DREAM

幽白蔵馬受とかアイマスとか他ゲームとかたまに猫な妄想ブログです

突発SS 映画に行こう!5

2016-12-04 17:00:55 | オールキャラ 黄泉×蔵前提
行った。
行きましたよ。
映画に。
当初の予定では家族三人で映画見たあとに
食事して軽く買い物して帰ってくる素敵な
ファミリーホリデープランだったはずが。
初めて幻海の敷地以外から出た興奮する
魔界三人娘(『娘』には違和感あるがそう言わないと
後が怖い。)とおまけの飛影(これはそれなりに
人間界に馴れているので心配はなかった)。
人間界出身の癖に何故か一番騒ぐ幽助。
お嬢様っぽいセーラーカラーのベロアワンピを着た蔵馬の
手を握りとても嬉しそうだった雪菜。
更に。
人間界からは
温子静流螢子、
霊界からはぼたんまで加わってなんと13人の大所帯。
そのうち子供は二人。
非常にアンバランスな比率で。
修羅の見たがっていた映画を見たのです。
映画はまあ、いいんじゃないかくらいの
感想しか黄泉は持たなかったが(寧ろ大音量に辟易した。) 
修羅は大喜びでお約束のセリフを
周りの子供と共に叫び。
促された蔵馬が非常に恥ずかしそうに
小声で同調していた。
ついでに幽助と飛影は寝ていた。帰れ。
女子は全員起きて真面目に視聴していたので
(意外なことに、躯も)『魔法少女物』と言うジャンルの
奥深さに黄泉は関心したのだった。
その後の食事は勿論黄泉が全額出した。
ー螢子はしきりに自分の分は払うと言っていたが
寧ろ払うべきは幽助だ。
食事の後魔界では見ない雑貨や寝具に
興奮する棗と孤光を温子と静流とぼたんに任せ
デパ地下グルメ!と顔を輝かす躯に
引き摺られる飛影に同情しつつ横に立つで
修羅に意識を向ければ。
不満そうだった。大変に不機嫌オーラが、出ている。
「修羅どうした?」
「なんでもない。」
黄泉から離れ幽助に近寄り何事か話す。
くるりと幽助がこちらに振り返り
「修羅とゲーセン行ってくる。」
と言うが早いかさっさと人並みに消えた。
「ちょっと待ちなさい幽助!パチンコとか行くんじゃ
ないでしょうね!?」
怒鳴りながら螢子が後に続いた。

