旧学生自動車評論家

引っ越しました。新しいURLはhttp://kurumahyouron.blogspot.com/です。

お知らせ!

2010年10月30日 | 日記
この度、
学生自動車評論家は
移転することにしました。
gooブログでは色々支障が出てきたもので…
使い勝手も新しいブログの方が全然良いんです!
新しい学生自動車評論家のURLは↓
http://kurumahyouron.blogspot.com
となっております。
お手間かと思いますが、リンクされている方はリンク先の変更をしていただけると助かります。
よろしくお願いします。

Compact Renaissance ZERO

2010年10月23日 | スポーツ・スペシャリティ
最近、やたらとCR-Zを道端で見かけます。その度におぉカッコいいなぁ~と。僕はハッチバックが大好きなんですが、こういう2ドアハッチバックは特に好きです。VWシロッコやC4クーぺなんか最高。しかし、このCR-Zは冗談抜きにこのクラスで一番にカッコいいと言えるクルマだと思います。機能云々より直感的にカッコいいスポーツカーだなぁってワクワクさせてくれます。ホンダのクルマでそんな気持ちになるなんて珍しい…かも?

エコカー免税のおかげか?スポーツカーという異質で売れにくいキャラクターのクルマにしては、随分売れたようです。まぁスポーツカーというよりはホットハッチと言った方が適当かな。でも、250万する2ドアの車なんだから結構贅沢品でしょ。フィットやインサイトにも似たデザイン理念が取り入れられてはいるものの、CR-Zはインサイトみたいに他社製品のパクリっぽくもなければ、フィットみたいに不協和にもなっていない。後輪の張り出し感が強調されていて、変に凝ってなくて割とさっぱりしたデザインなのがいい。CR-Xにはそんなに思い入れは無かったけど、それを懐かしむ人はいるんだろうな。とにかく、ここ数年のホンダのクルマの中で、デザインで欲しいと思えるのは珍しいですね。雰囲気もガチガチのスポーツじゃないところがまた良い。これくらいの距離感でスポーツカーと付き合いたいって人は少なくないんでしょうね。ふだんをデザインするハイブリッドと言うだけのことはあります。


インテリアは相変わらず整然としていない。ホンダらしいといえばホンダらしいけど、こんなにスイッチ類が散在しているインテリアってなかなか見ない(あ、イヤミですよ)。継ぎ接ぎだらけみたいで、複雑。なんか、ガレージで作った試作車がそのまま製品化されてしまったみたいな感じがしてなりません。これもホンダの味といえば、味なのかな。全般的にデザインの意匠がバラバラなのもそう。ホンダは機能のパッケージングも含めてデザイナーの仕事になっているとはいうけれど、もう少し何とかならないだろうか。確かに、ドライバー視点から見るとハンドル周りにスイッチ類を集中させて、操作性をよくしているつもりなんだろうなぁって思う。しかし、具体的に言うと、モードスイッチよりドライバーサイドにエアコンのスイッチがあるというのはおかしいでしょ?CR-Zは違うけど、メーターフードがハンドルの外と中で2つもある車っていうのもおかしいと思う。クルマの使われ方わかってんのかなぁって思ってしまう。カーデザイナーが芸術品を作ってるようなことをコマーシャルで言っちゃうメーカーもどうかと思うけど、その会社のインテリアデザインの方が使い勝手が良いと思うことが多いのは事実。
機能面でも見た目の面でも、ホンダはこういう方針なんだ!っていうのが定まっていないし、一応定めてもすぐにコロコロ変わる。ホンダなりに理念を決めたらどの車もその理念で作って、ホンダはこういう考えで車を作ってるんだ!っていう統一された意思が感じられるものであって欲しいですね。その理念に賛同出来る人はずっとホンダの車を乗り継いでいくだろうし、そうやって会社の色というかイメージができ上がっていくんだと思う。まぁ国産ではマツダぐらいしか統一された意思みたいなものは感じられないけど。



ハイブリッドという異なる動力を併せて使うことで、メリットを引き出すのがハイブリッドテクノロジーならば、プリウスは燃費のためのハイブリッド。CR-Zはハイパフォーマンスを成立させるためのハイブリッドということになるはず。ハイブリッドという言葉はあくまで”混成”という意味であって、決してハイブリッド=エコではないのだから。CR-Zの言い分としては、ハイブリッドによってその特性をエコにもスポーツにも振れるってことでエコとスポーツの両立が出来ると謳っているんだろう。でも、それで免税だなんてなんか笑っちゃう。
ハイブリッドなんだから、電気モーターのアシストによってMT操作でエンジンを吹かす必要がなくなるとか、モーターの応答性を活かしてローンチコントロールするとか、ハイブリッドだからこそ味わえるパフォーマンスが欲しい。現状のCR-Zなら、モーター、バッテリーレスで欧州シビックタイプRのエンジンでも積んでくれたら本当に欲しいと思ってしまう。要は外面だけほしいってことなんだけどね。


