旧学生自動車評論家

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デビュー間近

2009年09月20日 | セダン
日産フーガがデビュー間近ですね。
セドグロをやめた現行から2世代目になる次のフーガは同じインフィニティブランドのスカイラインやFXと同じような曲線的で複雑な面を多用したエクステリア。すっかりインフィニティの特徴として定着しつつあると思います。インテリアには細々とした部品も新規採用のものが多く目につき、細かいところから随分気合いが入っているようです。
国内市場ではクラウンに販売台数で大きく水をあけられ、同クラスのレクサスGSにはブランド力やハイブリッドなどのバリエーションでも敵わない。特に中古車市場での価格がそれを物語っていると言えるでしょう。高級車としては決して悪くない、というか僕はむしろフーガの方が技術面では高級車にふさわしい資質を持っていると思うんですが、買ったらその時点で物件としての価値が一気に下がってしまう感じ。フーガっていう名前にクラウン並みのバリューを持たせるのは難しいでしょうが、次のモデルには”フーガ”という名前の価値を上げることが最も重要な役目かもしれません。

日産がティザーサイトで「日産フラッグシップ」と明言しているところからしてやはり次期シーマはかなり先の話になりそうですね。V8 5.6Lがラインナップされているのもそういうことなのでしょう。ただ、レクサスやメルセデス、BMWのような世界中のプレミアムメーカーと対等にわたりあうのにSクラスや7シリーズに相当するモデルがないっていうのもねぇ~。

QXもフルモデルチェンジが控えているようです。いつか見たクラーザみたいな感じもしなくはないような…

軽トラを運転。

2009年09月07日 | 試乗インプレッション
親戚の家で使っている軽トラのクリッパーを運転してきました。


シートは直角で薄っぺらいビニールで乗り心地も良いわけでもないのになんと言うか、非常に楽しい。これで、遠くに行くとかは絶対無理だと思うけど、こういう面白味のある下駄代わりに使えるクルマがあったら楽しいだろうなぁと思う。
今までマニュアル車はしばらく運転していなかったこともあったせいか、自信も無かったけど、今回はまぁまぁ乗りこなせたので、これでギアやエンジンの特性を体で覚えられれば楽しいことこの上ないと思った。
オートマとは違って操作する仕事が一つ多い分、運転が楽しい!コントロールしてるっていう実感がある。
不慣れなこともあるのだろうけど、これで十数キロを走るだけで適度な満足感が得られる。
今更ながらマニュアル車の魅力に改めて気付かされた。

以前にも軽トラを運転したことはあったものの、パワステすら無いハイゼットでとてもじゃないけど、公道で他のクルマの流れに乗るのは恐ろしい気がした。でも、それから比べるとこのクリッパーはパワステで片手でもラク~に操縦出来る。軽トラなんて商用車の一つとしか思っていなかったけど、意外と奥深い世界かもしれない。

低床・低重心ミニバン

2009年09月01日 | 試乗インプレッション

29日、お台場へガンダムを見に行ってきました。で、その足にステップワゴンに乗ってきました。今回は急遽レンタカーを確保したということで、福祉車両のステップワゴンとなりました。パワートレインは2L+4ATで標準的なもの。
乗るとまず分かるのが、床の低さ。全高は我が家のセレナより低いものの、室内の広さはステップワゴンの方に歩があった。また、ピラーとボンネットの兼ね合いとヘッドライトのブリスターで先端見切りも身を乗り出せば出来るほど。前方視界は結構良い。このクルマで一番評価出来るのは空間設計で、エンジンを隅に追いやり、比較的短い全長でも大人6人が乗るのに不足のない空間を作り出している。ただ、どうしても気に入らないのが、ドアミラーの位置である。手前過ぎるせいで、助手席のパセンジャーがナビ操作すると後方確認出来なくなってしまう。

走らせてみると、乗り味はスポーティに設えようとしているのが伺えるが決して過度なものではない。ただタイヤの影響か、ロードノイズが大きく、路面の状態で騒音が大きく変わってくる。高速道路走行時では車内での会話も弾みにくいのが正直なところであった。また4速オートマもいい加減なんとかするべきではないだろうか。CVTの方が燃費でもフィーリングでも良くなるはずだ。メーターなどのインフォメーションを中央に集約したキャノピーは意外と分かり易いもので、整然としたインパネを演出している。
シートはこの種のクルマにしてはサイドが適度にしっかりしているもので、良く出来ていると思う。サードシートは殆どベンチだが、悪くはない。ステアリングは中央に渋さがあってそれが直線維持に寄与してくれるので、高速道路では比較的楽な運転が可能。別段クセも無い。
フロアがフラットで低いので乗り降りは実にラク。福祉車両としての資質もあるといえよう。ただ、低重心になった分、走行安定性が増したわけだから、もう少ししなやかな乗り味にしても良かったのではないだろうか。
燃費は340kmの走行で燃費計によれば9.1km/L。実測では8.6km/Lであった。お台場や首都高での渋滞と終始エアコンを使い続けたことを考えれば、まずまずといえよう。これがCVTだったらなぁ~
この手のクルマではすっかり定番になったパワースライドドアであるが、アウト側のドアノブの機構が実に開けにくいもので、これはステップワゴンに限らず、ホンダのスライドドア全般に言えることだが、改善の余地ありであった。

最新の箱形ミニバンは快適で良く出来ていて、上等になっているなぁと感心させられた。
ホンダのクルマにしては珍しいモダンで落ち着きのあるクルマなのに、どことなく中途半端で歯切れの悪いエクステリアがそれを台無しにしてしまっている。ホンダはもっとデザインに力を入れるべきだろう。世界有数の自動車メーカーにしては、どうも、子どもっぽくてたどたどしい気がする。モノがちゃんとしているのにデザインでそれが上手にパッケージングできていないのだ。ライバルのセレナと比べると、質感も良くモノ自体は悪く無いのにどことなく焦点がブレていて、上手いこと活かされていないのが残念。そして、セレナの方が消費者が求めるものを体現出来ているという点においても販売で負けてしまっている原因が伺えるのではないだろうか。