アトリエ ここるぴあ

和紙作家 佐治直子のブログです。キンカチョウのことりたちと、工房『アトリエここるぴあ』での出来事を綴ります。

スケジュール帳の制作過程

2017年03月09日 | 作る
今日、前からご依頼のあった仕事2つがほぼ納品まで終わり、
横浜の本づくり学校の修了展に展示する作品も無事発送できたので、
先日お願いしていたワークショップ用の漉き網を取りに小原に
行ってきました。一区切りついてたところで良かった!
これを9枚と、もう少し大きいのを2枚。


しかし、まだ今月中に仕上げないといけないスケジュール帳を作る仕事が
何冊もたまっています
たかが1冊のスケジュール帳ですが、細かい工程がいっぱいあって、
お時間がかかっています。すみません!
そこで、その制作過程をちょっとご紹介。

まず、こちらがカレンダー部分の紙。今回は竹尾さんで断裁したものを
大量に発注して、うちのプリンターでせっせと印刷しています。


印刷によって多少ゆがんだりするとラインに沿って折れないので
少し大きめに断裁したものを購入し(あるいは全紙から自分でカットして)
折りたいラインにそって折ってから1枚1枚化粧裁ちします。



これらの紙はその後、蛇腹にのり付けしてプレスします。
意外とプレスが上手くいかなくて、過去にこの段階で
何冊ボツにしたことか…。
最近では様子を見ながら一週間ほどプレスします。
この時、重ための本を重ねて重しにしています。

楮(コウゾ)で漉いた紙に柿渋を塗ります。これが表紙になります。
3回ぐらい乾いては塗り、乾いては塗りしつつ、シワの加工をつけています。

これだけでも何日間かかかります。時間の経過で色も深く落ち着いてきます。
そして、できたものを、別に漉いていた紙で裏打ちします。

この紙は表紙と内ポケットになりますが、内ポケットと表紙のベルト部分は
麻糸でステッチを入れるため、カット後、縫う作業に進みます。
一緒に、白紙のノート部分の背も同じ麻糸でかがります。

別にスケジュール帳の内側に貼る色厚紙をカットしておきます。


カットしておいた板紙やマーメイドを表紙にくるみ、ステッチを入れた部品や
色厚紙を貼り、別に蛇腹とノートを貼っておいたものを最後に合体させます。
その間、どこかを貼り付けるたびに重しをのせてプレス。場所によっては
パーツごとに一晩ずづプレスします。本当、時間がかかりますなぁ
そして最後に和紙で作った年月のラベルとアトリエここるぴあのラベルを
貼ってできあがり やっとホッとできる時です

言いわけみたいになってしまいますが、というわけで、ご注文からお渡しまで
お時間をいただいております。お待たせしてしまっている方々、
本当にすみません!もう少しお待ちください。

ちなみに、こんな時、うちのことりたちはどこにいるかというと…
上からぴあ、るぴ、こる
おなかがすいたり、巣作りにあきたりすると寄ってきてじゃまをします。


こるぴ兄妹は私の髪の毛をくしゃくしゃにしながら襟の中に入ってきたりも。
るぴくんが潜るのを見るこるちゃん。

2羽が上下に並んでいるの、見えますか?

でもこれが癒しになって、がんばろう!って思えるのです

長くなったついでに…
最近BSで「傷だらけの天使」という古いドラマが放映されてまして、
合間合間に観ていたら、昔は良さがわからなかったショーケンの魅力が
少しわかった気がしました。…付き合いたくはないけど
それと、観たことないからよく知らないけど「相棒」の右京さんの昔の姿、
えらいギャップですね!ちなみに私は探偵物語の松田優作が好きです。
コメント
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