自分の好みで恐縮ですが、好きな指揮者は伊達男が多いです。(←変な意味でなく)
作曲家は奇人変人が良いのに、やっぱり人をまとめるのは常識人が必要?
ジュリーニ、バルビローリ、そして本日のタイトルに最も相応しいかと思われるこの方「シャルル デュトワ」
私がちょうど音楽を本格的に聴き始めてすぐに、この人の演奏をよく聴くようになりました。
彼の演奏の特徴は、どんな作曲家の曲でも必ず自分の流儀をはめて音にしてしまうところで、ちょうどそれは大作曲家の曲のどの部分を切り取っても、たちどころにその作曲家の曲だと分かってしまう語法が散りばめられているのと似ていると思います。
いわくそれは、トゥッティの時のバランスの処理の仕方であったり、フレーズの流れが常にスッキリ整理されていたり、フレーズの最後が角を削られ決して投げやりにならないところや、時に必要に応じて局所的にオーケストラを爆発させていたりと、色々な特徴がありますが、総じて機能的なのに聴いたとたんに「ああデュトワか」と分かってしまうのは個性が強い証拠でしょう。
現代で最もフランス的な音を引き出す指揮者と言われつつ、ショスタコなんかも意外と面白い演奏で、特に9番の交響曲はそのあまりの軽さにハマってしまいます。
これまでに数多くのディスクがDECCAから出ましたが、へそ曲がりな私は上記のショスタコやエルガー(エニグマ+ファルスタッフ)などが愛聴盤です。
願わくば、彼の指揮するベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、そしてシベリウス(←冗談ぬきで絶対にいいだろうと思います)を聴いてみたいなあ。
最近、とんと新録音の話が出てこず、さみしいです(まあ、これは他の指揮者もいっしょですけれど)
とりとめの無い話ばかりでしたが、彼の録音で名盤だと思うものをいくつか。
① レスピーギ/ローマ3部作 (MSO)
MSOでの比較的初期の頃の録音だと思いますが、色数や切れ味は天下一品。噴水がいいですが、祭りで意外なくらい恐怖感や巨大感をだします。松はやや重心の高い感じですが、これも綺麗です。
② ガーシュウィン/ラプソディーインブルー、パリのアメリカ人(MSO)
パリアメは取り留めのない曲だと敬遠してましたが、あるとき演奏会の予習にこの盤を聴いて曲の素晴らしさを理解できました。ジャージーな感じよりはシンフォニックな感じの強い演奏。
③ エルガー/エニグマ変奏曲、交響的習作「ファルスタッフ」(MSO)
珍曲「ファルスタッフ」が名録音で聴ける貴重盤。もちろん演奏も文句無しです。客観的な視点でエルガーの屈折した心情を聞き取れます。
④ ドビュッシー/映像、夜想曲(MSO)
演奏はいわずもがなの彼の特徴満載の名演ですが、極めつけはその録音の素晴らしさ。「イベリア」を聴くと、DENONやBISなどの自然派優秀録音とは対局にある質感ながら所々でギョッとするようなリアルさが出現。(ちなみに同じドビュッシーでも「海+牧神」は録音面では堕盤かと)

他にも彼が得意とするプーランクの「弦楽器とオルガンのための協奏曲」なども大好きですが、枚挙に暇がないのでここらへんで。
作曲家は奇人変人が良いのに、やっぱり人をまとめるのは常識人が必要?
ジュリーニ、バルビローリ、そして本日のタイトルに最も相応しいかと思われるこの方「シャルル デュトワ」
私がちょうど音楽を本格的に聴き始めてすぐに、この人の演奏をよく聴くようになりました。
彼の演奏の特徴は、どんな作曲家の曲でも必ず自分の流儀をはめて音にしてしまうところで、ちょうどそれは大作曲家の曲のどの部分を切り取っても、たちどころにその作曲家の曲だと分かってしまう語法が散りばめられているのと似ていると思います。
いわくそれは、トゥッティの時のバランスの処理の仕方であったり、フレーズの流れが常にスッキリ整理されていたり、フレーズの最後が角を削られ決して投げやりにならないところや、時に必要に応じて局所的にオーケストラを爆発させていたりと、色々な特徴がありますが、総じて機能的なのに聴いたとたんに「ああデュトワか」と分かってしまうのは個性が強い証拠でしょう。
現代で最もフランス的な音を引き出す指揮者と言われつつ、ショスタコなんかも意外と面白い演奏で、特に9番の交響曲はそのあまりの軽さにハマってしまいます。
これまでに数多くのディスクがDECCAから出ましたが、へそ曲がりな私は上記のショスタコやエルガー(エニグマ+ファルスタッフ)などが愛聴盤です。
願わくば、彼の指揮するベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、そしてシベリウス(←冗談ぬきで絶対にいいだろうと思います)を聴いてみたいなあ。
最近、とんと新録音の話が出てこず、さみしいです(まあ、これは他の指揮者もいっしょですけれど)
とりとめの無い話ばかりでしたが、彼の録音で名盤だと思うものをいくつか。
① レスピーギ/ローマ3部作 (MSO)
MSOでの比較的初期の頃の録音だと思いますが、色数や切れ味は天下一品。噴水がいいですが、祭りで意外なくらい恐怖感や巨大感をだします。松はやや重心の高い感じですが、これも綺麗です。
② ガーシュウィン/ラプソディーインブルー、パリのアメリカ人(MSO)
パリアメは取り留めのない曲だと敬遠してましたが、あるとき演奏会の予習にこの盤を聴いて曲の素晴らしさを理解できました。ジャージーな感じよりはシンフォニックな感じの強い演奏。
③ エルガー/エニグマ変奏曲、交響的習作「ファルスタッフ」(MSO)
珍曲「ファルスタッフ」が名録音で聴ける貴重盤。もちろん演奏も文句無しです。客観的な視点でエルガーの屈折した心情を聞き取れます。
④ ドビュッシー/映像、夜想曲(MSO)
演奏はいわずもがなの彼の特徴満載の名演ですが、極めつけはその録音の素晴らしさ。「イベリア」を聴くと、DENONやBISなどの自然派優秀録音とは対局にある質感ながら所々でギョッとするようなリアルさが出現。(ちなみに同じドビュッシーでも「海+牧神」は録音面では堕盤かと)

他にも彼が得意とするプーランクの「弦楽器とオルガンのための協奏曲」なども大好きですが、枚挙に暇がないのでここらへんで。