アトリエ ここるぴあ

和紙作家 佐治直子のブログです。キンカチョウのことりたちと、工房『アトリエここるぴあ』での出来事を綴ります。

産毛の生えたホタルイカ

2012年07月21日 | ことり
7月16日の朝、るーちゃんの半月型ドーム式テントをのぞいたら、なんと、
3つあった卵のうち、ひとつがヒナになっていました!



肌色の『産毛の生えたホタルイカ』がモニョモニョ動く姿を見て、私は
本当にうろたえてしまい、一旦なぜか食器を洗う作業に戻っていました。

ああ、どうしよう、どうしよう。。。

実は前回半月型ドーム式テントの記事に書きましたが、
るーちゃんが温めている卵のことで私はずっと重い気持ちになって
おろおろしていたのです。

それは7月3日、るーちゃんが温めている卵がどうもグレーっぽいマットな
色をしていたので、まさかと思いライトで透かして見たところ、赤い血管が
数本と小さな丸がドクドクと動く様子が見えていたのでした。
愕然としました。 命だ。。。もう、引き返せないと。

るーはぴあくんを寄せ付けなくて、今でも別のカゴで別居しています。
でも2羽を一緒に放鳥している時に一瞬交尾をしているのを見たことがあって、
でもまさかそんなに簡単には。。。と思っていました。

せめて2羽が仲良くなって同居するようになってからでないと、もしヒナが孵っても
うまく育てられなくて、無残なヒナの姿を見ることになるのではないかと。
いやもし、ちゃんと育っても里親が見つからなくてうちがことり屋敷になったら
どうしよう。。。と、ネガティブなことばかり考えてしまっていたのです

その間もるーは温め続けます「私ひとりでも産むから」とでも言わんばかりに。
ぴあくんはぴあくんで、前にるーちゃんが産んだ無精卵をつぼ巣の中で時々
温めて、育メンっぽくなっていました。ひとりおろおろする私。

大好きな彼女にいきなり妊娠を告げられ、いつかはと思ってはいたものの、
不思議なくらいうろたえてしまう男性ってこんな気持ちかなって納得したり。

でもしばらくして覚悟を決めて、まずやったことが半月型ドーム式テントを
取り付けること。そして、るーの病院の先生にアドバイスをもらい、るーが
育児放棄した際に私がご飯をあげるためのパウダーとキットを発注しました。
どうなるかわからないので、記事にするのはやめていたのです。

しかし、テントを付けた日から、るーちゃんは夜は卵を温めず、ブランコで
寝るようになりました。おいおい、話が違うじゃないか!と思いましたが、
卵のうちは自然に任せようと思っていたので、もうダメかもなと思っていました

なのに、月曜日の朝、卵が孵っていたのでビックリ!
るーは他の卵と一緒に温めているけど、ご飯をあげる様子はない。でもヒナは
上を向いて口を開けている。ああ、どうしよう。。。やばい!出番だ!

 ↓ これが産毛の生えたホタルイカです


気持ち悪いかもしれないけど、私には
産毛がふわふわしてかわいく見えます


そこで私はヒナ用のパウダー状のご飯を説明書の通り50~60度くらいのお湯で
溶き、40度に冷ましてスポイトで数滴与えてみました。飲んでくれた!
それから、2日目まで私は夜も2時間おきに起きてご飯をあげました。

その後はるーちゃんが自分で食べた物を口に戻して細かくしてヒナの口に
与えてくれるようになり、めでたしめでたし




ヒナは順調に大きくなり、はじめ1gもなかったヒナは今日生後6日目で
約3g~4gにもなりました。テントから落ちないよう和紙でガードも付けましたよ。


今回の卵は6月25~29日までに産まれた卵のうちのひとつ。3つ温めていて
あと2つのうち1つはもう数日で孵るはずだったのですが、このヒナが
孵った日にやむなく卵がダメになってしまい、あと1つはたぶん無精卵で
まだ温めていますが孵ることはなさそうです。

生後4日目で手羽も耳の穴もはっきり見える様子


るーちゃんを譲っていただいたアニーさんが以前ブログで紹介していた
ヒナの口の中の『くまたん』。この子にもありました


なんか、くまよりもたれ目でパンダみたいです。

たぶん、もう大丈夫だと思うので、これから、たくさん写真付きで紹介します。
一緒に見守ってやってください。我が家で初めて生まれたヒナです。
最後に、子育てに興味津々なのに近づけないパパとヒナの2ショット。



コメント
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