「あー?!うらめし!」
遥か彼方から聞こえた声に幽助は振り返った。
パタパタと足音を響かせて駈けてきたのは。
「修羅じゃん。蔵馬は?」
「パパと癌陀羅でお仕事。」
迷彩柄のタンクトップにカーゴパンツに何故かキャスケットの
修羅が楽しげに幽助に笑いかけた。
「・・・・おまえ一人?」
確か魔界の子供はある程度の年齢まで一人では人間界に
入界禁止だったはずだ。特に修羅の様に強い力を持つ
者はちゃんとした保護者が居なければ。
「違う。今日はさあ。」
「修羅くん~ばぁば足遅いから走らないで~」
「あ。」
「志保利おばちゃんと一緒!」
あらあら浦飯くん久し振りねぇと微笑みながら現れたのは
泣く子も黙る極悪盗賊をコロリと改心させてくれやがった
特に何の力もないくせに何だか誰も逆らえない雰囲気を漂わせる
ゴッドマザー南野志保利さんでした。
当然の様に修羅と手を繋ぐ所は蔵馬に似ている。
と何故か二人に付き合わされアイスを奢って貰った幽助は
ぼへっとそう考えた。
「本当に久し振りねぇ。最近秀一ったら魔界にばかり行ってて
つまらなくてね。」
「でもお仕事してるよずっと。」
「黄泉さんも遊びに来てくれないし。」
「トーナメントの準備大変なんだって。」
「オリンピックも大変みたいだし。」
いや、トーナメントだしと突っ込み入れたかったが事務仕事はてんで
駄目な幽助は黙っておいた。二人が忙しい遠因は自分だからだ。
提案はしたけどあとは丸投げ。
実質トーナメント開催させたのは癌陀羅組なのだ。
しかも無償で。
もしかしたらそれで蔵馬と黄泉がデキちゃったのだと
したら幽助的に鳶に油揚げかっさらわれたとしか言えず。
「折角の夏休みなのに修羅くんどこにも行ってないのよ?」
「そー!つまんない!」
「だからこっちに誘っちゃったの。」
うふふ、と笑う。
「明日は海なんだー!」
「来週はUSJ ね。」
「十日は蔵馬とパパも来るんだよね」
「みんなでばぁばのお祖母ちゃんのお家ね」
それはそれは宜しいことですね、と幽助は貼り付いた笑顔を浮かべた。
つか、この人可笑しくないか?
うちのオフクロも大概だけどまあ、まともな人生送ってないぶん
肝は座ってるのは納得出来る。
が。
この人は普通の人間だ。
蔵馬さんが気を遣って何も悟られない様に普通の平凡な幸せな人生を
送ってこさせた人間。のはずなのに。
なんで。
どーみても人間じゃない黄泉とか修羅とかと普通に
話したり飯食ったり旅行したりできんだ?
幽助の視線に気付いたのか志保利は小声で囁いた。
「二人きりにしてあげれば色々捗るでしょ?」
「・・・・は?」
「次は女の子かしらね?」
いやいやまってっておばさんそれ。
あらと、笑う。
大事な者が増えればあのこ何処にもいかないでしょ?と
笑うその顔は血縁なんかちっともないのに
"妖狐"の蔵馬に何だか似ていた、様な気がした。
~うちの志保利ママンは何か間違ってないか。
間違ってる・・・?まあ秀一が幸せになれるなら
なんだっていいしょ!がママンの原動力です。
畑中父は居心地悪そうな一家ですな。(笑)
弟秀一は何か楽しそうだけど。
遥か彼方から聞こえた声に幽助は振り返った。
パタパタと足音を響かせて駈けてきたのは。
「修羅じゃん。蔵馬は?」
「パパと癌陀羅でお仕事。」
迷彩柄のタンクトップにカーゴパンツに何故かキャスケットの
修羅が楽しげに幽助に笑いかけた。
「・・・・おまえ一人?」
確か魔界の子供はある程度の年齢まで一人では人間界に
入界禁止だったはずだ。特に修羅の様に強い力を持つ
者はちゃんとした保護者が居なければ。
「違う。今日はさあ。」
「修羅くん~ばぁば足遅いから走らないで~」
「あ。」
「志保利おばちゃんと一緒!」
あらあら浦飯くん久し振りねぇと微笑みながら現れたのは
泣く子も黙る極悪盗賊をコロリと改心させてくれやがった
特に何の力もないくせに何だか誰も逆らえない雰囲気を漂わせる
ゴッドマザー南野志保利さんでした。
当然の様に修羅と手を繋ぐ所は蔵馬に似ている。
と何故か二人に付き合わされアイスを奢って貰った幽助は
ぼへっとそう考えた。
「本当に久し振りねぇ。最近秀一ったら魔界にばかり行ってて
つまらなくてね。」
「でもお仕事してるよずっと。」
「黄泉さんも遊びに来てくれないし。」
「トーナメントの準備大変なんだって。」
「オリンピックも大変みたいだし。」
いや、トーナメントだしと突っ込み入れたかったが事務仕事はてんで
駄目な幽助は黙っておいた。二人が忙しい遠因は自分だからだ。
提案はしたけどあとは丸投げ。
実質トーナメント開催させたのは癌陀羅組なのだ。
しかも無償で。
もしかしたらそれで蔵馬と黄泉がデキちゃったのだと
したら幽助的に鳶に油揚げかっさらわれたとしか言えず。
「折角の夏休みなのに修羅くんどこにも行ってないのよ?」
「そー!つまんない!」
「だからこっちに誘っちゃったの。」
うふふ、と笑う。
「明日は海なんだー!」
「来週はUSJ ね。」
「十日は蔵馬とパパも来るんだよね」
「みんなでばぁばのお祖母ちゃんのお家ね」
それはそれは宜しいことですね、と幽助は貼り付いた笑顔を浮かべた。
つか、この人可笑しくないか?
うちのオフクロも大概だけどまあ、まともな人生送ってないぶん
肝は座ってるのは納得出来る。
が。
この人は普通の人間だ。
蔵馬さんが気を遣って何も悟られない様に普通の平凡な幸せな人生を
送ってこさせた人間。のはずなのに。
なんで。
どーみても人間じゃない黄泉とか修羅とかと普通に
話したり飯食ったり旅行したりできんだ?
幽助の視線に気付いたのか志保利は小声で囁いた。
「二人きりにしてあげれば色々捗るでしょ?」
「・・・・は?」
「次は女の子かしらね?」
いやいやまってっておばさんそれ。
あらと、笑う。
大事な者が増えればあのこ何処にもいかないでしょ?と
笑うその顔は血縁なんかちっともないのに
"妖狐"の蔵馬に何だか似ていた、様な気がした。
~うちの志保利ママンは何か間違ってないか。
間違ってる・・・?まあ秀一が幸せになれるなら
なんだっていいしょ!がママンの原動力です。
畑中父は居心地悪そうな一家ですな。(笑)
弟秀一は何か楽しそうだけど。