃなくて良いんです。
月一くらいで・・・母も入院してるし
友達誘うのも何か悪くて。
先生なら。先生と修羅くんなら
あの、オレのご飯おいしかったんですよね?」
「うん!」
秀一の勢いに押され思わず
「あ、ああ。」
「だったらあのうちでご飯食べませんか?」
「は?」
「オレのっ、ご飯うちで食べませんか?!」




~やったけど後悔してない。
設定説明😆
黄泉様 秀一の通う高校の教師 担当科目は知らん。目は見えてない?
秀一の兄妖一と昔デキてた(笑)
修羅 幼稚園児。
蔵馬さん 黄泉様の勤める高校の生徒。料理上手。母親と二人暮らしだか
母親が体調崩して入院。 年の離れた兄(妖狐)が小さな頃何も言わず
家を出たのがちょっとだけトラウマ。
みたいな。
なんかボーイズラブっぽいなあ。
じゃ、今までのはなんだったんだと・・・?