「修羅さんどうしたのかしら。」
恋人が参加出来ないと不服そうにしていた雪菜は
躯に振り回される飛影を見て溜飲を下げている。
因みに蔵馬は不慣れな躯の案内役をやらされていた。
しかし。
躯と蔵馬は目立つ。
スッキリシャープな美人と超美少女。(『美少女』は幼稚園児外見の今限定だが。)
そこに雪菜まで加われば鬼に金棒。
周りの羨望の視線が心地良い。
「キツネあれなんだ?」
「クリスマス期間限定出店有名ぱちしえの・・・」
等と話す二人の声が聞こえる。
『パティシエ』が『ぱちしえ』になっているのに
蔵馬本人とデパ地下に夢中な躯は気付いていない。
気付いているのは黄泉と双子だけだ。
「蔵馬さんっ・・・可愛い・・・」
ふるふると震えながら感極まって雪菜が零し。
真顔で飛影が頷く。
ー実はいいコンビなのかもしれん、と黄泉は一人納得する。
「キツネこれは?」
「『古き良きイギリスのクリスマス』料理ですって。
えーと『鵞鳥のローストブレッドソース』あと
『くりすますぷてぃんぐ』。」
クリスマスプディングの発音がまるっきり平仮名だ。
思わず笑いそうになるのを黄泉は堪えた。
「キツネこれは?」
「イタリアのクリスマス家庭料理。
このケーキが『もんてびあんこ』。
これが・・・・」
いつもの蔵馬と躯ならば何もおかしいところはないが
今日の蔵馬は幼稚園児だ。
幼稚園児に色々と教わるシャープな美人。
シュールだ。
だが躯にはそんな空気は関係なかった。
「美味そうだな。」
「貴女の舌に合うかはわかりませんけど。
試してみてもいいんじゃないですか?」
黄泉ほどではないが躯もそれなりに資産はある。
向こう五百年くらいは稼がずとも生きていける。
三竦みで一番金がないのは雷禅なのは秘密だったりしたのだ。
「飛影どれ食いたい?」
「・・・無い。」
「一個くらいあんだろ。買ってやるよ。」
機嫌良さそうに躯は促すが。
実の所飛影の食の好みは保守的だ。
蔵馬に供された日本食が至高であってそれ以外は
別に食いたい物でもない。
躯が楽しげに口にする有名店の菓子等は甘いだけで
美味いとは思えないし、何ヶ月待ちとやらの
ナントカ牛のステーキなんぞは脂が多くて辟易した。
質実剛健南野家の食事に馴れ親しんだ飛影にとって
デパ地下グルメはハードルが高かった。
が。
そんなことを言えば躯の機嫌は急転直下。
こんな駅ビルくらいあっと言う間に粉々だ。
飛影だって空気は読む。
食いたいものなどないが(さっき黄泉が奢った
飯が胃に詰まっていることだし)周りを見渡し
目に止まった物を指差した。
「煮込みハンバーグ?」
「あれでいい。」
「ハンバーグなら作ってあげるから別のにしたら?」
ならあれだ。と指差したのは唐揚げで結局飛影が
選ぶものはすべて躯に却下された。
ぴろん。
「あら。」
黄泉の傍らで兄の事を半笑いで見ていた雪菜が鞄から
スマホを取り出した。
「黄泉さん。」
「何だ?」
「修羅さん寝てしまったんですって。
そろそろ帰ります?蔵馬さんもお疲れじゃないかしら。」
5歳児の修羅がお疲れモードなら同じ5歳児の身体の
蔵馬だって疲れているはず。
暗に雪菜はそう言っていた。
「そうだな、帰るか。」
すたすたと歩いて躯と飛影の後ろに立つ蔵馬を
抱き上げる。
「何黄泉?」
「修羅が寝てしまったようだ。
そろそろ帰ろう。」
時計を見れば8時近い。出発が遅くなったのも
あるが意外に時間を食っている。
「あー、本当だ。
修羅疲れたんだろうね。悪いことしたかな。」
「悪いことなど何もしてないだろう?」
不思議そうに問いかける黄泉に蔵馬はため息を浴びせると
下に降ろせとせがんだ。
「抱いてて貰えよ。チビなんだからよ。」
後ろを歩く躯が言う。
閉店時間が近いからか混みだした店内は
確かに小さな子供には少しキツい。
「大丈夫。飛影手ー繋いで。」
一瞬ぎょっとした飛影の手を勝手に摑むと蔵馬は
有無を言わさずニコッと笑う。
ーこれで手を振り払ったら飛影は人扱いだ。
チッと舌打ちはしたが飛影は手を離さなかった。

「おーこっちー!」
ゲーセン前のソファに座って手を振る幽助を
見つけると蔵馬は駆け出した。
「ごめん幽助。」
「いーって。
我儘坊主荒れてたぜー。」
「蔵馬さんばっか可愛い可愛い言われて狡いですって。」
けらけらと笑いながら螢子が言う。
「パパまで蔵馬とばっかいるってよ。」
ギャハハと幽助が声をあげた。
声が大きいよと嗜めながら蔵馬は幽助の
座るソファに横たわる修羅の頭を撫でる。
「ごめんね修羅。」
本当だったら。
いっぱい構って貰えるのも
皆に可愛いって言われるのも
修羅だったはずなのに。
「もう少ししたら元に戻るからそうしたら
もう一回三人で来ようね。」
ね。パパと黄泉を振り返る。
見えないはずなのに何故か黄泉には
その蔵馬が
遠いいつかの未来に逢うかもしれない
二人目の子供に見えた。




ついでに。
魔界に帰った黄泉のスマホに
金が足らないから迎えに来いと
夜中の三時に孤光から着信があったが
完全無視を決め込み愛する息子と
愛しい狐を毛布に包み黄泉は再び眠りについた。





〜劇終!
いつまでもチビでも可愛いのですが
そろそろクリスマスだし
温泉行かせたいので
終わります(笑)!
まほプリ映画はまだ見てません!
来週あたり勇気だそうかと。
イベント行くより勇気が・・・