うなぎのねどこ

鰻の寝床で日々オーディオと格闘の記録です。

リファレンスレコーディング

2017-02-24 17:51:13 | オーディオ
1ヶ月程前の気まぐれな調整による奇跡的なバランスのおかげで、
ありがたいことに最近は何を聴いていても楽しい。
これまで、なかなか上手く鳴ってくれなかった音源や
耳障りな鳴り方をした音源を聴いても嬉々として鳴っている
(ような気がする。)
ところで、ミスターSことスタニスラフ・スクロバチェフスキ
氏が死去された。93歳だそうで、脳卒中による病死とはいえ
大往生の感がある。手元にある氏の録音は数種類しかないの
だが、その中でいつも敬遠していたDiskがある。
名盤の誉れ高いミネソタ管とのブル9である。
一時期、大植英次とともにミネソタ管はリファレンスレコー
ディングに多数の音源を記録していたが、ハイフィデリティ
との呼び声とは裏腹に、拙宅の装置ではどうやっても高域、
超高域とも「ヒリヒリ」「シャリシャリ」とした聴こえ方に
なってしまい、長時間聴き通すにはなんとも堪え難い音に
感じていた。当時はHRCDとの宣伝文句であったが高域を強調
・拡張しすぎではないのかと思いこんでいた。
久しぶりにミスターSの遺産を聴こうかと思い立ち、選んだのも
聴きやすいDENONでレコーディングしたプロコのロミジュリで
あったが、しばらく聴いて、ふと、あの鬼門にも挑戦してみよう
かと思い再生してみた。
すると、この音源もまた調整の僥倖により素直に聴ける音に
なっていた、いやそればかりではなく、今まではアメリカオケに
ありがちな正確だが線の細い音だと思っていたミネソタ管は
腰の座った剛直な響きを轟かせている。にわかには信じられ
ない感じだったが、やっとミスターSの真意を汲み取れるよう
な鳴り方であり、とても嬉しかった。
でも、このタイミングで気がついてもねえ、、、

同じ日であるが、日本のミスターS?こと往年の大映画監督、
鈴木清順氏も亡くなられたとのこと、奇しくもミスターS
どおし、同じ93歳での没とのこと。
まじめに映像に触れたことはないのだが、鈴木氏は劇中音楽
にクラッシックを効果的に用いていたとのことは生前より
存じていた。こちらもご冥福を祈るばかりである。

さらに同日、追い打ちを掛けるよう夜半に、脳梗塞後遺症で
十数年闘病を続けていた父方の叔母の訃報が届いた。気がか
りであったのだが、こちらも来るべきときがきた感があった。

生演奏と高域再生

2017-02-20 19:14:40 | オーディオ
皆様ご無沙汰しておりましたので、今回は2本立てで。

⑴ 千住真理子/スーク室内合奏団 を聴いてきた!

 昨日、県西部の町に聴きに行ってきた。
 前半は、千住さんソロの小品、後半がドヴォルザークの
弦セレというプロ。
 千住さんは、ストラディバリウスを所有で、前半のプロ
ではアンコールでスーク合奏団のコンマスとバッハの「2
つのVnのためのコンチェルト」を演奏し、楽器による音色
の違いがよくわかる親切なプログラミングであった。
 至近距離(最前列)でストラドの生音を聴くのは初めて
だったが、ふくよかで大きな音でも耳障りでない響きが
心地よい特徴的な音であった。前半プロの最後では、なつ
かしの名曲、ヴィターリのシャコンヌが演奏されたが、
伴奏部は千住兄の編曲で、なんでも編曲が複雑すぎて、
合奏団に負担を掛けたと、仕切りに申し訳ながっていた
千住さん。入魂の名演でブラボーが飛び交っていた。
 後半はドヴォルザーク。スーク室内合奏団はその名の通り
名バイオリニストの故ヨセフ・スークが創設し、現在はその
後継者たちが活動している地味ながら名門の団体。
演奏はヴィヴラート控えめの澄み切った音色で、まるで往年
のチェコフィルを想起させるものだった。

⑵ 近況など

 療養のため数ヶ月自宅にいた。体が動くようになってから
は、オーディオのやる気が出てきて久々にチューニングを再開
した。Kazuさんから拝借したYAMAHAのボードの甲斐まあり
まあまあな(と思い込むようにしていた)拙宅の音だが、
見舞いがてら七味氏が遊びに来たときに、低音が不足気味との
指摘があった(まあ、本人も気がつかない振りをしていただけ
だったのだが)ので、スピーカーのご機嫌を伺いながらボチボチ
と弄っていた。ところで、休みは1月一杯で、装置をいじりだ
したのは12月半ば頃からだったのだが、1月の下旬も下旬
のある日のこと。グライコでまあまあのカーブが出来たわい、
と安心し色々聴いていた矢先、ふと思いついてシェリングの
メンコン(ハイティンク/RCO盤)を鳴らしたところ、Vnの
音域の一部が突出したバランスになっていたのに気がついた。
調整にもいい加減疲れていたところだったので、ダメもとで
可聴帯域の全帯域のイコライザーの目盛りを1dBだけ上げて
みた。この方法で音色そのものが変わるのは経験上知っていた
のだが、今回はまさかまさかの展開に。
バランスも治ってしまったのだが、なんと今まで10年かかって
も出なかった、某音響雑誌の常連執筆者曰く「音の毛」とかい
うのが出てきた!!! いやあおどろきましたねえ。
思わぬ福音だったが、職場復帰まであと数日という所である。
(その後、数日間は聴きまくったのは言うまでもない)
 で、昨日はその後初の生音比較だったが、最後の砦がそびえ
ていた。「高域」という名の砦である。で、今一番必要なのは
良質なスーパーツイーターであることが分かった。あと、最新鋭
のDACか。宝くじが当たるまでは働けってことか(泣)
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