DREAM

幽白蔵馬受とかアイマスとか他ゲームとかたまに猫な妄想ブログです

突発SS ていうか。

2016-12-25 14:41:59 | オールキャラ 黄泉×蔵前提
けいっこねえちゃーん!と全身で喜びを表現した
鬼子が螢子に全力で抱き着こうとしたのをたまたま
隣に居た九浄が襟首を掴まえて阻止してくれた。
いくら外見五歳児とは言え力は幽助並だ。
全力どーん!されたら螢子は無事では居られなかっただろう。
すみませんと目礼した螢子に良い良いと手を振りながら
猫の子の様にぶら下がった修羅に九浄は声をかけた。
「何やってんだおまえは。」
「螢子姉ちゃんにお礼言いに来たんだよ!離せ!」
「人間に全力で、抱き着く気か馬鹿。」
「えーとあれするもん。
なんだっけなんとかろーる。」
「なんとかろーるぅ?なんだそれ。」
「蔵馬とパパが一昨日なんかニュースみながら言ってたよ。
なんとかとうせいとえーとしび、しびりあんこんとろーるが
うまく出来ない国は先がないとか。だからそれ?」
はあーと息を吐いて九浄は修羅をぶら下げたまま会場である
幻海宅の武道場を見回した。
居るはずの二人がいない。
「おまえとーちゃんと美人ちゃんどうした?」
「パパは向こうで何か知んないけどユキナと話してるよ。
蔵馬はご飯の追加分作ってる。浦飯が足りないーってゆうから。」
確かに朝の9時頃から始まったパーティはそろそろ
食べ物がないテーブルが増えた。
空を飛べる陣と次元刀の便利な使い方を(どこでもドア的な)躯に
教わった桑原が買い出しに走り。
昼からパーティに加わったぼたんとコエンマが持って来たオードブルなども
あるがきっと夜まで続く馬鹿騒ぎに間に合う量ではない。
ちらりと厨房を覗いた棗が
『あの子はなんか店開いたほうが良いと思う。』と神妙な面持ちで
言っていたので何品かを同時進行で製作中なのだろう。

ケーキはあれだからな?
何か二年待ちのヤツ予約したからな!と流石と酒を飲みながら話す
躯がタン塩を焼きながら何故か隣で縮こまる鈴木の皿に
断りもなく焼きすぎた肉をどんどん積み上げている。
向かいの孤光は無理矢理引っ張って来た癌陀羅の老臣の
黄泉様は何故もっと早くいや今日にでも蔵馬を伴侶だと
発表しないのか。もう公然の秘密なのに何をグズグズしているのか
このままでは二人目の御子を見ることなく私は死ぬのではないかと
の妄言にアンタも苦労してるねぇ〜と貰い泣き中だ。

更に離れた座卓では。
幽助が今年の目標は蔵馬ちゃんとちゅーすることでっす!
と叫びやったれやったれー!と酎や温子が囃す。
氷製造機と化した凍矢に静流が足らないから早く作れと
絡み止めてやれとも言えず時雨が気の毒そうにそんな彼を
見ている。
桑原は寝てしまった煙鬼の下敷きになっているが丈夫さに
かけては定評のある彼の事誰も(雪菜でさえも)心配していない。
要するに。
今の幻海邸はカオスだ。
そう言えば。
と螢子は修羅を見た。
「なにー?」
「飛影さんて来てるの?」
朝からそう言えば見かけていない。
九浄も見てないなと呟いた。
「蔵馬の手伝いしてるよ。」
思わず螢子と九浄は目を合わせた。
手伝いって・・・あの飛影が?
「浦飯酔っぱらってるしさボクはまだほーちょうつかえないし
ユキナはパパとお話してるからさ。飛影しか手伝えないからかなあ?」
「そうねえ・・・・」
「まあ、そうだな。」
とは言ったものの。
普段なら蔵馬は誰一人の手を借りることなく料理を作る。
一人だけ料理させるのは不公平だと下拵えくらいは手伝おうと
静流やぼたんと手伝いを願い出た所笑顔で丁重に断られた。
静流曰く。
『自分のルールがあってそれを邪魔されたくないタイプだね。』
そんな蔵馬が。
何か文句ばかり言いそうなバリバリ反抗期の(ちょっと違うが螢子と
九浄の飛影のイメージはそれだ。)飛影に手伝いを頼むなんて。
「蔵馬疲れてるんだよ。」
ぶら下がったまま修羅は言った。
「朝起きるの大変そうだったしご飯もコーンフレークだったよ。」
「お仕事忙しそうだものね。
お正月休み前だし。」
と螢子が言い九浄もああと頷く。
「パパにばかとか言ってたけど。」
「あ?」
「え?」
「約束がちがうとか言っててーパパのこと叩いてた。」
「へー・・・」
「ふーん・・・」
「悪い悪いってパパが笑ってちゅーしたら死ね馬鹿って
怒ってたよ。」
へーと。
九浄と螢子は雪菜と何か盛り上がる黄泉を睨んだ。
つやっつやしてる。
対して蔵馬は厨房からたまに顔を出し完成した料理を
運ぶ様指示する時くらいしかこちらに現れない。
見るからに疲労しているのが解る。
体力差とか受け入れるべき器官ではないとかを
差し引いたとしても。
「やりすぎだ。」
ぽつりと呟いた九浄の言葉に螢子は頷いた。
「でもさーいっぱいちゅーしたら赤ちゃん来るよねー。」
ニコニコ笑う修羅を見ながら。
来年はどんなに黄泉さんに頼まれたとしても
クリスマスイブにパーティしたいと幽助が騒ぐのを
止めるのは止めようと螢子は誓った。
ついでに。
ちゅーしたくらいで赤ちゃん来るなら今頃
蔵馬さんはギネスブックに載るくらいの
世界で1番子供を産んだ妖怪になるんだろうなあと
考えながらテーブルの上にあったペリメニを
一つ口に入れた。
ていうか。
蔵馬さんて子供産めるのかしら?
普通なら産めるわけないが蔵馬なら
『妊娠しました』とか『双子うまれたんですよ』とか
言っても何か不思議はないなあと考える自分も大分
思考が魔界よりになったなあと螢子は笑った。





〜昨日の続き的な。
だって蔵馬さんよ?
黄泉様が一回で終わらすわけないじゃんか。←浜弁。
飛影が蔵馬さんのお手伝いで二人きりでいるのは
全身赤いお爺さんからの贈り物でございまする。
贈り物か?ってかんじですが修羅も幽助も黄泉様も躯にも
邪魔されず二人きりなのは飛影的には結構嬉しいかと。
あと手先器用そうだし南野家の味に親しんでるので最適な
アシスタントかと。