あ~あ、ホントに出しちゃったよ。

2010年10月10日 | ハッチバック
フィットがマイナーチェンジとともにハイブリッドを追加しました。値段は159万円~。ハイブリッドカーでこの価格は破格でしょう。だって単純に計算しても、三十数万円でモーターとバッテリーがついてくるんだから。まだホンダの社長が福井さんだった頃から話にはなっていましたが、まさか本当に売るとは…これでホンダのハイブリッドカーはインサイトにシビックハイブリッドにCR-Z、そしてフィットハイブリッドで計4台になりました。
注目の燃費はなんと!10・15モードで30km/L…?ベースが同じであるインサイトと同じ燃費を叩き出します。もう少し日産マーチ(26km/L)が頑張れば出せそうな燃費のような気もしなくはないですが…僕が思うに問題はインサイトと同じ燃費だということでしょう。同じ燃費なら安くて後部座席も広々としたフィットの方がイイに決まってます。インサイトの商品としての魅力が相対的に劣り、フィットがインサイト食ってしまうような気も…まぁかといって30km/Lを下回ってしまうようではハイブリッドしている意味が無くなりますからねぇ~。難しい所なのかな?でも、インサイトよりモーターアシスト量・領域を増やし、なおかつ重量は60kgも軽い。これで同じ燃費なの…?
注目なのはプリウスやインサイトのようなハイブリッド専用車という売り方ではないという点。シビックハイブリッドのような顛末になるのか?ノーマルモデルと併せて月間販売台数トップに返り咲く存在になるのか?市場の反応が気になります。
僕は基本的にこの手のハイブリッドカーは嫌いです。というかエコカーなのか?実態がはっきりしていないのにエコカーとしてすっかりもてはやされていることが嫌なのでしょう。
それでも、プリウスはまだ高等な事をしているクルマという点で素晴らしいと思います。もちろんエンジンとモーターというまるで特性の違う動力源を制御するという技術を持っていること自体、フツーのクルマには無い高等なことではあるのですが、プリウスの燃費に対する徹底ぶりを見てしまうと、ホンダのハイブリッドカーが性能で劣っているのは明らかなわけで。CMで盛んに謳っているけど、シンプルだろうと軽かろうとハイブリッドにしてまで獲得した燃費が30km/Lというのはどうなのでしょう?イニシャルコストが安いので元は取れそうな燃費ではありますが、ライフサイクルアセスメントの視点からこの燃費が良いといえるものなのか?そこがはっきりしてくれればスッキリと受け入れられるような気がします。正直、もともと燃費のよいフィットであるがゆえ、そんなに驚くような燃費には聞こえないんですよね。30km/Lっていう値は。こうしてみると逆にインサイトやプリウスからモーターとバッテリーを取り去っても意外なほど燃費は良いのかもしれません。
フィット自体に話を移しましょう。ぶっちゃけ、フィットは現行型にフルモデルチェンジしてそのデザインにまとまりが無くなり、インテリアは何ともスッキリしてなくて、燃料タンクを前席下に配したパッケージングは確かにスゴいんだけど、そこまで売れる見た目でもないだろ~と思ってました。だって明らかに変なんだもん、このエクステリアは。いやもう、本当に。ホンダのデザイン部門が使っているコンピュータが古くて曲線が出せなかったとかそういうことでもなけりゃ納得がいかない、もっとシャッキリしてほしい!ってね。その辺は今回のマイナーチェンジでも相変わらずのようです。
マイナーチェンジ前に軽く乗った時の事を綴っておくと(マイチェン前かよ!)乗り味は若干ヒョコヒョコするような気もするものの、スムーズに走ってくれました。シートはゆったりと座らせてくれて、初代モデルの毛が立ったような変に服が引っかかる材質では無くなったのも良かった。ドアミラーも小さい気がしていたのですが、現行型からはデカデカとしたミラーでこれも好印象。前方視界も広くパノラミックルーフが用意されているのも良い。総じて良く出来てるんですけど、このデザインが…ねぇ。
ライフでおなじみの半自動パーキングアシスト(トヨタのような全自動ではないという意味で)がフィットにも採用されたところをみると、僕はこんなのつけるヤツなんかいない!と思っていたんですが、つける人が結構いるんでしょうね。
先ほど例にも出した通り、マーチがもう少し頑張れば例えハイブリッドカーのフィットでも追いつけるのではないか?と言いましたが、日産はVWに負けじとガソリン3リッターで100km走るマーチの開発をやっているそうです。マツダも高圧縮比の直噴ガソリンエンジンでFSIの独壇場となりつつある直噴+過給エンジンに攻勢をかけるようです。最近つくづく思うのはエンジン屋のホンダはどうなってしまったのか?という事です。ホンダのエンジンといえば、高回転型で元気よく回るというイメージが強い。もちろんそれだけがエンジンに求められることではありませんし、時代のニーズからすれば、いかにエコロジーなエンジンを開発するか?が求められています。近頃のホンダはすっかりエンジンで話題にのぼらなくなったような気がします。ホンダの今後のビジョンがどんなものなのか?それに伴う方針としてエンジンはどうなっていくのか?日産やマツダのような明確な提示はされていませんが、エンジンでも驚かせて欲しいです。